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2007/12/30(日)08:38

般若心経

写経の勧め(51)

『般若心経』は決して「五蘊」、「十二処」、「十二縁起」、「四諦」などの仏教の基本的な教説を否定しているのではなく、これら「法」を実体視することを否定しているのです。 そして、この「空」を洞察する智慧によってこそ悟りに至ると説いています。 一連の「空」の説法の中でも最も重要なのは、完全版が最初に観自在菩薩が見極めた内容だと語る「五蘊」の「空」です。 玄奘訳では「五蘊は空である」と訳されていますが、サンスクリット原典では「五蘊があり、それが空である」と書かれています。 つまり、お釈迦様が悟られた五蘊説をまず認め、次にそれを実体と見ることを否定しています。 五蘊説は「無我」を説く仏教の基本的な教義で、これを理解することが『般若心経』を理解する基本になりますので、長い付加的な説明をつけて訳しました。 また、玄奘訳に「色不異空 空不異色/色即是空 空即是色」という有名な一節がありますが、サンスクリット原典などにはこの前に「色性是空 空性是色」と訳される部分があって、本来は三段階の説明でした。 同じ内容を少し違った表現で3回繰り返しているだけかもしれませんが、「空」を説明する場合に、まず実体的な見方を否定し、次にそれを相対的に認めることで何も存在しないとう極端な考え方を否定し、最後にそのどちらにも片寄らない中立の立場に立つ、というように3段階で説明をする伝統もあります。 上の和訳ではこのことを意識して訳しています。

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