2014/08/05(火)22:05
パルマハムと自家製スモークハムのゼリー寄せテリーヌ、クレーム・ヴィシソワーズ・グラッセ
生ハムを一本丸ごと使うと最後にすね肉(足首に近いところ)が余ります。薄く切れば食べられないことはないし味が一番濃い部分なので通好みなんていう人もいますが、やはり筋があってちょいと固いです。それで、水に漬けて塩抜きをして自家製スモークハムの端っこも結構あったので一緒に柔らかくなるまで煮込みます。崩れそうなくらい柔らかくなったら、一度そのまま冷まし、冷めたら煮汁と肉に分けます。肉はボールにでも入れて適当な細かさにほぐします。煮汁は沸かしてアクと脂をとり塩で味を決めてシャンパーニュヴィネガーで酸味を加えて、ゼラチンを加えて肉と合わせてテリーヌ型に流して固めます。 付け合わせの野菜は左からセミドライトマト、ラタトゥイユ、キュウリのピクルス、トマトのピクルス、焼き茄子のマリネ。肉のゼリー寄せは食べるともったりした感じになることが多いので私の場合はいつもシャンパーニュヴィネガーでさわやかさが出るようにしています。付け合わせの野菜もものすごく美味いですし、もちろんテリーヌも美味しいですよ! Creme Vycissoise glaceeクレーム・ヴィシソワーズ・グラッセ、ヴィシソワーズの正式名です。これはニューヨークの有名ホテルの料理長だったルイ・ディアというフランス人シェフが考えた料理で、彼の生まれ故郷のパリ郊外のヴィシーの地名にちなんで名づけたものだそうです。日本ではよくジャガイモの冷たいポタージュと言いますが、ルイ・ディア氏によれば「ポロ葱とジャガイモの冷たいポタージュであって、主役はポロ葱の旨味で、ジャガイモはつなぎにすぎない。」だそうです。 サンク・オ・ピエの場合は、自家菜園の玉ねぎの甘味を出して、自家菜園のすごいうまみのジャガイモで作るヴィシソワーズ的ポタージュというところです。ルイ・ディア氏のオリジナルはたっぷりの生クリームで伸ばすことになっていますが、私の場合は牛乳少しです。うちの畑の野菜の美味さを最大限に出したいので、生クリームは使いません。さっぱりしているけどこれもすごく美味しいですよ! 最後にこれは今日の昼飯です。自家製セミドライトマトと帆立貝とボッタルガ(イタリアのカラスミ)のパスタです。美味いです!うちのマダムが大好物です。もちろんメニューにはのっていません。どうしても食べてみたいという方は、ご相談ください。(笑)