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幕張本郷の小さなフレンチレストラン   サンク・オ・ピエのオーナーシェフ、中村雅信の日記ページ

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Apr 17, 2009
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 ブロッコリーのガーリックオイル和えですね。

 ブロッコリーは、一年中ありますが本来の旬は冬から春先にかけて、、。まあ、もう終わりなんですがこの料理は簡単ですごく美味しいので紹介したいと思います。
 
 ブロッコリーを茹でるのにお湯を沸かしますが、1リットルにつき塩を10g入れてください。これはパスタを茹でるときと同じ塩分ですね。減塩してる方や薄味好みの方は7g位でも良いです。ブロッコリーを一株茹でるのに贅沢ですが水が3リットルくらいあるほうが、温度が下がらずに一気に火が入りますから美味しいです。なるべく大きな鍋でゆでてください。

 ブロッコリーは、洗って水を切り、食べやすい大きさに切り分けます。太い軸の部分もたてに4等分か6等分くらいに切り分ければ十分食べられます。茹でるときに火の通り具合を均一にしたいので、茎が太いものと細かいものとを大まかに分けておきます。湯が沸いたら、軸、太いもの、細かいものと時間差をつけて強火で茹でます。時間差といっても全体の茹で時間が、2~3分といったところですから、ほんの一呼吸のことですよ。

 冷蔵庫に何日か入れておいたものと、さっき畑からとってきたものでは茹だる速さがまったく違うので、なんともいえませんが新鮮なら2分くらいで茹だります。ちょっと古いやつはもう少しかかるかもしれません。最初に入れた軸のところをつまみ出して齧ってみて判断して下さい。これもパスタの茹で加減と同じですね。

 好みにもよりますが、ちょっとコリッと固目ぐらいが私の好みです。お年寄りやお子さんが食べるなら少しやわらかめにします。それから、フランス人やイタリア人など欧米系の方に出すんでしたら、結構やわらかく茹でて下さい。一般的に彼らは固茹での野菜が苦手です。

 さて、ちょうどいい感じに茹だったら、ざるにあけて水気を切ります。ここで青野菜だからといって冷水にとってはいけませんよ!!そのまま水分を飛ばすのがブロッコリーを美味しく食べるコツなんですからね!

 ブロッコリーというのは、花のつぼみの部分を食すわけなんですが、そのつぼみのところがとても細かいので水分を吸うと水っぽくなってちっとも美味しくないんですね。逆に茹で上げた余熱で水分を飛ばしておいて、そのしみこみやすいつぼみのところに味を絡ませてあげるとすごく美味しくなるんです。

 味付けはいたってシンプル!フライパンか中華なべにオリーヴオイルを入れます。ブロッコリー一株分に対してオイルを大匙2~3杯くらいですかね、、にんにくのみじん切りを入れて、スパゲティ・ペペロンチーノのときのように中火でにんにくが香ばしくなるまでゆっくりと炒めます。焦がすと苦くなるので余熱に注意してください。

 ニンニクオイルがいい感じに出来たら、先のブロッコリーを入れて、鍋をあおってよく混ぜます。鍋が振れない方は菜箸やトングなどでよく混ぜてください。これで出来上がり!塩味は茹でた時についてますから必要なしです。上手に出来るとちょっと止まらないくらい美味しいです。

 ゆでて冷水に取った水っぽいブロッコリーにマヨネーズかなんかつけて食べるのがいかに間違った食べ方かわかるはずです。

 このブロッコリーは、冷蔵庫で数日タッパなどに入れて保存できるし、冷たくても美味しいです。電子レンジで温め直しても味は落ちません。まあ、出来立てに越したことはないのは当然ですが、、、。肉料理や魚料理の付け合せに最高だし、仕上げに特上のオリーヴオイルをかけてパルミジャーノチーズの粉をかければ気の利いたつまみになりますよ!イタリアの辛口白ワインや辛口のスプマンテなんか合うでしょうね!

