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幕張本郷の小さなフレンチレストラン   サンク・オ・ピエのオーナーシェフ、中村雅信の日記ページ

Jan 25, 2011
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カテゴリ:シェフの雑記帳

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 これは、ウサギのポ・ト・フを煮込んでいるところ。薄い鶏のブイヨンをベースにまずはウサギのもも肉だけで約1時間煮込み、玉ねぎとニンジンを丸のまま投入。さらに1時間煮て、蕪を入れる。その後30分も煮込めば完成する。ジャガイモはスープが濁るので、別鍋で塩茹でにする。画像の黒く見えるのは、ニンニクの黒焼き。これを入れておくとスープに香ばしさと美味しそうな琥珀色がつくのだ。これは結構重要なプロのコツ。

 家庭でポ・ト・フをやるなら、ぜひキャベツを丸ごと入れてほしい。キャベツとソーセージと玉ねぎくらいでとても美味しいポ・ト・フができますよ。

 さて、このイタリア産ウサギのポ・ト・フのコースは、まずお好みで前菜を一皿選んでただき、続いて美味しいウサギのブイヨンを召し上がっていただく。ウサギの出汁は、実に繊細で美味しいです。和食のお出汁にも負けないくらい微妙なニュアンスがあります。豚骨スープなどと比べると、まあ正反対の世界。コテコテギトギトじゃあ無く、さらりと澄んでいて実に上品ですね!

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 さあ、これがメインディッシュです。蕪、ジャガイモ、玉ねぎ、ニンジン、ブロッコリー、そしてウサギのもも肉。カマルグ産の海塩と白コショウを軽く振りかけ、仕上げにサルディニア島産の極上オリーヴオイルを少しかける。別にカマルグ産の海塩と白コショウ、ディジョン産マスタードとモー産粒マスタードを出してお好みで、味をつけて食べていただく。

 ただ茹でただけの肉と野菜だからこそ、その素性は隠しようもないわけで、、、。その点ウサギの肉は癖もにおいも嫌なものはなく、柔らかくて滑らかな繊維で口当たりが良い。そして美味しい自家菜園の野菜!この料理は、肉料理ながら脂肪分もほとんどないので、赤ワインならごく軽いものが良いだろう。出来れば、よく熟成して滑らかな口当たりになった、ブルゴーニュのボルネー村辺りのワインだろうか、、、。まあ、ポ・ト・フと言ったらやはりアルザスの白ワインということになるのが定番かもしれないですね。それで、ポ・ト・フ用にアルザスのシルバーナーの辛口を仕入れてあります。

 最後の〆には、、、

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 ちょいとトリュフ風味のウサギ雑炊!ウサギの出汁とトリュフの香りはとても相性が良いんです。実に玄妙な世界です。

 一般的にフレンチと言うと、油絵的で色を塗り重ねるように旨味に旨味を重ねて、しかも脂を使った料理というスタンスなんですが、ポ・ト・フというのは、水墨画的なんです。一度筆を下ろしたら、修正不可能!一発勝負でごまかしなしなんですね。とくに、このウサギのポ・ト・フの場合は脂肪分もほぼゼロに近いですから、水墨画的です。美味く作るには、丁寧なアク取りにつきます。絶対にスープを濁らせずにクリアーでピュアな味に仕上げること。フランス料理の出汁取りの技術の根本的な基礎の技がここにあります。







Last updated  Jan 25, 2011 10:42:09 AM


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 madame-H@ キッシュに入れてます。 相かわらず、手間のかかるスープを楽しん…
 ゆり777@ こんにちは。 美味しそうですね~。 チキンがジュージ…
 おかめ@ Re:食べる姿(10/31) なるほど!私も無粋な行為をしていた一人…
 mermerada@ はじめまして! エスカルゴは好きで、メニューに有ると頼…
 福島@ ソーモン う、うまそうですねーーー! 思わず涎が…

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