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未熟な作家の気まぐれファンタジー小説blog

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2006.12.20
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カテゴリ:落雷疾風記
ジン家付近に来ると、ジンは家の後ろに回り、元ジンの仕事小屋に向かった。
そこはまだ元々の姿で残っていて、鍵も開いていた。
ジンと僕はこっそり忍び込み、ジン作の武器が置いてある所に行った。
「・・・・・・ここだ。」
ジンが電灯を点けて、革の袋に入った、30cmぐらいの長さの物を取り出した。
「これは俺作、『ウィークル』。ショートダガーだ。行くんなら、護身用に持っていってくれ。もちろん無料だ。」
そしてウィークルを手渡した。
「応用だが、これも渡しておこう。」
そういって僕を手招きして、別の部屋へと移った。
そこには6つの色分けした、袋があった。
どうやらウィークルに付ける毒らしい。
「好きな色を選んで。1つだけ。」
少々ケチとは思ったが、それぞれ半年かけて作った毒薬らしい。
「んじゃぁ、この青を貰っていいかい?」
青い袋を手に取り、ジンの前に差し出した。
「青でいいのか?青は・・・・・・睡眠薬と水銀の混合毒。」
なんだか凄い名前だ。
「睡眠薬が入ってるから、切った途端に相手の体内に睡眠薬を速攻侵入させ、眠らせる。しかも水銀が睡眠薬と一緒に入っているから、同時に入り込み、気づいた時には、水銀症になり、骨に水銀が堆積(たいせき)し、体が動かなくなる。そして、動かなくなった敵の急所を、突く。」
半年かかっただけの事はあって、強そうである。
「しかし欠点がある。」
・・・・・・やはりそうであろう。長所があって、短所がないはずがない。
「それは、扱い方だ。さっきも言ったように、水銀で、相手を行動不能にする事ができるが、自分に付くと、もう取れやしない。ある意味、諸刃の剣でもあるから、使い方を間違えれば、自殺の道具と化す。」
気のせいかもしれないが、長所より、短所の方が凄そうだ。
「これにするのか?」
「いや、やめとく。そういうのは、父さんみたいな人が使うものだと思うから。」
袋を元の場所に戻し、次に黄色の袋を手に取り、ジンに見せた。
「黄は・・・・・・頭脳混乱麻痺(まひ)植物のブレンドと、オイルの5:1の混合。それに、水あめをプラスした物だ。」
さっきのよりも凄い名前が出てきた。
「これも、ウィークル自体に付ける物で、オイルを混ぜているのは、切れ味を良くする為、そして水あめは、ウィークルに付きやすくするためだ。頭にいくから、麻痺まで少し時間がいるが、その間は何とかしのげばいい。」
つまり、切る事さえすればいい。
「しかし、これも欠点がある。それは、火気に弱いことだ。火を近づけたら、すぐに引火する。それに、溶け込んだ麻痺成分も空気中に散乱するため、とても危険だが、これにするのか?」
あんまりジンに説明してもらっていると、さすがのジンも疲れるだろう。なので、気をつけながら使うことを約束し、黄色の袋を注意を払いながら貰った。





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Last updated  2007.09.19 23:42:47
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