 また応用編として、普通にスパゲティー・アーリオ・オリオ・エ・ペペロンチーノ(ニンニクとオリーヴオイルと唐辛子のパスタ)を作るときにブロッコリーを入れても美味しいです。やり方は、ニンニクと鷹の爪とオリーヴオイルでぺペロンチーノ用のオイルを作っておきます。パスタをゆでるお湯はさっきと同じ塩加減ですね。ブロッコリーは、かなりバラバラになるくらい細かめに切っておきます。
 
 パスタは、ディチェコのスパゲッティーニ(No.11 Spghettini)が良いでしょう。標準茹で時間は確か7分くらいですが、タイマーを5分にセットして茹ではじめます。2分たったらその鍋にブロッコリーを入れます。そのままパスタと一緒に茹でて5分たったらざるにあけます。茹で汁は使うのでボールなどに受けて取っておいてください。ペペロンチーノ・オイルのフライパンにパスタとブロッコリーを入れたら、茹で汁をお玉で軽く一杯くらい入れて強火でフライパンをあおります。ペペロンチーノのパスタは、茹で汁とオイルがフライパンをあおることで乳化して麺に絡むことで美味しくなるので、これは大切な作業です。パスタはまだ5分しか茹でてないのでかなり硬いですから様子を見て茹で汁を足しながら、あおってゆきます。

 つまり、オイルと茹で汁の乳化と茹で足りないパスタの加熱仕上げを同時進行でやってゆくわけです。素人さんの場合、ほんのちょっと固め位に茹で上げてさっとソースやオイルに絡めて仕上げてしまうことが多いのでしょうが、プロの場合必ず茹で時間の2~3分前に上げてソースやオイルと絡めながら茹で汁をうまくしみこませて味をつけてゆくので美味しさに差が出るわけです。

 もしあれば、美味しい生ハムを細かくちぎってパスタにちりばめてください。お好みでパルミジャーノチーズを振りかけて、、、ここまでやれば、一流イタリアンレストランの味わいですね!

 ちなみにスパゲッティなどのロングパスタは、練りこんだ生地をダイスという穴から細く押し出したものを乾燥させて作るわけですが、そのダイスの材質がシンチュウなどの金属製のものとセラミック製のものがあって、金属ダイスで押し出されたパスタは、表面がザラザラしてつやがないタイプになります。セラミックダイスで押し出されたパスタはつやつやでつるっとしたタイプになります。ざらざらの代表がディチェコ、つるつるの代表がバリラですね。

 ディチェコタイプは、ざらざらしているのでオイル等がからみやすくあっさり系の味付け例えば、ペペロンチーノやアサリのボンゴレとか生のトマトを使ったものなどが合います。バリラタイプはつるつるしていてオイルをはじくので、しっかり味のソース系パスタに合います。ミートソースのボローニャ風とかクリーム系ソースやゴルゴンゾーラチーズのパスタなんかですね。

 それから、ざらざら系は味は良くしみますがその分早く食べないとのびやすいです。つるつるは、その逆で味がしみこみにくいですがのびにくいということもあります。一長一短、適材適所ですね。イタリアンのシェフによっては、メニューの種類によって又はランチタイムとディナータイムなどで、パスタを使い分けるという人もいます。同じトマトソースでも、つるつる用のレシピとざらざら用のレシピが違ったりするんですね、、、。ちょっとディープな話でした。マニアック?






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Last updated  Apr 17, 2009 11:01:35 PM
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 madame-H@ キッシュに入れてます。 相かわらず、手間のかかるスープを楽しん…
 ゆり777@ こんにちは。 美味しそうですね~。 チキンがジュージ…
 おかめ@ Re:食べる姿(10/31) なるほど!私も無粋な行為をしていた一人…
 mermerada@ はじめまして! エスカルゴは好きで、メニューに有ると頼…
 福島@ ソーモン う、うまそうですねーーー! 思わず涎が…

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