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カテゴリ:文化
1か月以上前のこと。
岡山でよく行くラーメン屋がえらく休みが続くので、 車を止めて気になっていた張り紙を見てみた。 店のご主人が亡くなったので閉店することに なったとのことが書いてあり、とても悲しかった。 この店を教えてくれた母に伝えたところ 私と同様、残念で泣きそうになっていた。 屋台から夫婦で始めたラーメン屋「丸天」 50年以上の歴史をもつ。 岡山の駅前で、夕方5時から店を開け、 朝方までやっている。 頑固そうな親父が厨房にいて、 足の悪いおばあちゃんがラーメンを運ぶ。 メニューはひとつ 「中華そば 450円」 小さな店だが夜中でもいつも人が賑わっている。 だからいつも老夫婦の他にバイトが2人いる。 島根からここのラーメンを食べるために 夜中、後輩たちと岡山に来たこともある。 今日、店の前を通った。 びっくりした。 1か月前に見た、閉店の張り紙に 隙間がないくらいにたくさんの書き込みがしてあった。 「再開してほしい」 「ありがとう」 「ここのラーメンが最高!」 たくさんの書き込みのすべてが この店に対する敬意やお礼を表したものだった。 その張り紙を見て、いかに愛された店だったかを 知った。 今日は、他にも2店の50年以上の歴史をもつ 飲食店に行った。 行列のできる中華食堂「宝来軒」 予約で売り切れる「松田製菓」 いずれもお客様に迎合しない姿勢で 自分たちをゆるく細く長くつらぬく。 決してモダンできれいな店構えでもない。 接客だって、マイペース。 なのになぜか感動してしまう。 媚びない名店3店を前にして、 食の商売というものを深く考えさせられた。 3店になぜ感動しちゃうのか? その魅力を分析しよう。 おそらく一朝一夕ではできない魅力がそこには あるはず。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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