004. はじまりの前のこねこのはなし/『くつしたおるよ。』【猫マンガ】
* * *二十数年前の話(たしか 2002〜3年ごろ) + + +ちーともいい話じゃないです。公園に野良猫を増やしてしまいました。ごめんなさい。今でもときどき、ふと「今の自分ならどうするかな」と考えることがあります。現在の生活環境と状況なら連れて帰ってうちで飼うという選択肢が濃厚ですが当時の環境・状況と同じなら、やっぱり結果はあのときと変わらないような気がします。そもそも、「猫を飼う」ことが自分の中に全くなかった。猫は好きだしかわいいけれどペットを飼うなら犬。「いつか犬を飼いたいねー」と、どの犬種がいいかよく話していたぐらい。とにかく「拾っちゃったけど困ったな」だったのです。 * *今から二十数年前、人間と野良猫(ペットの犬や猫も)との関わり方は現在と微妙に違ったと思います。野良猫の繁殖を管理しつつ外での暮らしを見守る「地域猫」という概念や取り組みはまだ一般的ではなかったし、野良猫を「保護する」というような言い方もあまり聞かなかったように記憶しています。そういうものが広く浸透するのは、そこから数年後、ネットやブログ文化の隆盛でペットを飼う人たちの間に情報や考え方などが広まり知識・意識が共有されて、社会的な「動物愛護」の機運が高まっていった…のではなかったかなと思います。今ではあまり見かけなくなった野良猫にエサやりする人ですが、当時、私も「ノラネコにエサなんかやって」と、やや批判的に見ていましたがいざとなったらちゃっかりその恩恵に期待するという柳のような柔軟性で黒チビちゃんの成長のアテにさせてもらった部分がありますし、実際、猫おばさんがいたおかげで公園の野良猫たちは外で危険を冒さずともそこそこ安全に暮らせていたのかもしれません。まあ、栄養が足りてしまうと繁殖が加速される側面があるので去勢・避妊の管理なしにただエサを与えるというのは現在、決して褒められることではありませんが。とにかくすべては必然なのでそういう経緯があって社会は成長してきたわけだし、私もその経緯の中でくつしたとの暮らしを経て今にあるというわけです。 * *なんじゃい、めっちゃ堅苦しくなったな。とにかくまたコマ数が増えて描くのに時間がかかったょ。ちょちょっと描けると思ったのにな。ちなみに、黒チビちゃんはちーっちゃくてまるの手にすっぽり収まるほどだったけど私はそんな小さな子猫を触ったことがなかったのでつんつんと指でつつく程度で手には持たなかった。と思う。まるは実家に猫がいたり、動物に関わる仕事をしていたことがあったりと手慣れていたので躊躇なく抱っこしていた。小さい子猫は 爪をまだ引っ込められないので終始まるの手をガリガリ グサグサ引っかいていた。家に帰ると、まるの手は小さい傷だらけだった。 + + +また、次回もおたのしみに。バックナンバー旧シリーズ バックナンバー- - - - - - - - - -ランキングサイト参加中 LINEスタンプ Tシャツとか 買ったものと欲しいもの