カテゴリ:シェフの雑記帳
Cinq au pied.Menu Avril et Mai 2018 サンク・オ・ピエ、4月5月のコース ¥6500(税別) 4月3日より5月末頃まで ご予約限定コースです。3日前までにご予約ください。 Proscitto di Parma Legato Pio Tosini et Poitrine de cochon 32℃ avec Salade パルマ産ピオ・トジーニ社の生ハム・レガートと 宮城県産32℃豚の自家製生ベーコン、サラダ添え Foie gras chaud avec puree de chou de printemps, Fleur de sel de Gerande フォアグラのソテー、春キャベツのピュレ添え、 ゲランドのフルール・ド・セル風味 Risotte Sepia et Calmar de HOTARU Gallega et Boutargue イカ墨のリゾット、ホタルイカのガリシア風、ボッタルガ添え Cote de cochon 32℃ fume et grille ,jus de cochon スモークをかけた32℃豚の背肉のグリエ、豚のジュ添え Creme Brulee au chocolat brond VALRHONA DULCEY Financier aux Noisette Sorbet de fraise et griotte ヴァローナ社ブロンドチョコレート・ドゥルセのクレーム・ブリュレ ヘーゼルナッツ入りフィナンシェ イチゴとさくらんぼうのソルベ Cafe de SAKAMOTO pour Menu Avril et Mai ou the , 2pains さかもとこーひーのサンク・オ・ピエ4月5月のコース専用ブレンド 又は紅茶、2種のパン まずは、生ハムをたっぷりと!32℃豚の生ベーコンも添えて、、 風味豊かな美味しいハムですよ! フォアグラのお供は、春キャベツのピュレ。春キャベツを水と塩少しでブレゼ(蒸し煮)してミキサーにかけたものです。これにフォアグラのソテーを乗せてゲランド産のフルール・ド・セル(塩の華、キロ約¥5000!!)をパラリと振りかけて、あらびき胡椒を挽いて仕上げます。 イカ墨リゾットにホタルイカのガリシア風(スペイン、ハライス・デラ・ベッラ特産のスモークパプリカ、ピメントンで風味をつけたもの)リゾットの上にはボッタルガをたっぷり! イタリア、サルディニア島産ボッタルガ。 ボラの卵の塩漬け、つまりカラスミですね。黄金色のキャビアともいわれていて、これはキロ¥20000位する高級珍味です。 メインは、32℃豚の背肉、牛でいえばサーロインのところ。これはちょっと手が込んでいて、まず背肉を塊のまま軽く塩漬けにします。2日ほど塩をなじませます。それを長時間ローストでしっとりロゼに火入れします。それを冷蔵庫で一晩おき、半日ほど冷燻にかけてスモークします。この状態で超しっとりなスモークハムみたいになっています。 一人前にカットして、、もう火は通っているので強火のグリルでさっと網焼きにして香ばしさを出します。ソースは、オーブンで茶色にこんがり焼いた豚骨とフライパンでカリカリになるまで炒めた豚のコマ肉2キロずつを水で煮だしてとった茶色の肉汁をよく煮詰めた豚のジュです。豚骨なのでコラーゲンでカチカチに固まります。 スプーンさしても倒れません! デザートは、、 ヴァローナ社ブロンドチョコレート・ドゥルセのクレーム・ブリュレ ヘーゼルナッツ入りフィナンシェ イチゴとさくらんぼうのソルベの盛り合わせです。これがまた美味い! ヴァローナのデゥルセは、第三のチョコというカテゴリーでホワイトチョコとブラックチョコの中間のブロンドチョコレートです。なんでも、ホワイトチョコの製造中に温度管理を間違えてしまい焦がしてしまったのが発端で、それが美味しかったのを味わいを安定して再現するのに苦労した製品だという話でした。キャラメル的風味とかすかな塩分があり、ちょっと栗やイモに通じるような甘い風味がカスタードの生地と合わさってそこにカソナード(粗糖、茶色い砂糖)のカラメルの香ばしさとほろ苦さが最高です! ソルベは、フランス産の完熟イチゴのピュレとフランス産の小粒サクランボ(グリヨット)の 粗切りを半々に混ぜたものです。まさに春のイメージ、甘酸っぱさがいいですね! フィナンシェは通常のアーモンド生地のものを少し焼いてから、上にローストしたヘーゼルナッツを乗せて焼き上げたものです。香ばしさが良いです。クレーム・ブリュレをやるときには必ずフィナンシェをつけ合わすんですが、なぜかというと、、ブリュレをあらかた食べ終わったときに器に残ったクリームをフィナンシェで拭って食べるとこれがまた美味いんです。料理の美味しいソースをパンで拭って食べる感じですね。フランス人がよくやる手口です。 今回、クレーム・ブリュレとフィナンシェはせがれ担当です。もちろん、レシピは親父ですが、手は出さずに口だけ出してやらせました。ちゃんと出来てますよ!(笑) デザートにはもちろん、さかもとこーひーの4月5月のコース専用ブレンドです。クレーム・ブリュレと合わせて、納得。ソルベと合わせて、なるほど。フィナンシェとだって、ばっちり。さすがの安定感!デザートが引き立ちますね!さかもとさんの名人芸です。 生ハムのピンク色を思わせる美しいローブの力強いロゼです。グルナッシュ主体で辛口で香りが華やかです。生ハムにはロゼという定番の組み合わせですから間違いないですね!もちろん、32℃豚にもばっちりです。 フォアグラには定番のアルザス・ゲヴェルツトラミネールです。アルザス屈指の自然派フライトのワイン。ライチや花の香りに山椒や胡椒のスパイシーな香りでほんのり甘口です。キャベツの旨味、フォアグラのコクに素晴らしいマリアージュです。 イカ墨リゾットには、力強い南仏エクサンプロヴァンスの樽を使ったコクのある白ワインです。ソーヴィニヨン・ブラン50%ロール50%、なんと紀元前1世紀ころから続くというとてつもなく古い畑です。Temple(寺院)の名のとおり古代ローマ時代の寺院の遺跡がある畑で、耕すと今でもローマ時代の土器や金物などが出てくるそうです。 1996年に創設されたドメーヌでオーナーはベルギー人のボーマン氏。2001年に廃業したジャン・ジェルマンのドメーヌと畑を購入してからは規模が大きくなりました。畑仕事も醸造作業も丁寧にすることがポリシーで発酵終了後は極力ワインを動かさずに見守るといいます。フレッシュな果実味とアロマを大切にするため新樽はあまり使わないとのこと。その方針通りとてもチャーミングで親しみのある味わいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 7, 2018 09:12:29 PM
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