カテゴリ:美味しいワインを飲んでますか?
ここ数年恒例化している、毎年のシャンパーニュの会。主宰はソムリエの資格を持つK氏。毎回参加のさかもとこーひーのさかもとさんを含め味にこだわる方々ばかりの手強いワイン会です。 さて、シャンパーニュといってもいくつかのタイプがあるのをご存じだろうか?一番生産量が多いのは、ノンヴィンテージタイプ。つまり年号は付いていなくて、複数の年代のリザーヴといわれる貯蔵されたブレンド用のワインを調合して、そのメーカーやブランドの味をブレンド(アッサンブラージュ)で維持しているもの。まあ、各メーカーの看板的商品ですね。基本的に出荷時にはいつも変わらぬ味を維持して作られているわけです。また、味を維持するための古酒のストックの豊富さが、各メーカーの底力とも言えるわけです。当然大きくて資本のある会社が有利です。 これは、ボランジェのスペシャルキュベ。ノンヴィテージものです。ボランジェは老舗メーカーのひとつ。 もうひとつの代表的なシャンパーニュは、ヴィンテージものといわれるもので普通のワインのように単年のブドウで作られるものです。複数の畑のブドウを混ぜたりすることはできますが、古酒のブレンドはできないので毎年のブドウの出来がもろに出てきます。ですから、こだわったメーカーだと、ブドウの出来の良い年にしか作らず、出来の悪い年には、ブレンド用として他社に売ってしまうという徹底したメーカーもあります。逆にヴィンテージシャンパーニュなら古酒のストックがいらないので、小さな作り手でも腕が良ければ、かなり美味しいシャンパーニュもできるわけです。近頃よく話題になる、ルコルタン・マニュピランというのも畑仕事からワインの醸造、熟成出荷までを一貫して行う比較的小規模な生産者という感じの意味ですね。だから、レコルタン・マミュピランは、ヴィンテージシャンパーニュ専門の所が多いです。
これもボランジェの2003年ヴィンテージ。隣はかなり熟成した1973年のロジャー・アドノというヴィンテージものの古酒。 味の幅も多く、非常にクールな辛口から、かなり甘い甘口までありますし、色も白がほとんどですが、ロゼもあります。(赤のシャンパーニュはないのですが、ほとんど赤ワインに近いロゼシャンパーニュはあります) その他に泡の立たないシャンパーニュ、コトー・シャンプノワ(白、ロゼ、赤ワイン)とロゼ・ド・リセ(ロゼワイン)も地域から言ってシャンパーニュの仲間です。
コトー・シャンプノワの白ワインとロゼ・ド・リセ(この2本は泡なし) これだけの味の幅があるシャンパーニュですから、ノンヴィンテージやヴィンテージもの、辛口甘口、熟成したものや若いもの、泡のあるものないものその他の条件をいろいろ組み合わせると食事のフルコースの一皿一皿にそれぞれ合わせて楽しいワインが見つかるんですね。 これがこのワイン会の楽しみなわけです。ワインを選ぶにもかなりの知識とセンスが必要ですし、それに合わせる料理を作るには、かなりの技術と経験が必要だと言えるでしょう。実際には、ワイン会の2~3週間前にK氏から選んだワインの銘柄と 珍しいワインの時は簡単な説明がメールで送られてきます。 そのワインの銘柄を見ながら、食事のコースを考え、料理と合わせるワインの温度を考え、使用するグラスも選び、料理の仕上げ方を決めておきます。私の場合、料理とワインという課題とはもう長い付き合いですから、特に大変というわけではないのですが、ワイン会を進めながら、開けたワインはかならず真っ先に試飲して料理の味付けの最後の微調整をしてから出しています。 ここがただ好きなワインを並べて、お料理も特に考えずにワインに合いそうなものを並べただけのワイン会とは違うところなんですね。せっかくレストランでワイン会をやるなら、少し丁寧にやって、何というかちょっとしたコンサートのようなワイン会というか、音楽を聴くようにワインと料理のマリアージュを楽しみましょう!というのが私の考え方なんです。 きっと堅苦しいワイン会なんだろうなと思う方もいるでしょうが、そんなことはありません。参加者は、ワインと料理とおしゃべりを普通に楽しむだけです。たまたま参加者の中にワインの専門家がいて、コーヒーの専門家がいて、アマチュアですがベテランのワイン愛好家がいて、、、と、教条的でなく楽しい「へぇー!」話を聞かせてくれてとても楽しい会だと思います。 どんな料理を合わせたかというと、、、長くなりそうなので次回。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 3, 2009 01:58:46 AM
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