前置詞の「di 」と「in」と定冠詞の国合わせに見られる不規則性。。。
イタリア語の前置詞には、後ろに定冠詞が来ると融合して一つの単語になるものがある。定冠詞には、男性/女性、単数/複数、また定冠詞に続く単語の頭の発音(s+子音、母音)で変わり全部で7種類ある。男性単数:il, lo男女単数共通:l’女性単数:la男性複数:i, gli 女性複数:le前置詞と定冠詞の組合せ。定冠詞:il, lo, l’, la ; i, gli, le a : al, allo, all’, alla ; ai, agli, alleda : dal, dallo, dall’ ; dai, dagli, dalledi : del, dello, dell’ ; dei, degli, dellein : nel, nello, nell’ ; nei, negli, nellesu : sul, sullo, sull’ ; sui, sugli, sulleこの表で注目すべきは前置詞の「di 」と「in」。定冠詞が後ろに来ると「d」と「n」が語頭に来るのに、元の「in」は「i」の後に子音の「n」が来ている点。di : del, dello, dell’ ; dei, degli, dellein : nel, nello, nell’ ; nei, negli, nelleでもイタリア人には違和感が無い筈。面白い。これに関する私の答えだが、イタリア語の音節への分節に関係している気がする。日本語だと、基本的な音節は「子音+母音」、別の言い方をすれば「カナ」が音節を作るが、イタリア語の場合「母音+子音」の組み合わせも、数は少ないがあり、これで「n」の移動が自然に起きるのかもしれないと思う。イタリア語の語形変化では、「i」と「e」の間で互換性(?)が見られる。例えば、日本人の単数形は「e」で終わるが、複数形になると「i」になる。Giapponese Giapponesi「in」と「nel」の母音の変化は一つの規則性があり、「in」の「n」が、この前置詞の自己同一性を担っている訳だ。イタリア語の音節は、単語の何処にアクセントが「落ちる」かを決める為に分節される。この「単語の何処」というのは、必ず単語の後ろから何番目という数え方をするが、これがイタリア語の音韻体系の中心だと思う。イタリア語の詩では、アクセントの位置を揃えると知った時、私は確信した。