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この小論文を、ともちゃんさんから教えていただいてから、いろいろと考えていいるのだが、共感できる部分もあるが、根本的に違う部分もあるので。それをコメントしたいと思う。
1.序 第一パラグラフ 「この宇宙は初期の大爆発(big bang)から膨張を続け、始原物質の混沌状態から次第に分化発展して、現在の状態まで進化してきた。」 この部分では、ビッグバンの「前」の状態には触れられていない。私の考える進化論では、物質という進化する記憶が形成されない状態が存在することを前提にしている。「物質が無い状態」ではなく、「物質という進化する記憶が形成されない状態」ということになる。そして、物質が成立していない状態こそ「混沌状態」であり、物質が生まれた時点で混沌ではなくなるという考え方である。 「宇宙進化の過程で、物質と時間・空間の発展は不可分の関係にある。物質の性質と状態が時空の構造を決定し、逆に時空構造が物質の状態に反映されるといった相互規定の関係にある。」 この部分に関しては全く同感である。 「物質の本性のうちで最も重要なものは相互作用をする性質である。物質の属性と運動の起因、およびそれらの認識可能性はすべて物質の相互作用による。したがって、その相互作用が物質のすべての自己運動と自己発展の源泉でもある。」 問題は、この「相互作用」が何なのかである。ここで「認識可能性」としている点は非常に興味深い。つまり、物質の自己同一性に言及していると考えられる。 私が考える進化のための相互作用というのは、「同じだけど違う、違うけど同じ」という相互認識関係である。これによって離散的な価値体系へと発展することになる。 「物質の運動配置移動や結合の変化といた単純運動に止まらず、自己組織能力を有していて体系(system)を形成し、機能性を獲得しつつ進化するという自己発展性をもつ。」 体系に関しては、具体的に次の II 章で語られることになるのだが、これが複雑系につながるのだろう。 続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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