日本語の動詞の活用。。。
私のフランスでの修士論文(相当)のテーマは、「日本語の動詞の活用」だった。論文の中で明らかにしたかったのは、動詞の活用というのは、日本語の意味の構築の上で、どのように分節するか(今なら、離散するか)だった。例えば、「行く」が「行か(ない)」になる未然形は、あくまでも次の別の要素へのつなぎとなるが、「行き」の連用形は、「学校へ行き、先生に会った」とできるなど、独立した文節を形成することができるし、「パリ行き」など、名詞に転換することもできる。(文の)意味を作る単位(本来は差位)の区切りとなるか、そうでないかがカギなのだ。日本語の動詞は、五段活用と上一段/下一段活用の他に、カ行/サ行変格活用があるり、これに全ての動詞が当てはまる。フランスの動詞のように、規則的な活用といっても例外がいっぱいあるのとは大違いである。この5つのタイプが、日本語の音韻体系(聴覚的離散体系)とどのように関連があるかを今までずっと考えてきたが、言語というものの定義に1つの結論が出た今、これに再び取り組むことを考えている。昔は見えなかった「何か」が見えてくるかも知れないと思うようになったからだ。といって、直ぐに何かが見えてくるかどうかは分からない。物理や生命的記憶に関しては、Fractalemodeさんとの議論でしか進展しないだろうし、もっと別のことにエネルギーを費やそうと思っている。とにかく、疑問を持った時点で、答えは半分でているはず。ただ、その半分を見つけるのが大変なサ行というだけである。