スペイサイドのモルト　５

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スペイサイド地方のシングル・モルト　５

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STRATHISLA（ストラスアイラ） 12y 43° 700ml
創業は1786年と、スコットランド北部では、最古の蒸留所として知られている。1876年には火災に見舞われてしまったが、何年も掛けて蒸留所は復元され、昔ながらの良き所を付け加えていった。STRATHISLAのウィスキーは、シーバスの主要な原酒としても使われる。深みのある琥珀色をしていて、アプリコットのようなジューシーな香り。まろやかで柔らかいボディーに、リッチでフルーティーな飲み口。余韻も優しく口中に広がり、バニラのような甘さ。私はこのモルトを高く評価する。飲んでいると、心がとても優しく包まれるような気がするから。
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STRATHMILL（UD・花と動物シリーズ　ストラスミル） 12y 43° 700ml
この蒸留所はキースの街に1891年、製粉所の跡地に建設された。ウィスキー産業が好景気だった時期である。わずか3年後には、ギルビー社によって買収されてしまっている。ダンヒル／オールド・マスターの主要な原酒として使われたが、シングル・モルトとしてこの世に出されたのは、1993年のことである。麦芽や若草、花やオレンジの皮の香り。瑞々しい。飲み口はスムースでフレッシュ、蜂蜜のように甘い。余韻は松脂のような苦さが広がるが、心地よい感じ。甘めのシングル・モルトが好きな方にお勧め。
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TAMDHU（タムデュー）熟成表示なし 40° 700ml
タムドゥーとも言われる。この蒸留所は1896年に建てられ、1970年代に大幅な改築が行われた。仕込み水はタムデュー川から取っている。蒸留所としての知名度は低いが、このウィスキーはスコットランドで最も売れている、ザ・フェイマス・グラウスの主要な原酒に使われている。この蒸留所には、大規模なモルティング設備があり、自社が必要とする以上の大麦麦芽を供給できる。主要なボトルのラベルにも、大麦の穂のデザインが施されている。明るい黄金色をしていて、フレッシュでレモンピールや花、シリアルの香り。非常に清涼感があって僅かに甘い飲み口。麦芽の感じも出ている。値段も安く、品質的にも充分なので、入門用のモルトとしても最適。
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TAMNAVULIN（タムナヴーリン） 12y 40° 700ml
この蒸留所は、羊毛工場の跡地に1960年代に建てられた。1996年からは操業を休止しており、再開の目処はたっていない。このまま閉鎖されてしまうとも、噂されている。TAMNAVULINとはゲール語で”丘の上の製粉所”の意味がある。リベット川流域のシングル・モルトの中で、最もエレガントでアロマティックだと言われている。ピート香は穏やかだか、僅かにハーブや薬品の香りもする。非常にライト＆スムースな飲み口。このアロマティックな感じは、ドライ・ベルモットとでも言うべきか・・・。個性豊かなので、面白いモルト。
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TOMATIN（トマーチン） 12y 40° 700ml
この蒸留所は1897年に創業し、1950年代から1970年代にかけて、設備の拡張を続けていった。その結果、一時はスコットランド最大規模の生産量を誇るに至ったが、1980年代のウィスキー業界の不況にもまれ、スチルの数を半分にまで減らしてしまった。生産量の多さから、様々なブレンデッド・ウィスキーにモルトを供給してきたが、これは資質が平凡ではなかったから出来た業である。最近になって、12yのボトルが出たばかりである。香り、飲み口、余韻とも欠点を付けるのが難しい。それは、清涼感があってほのかに甘く、シルクのような舌触り、気分爽快な余韻によるものである。ウィスキー初心者が、次のモルトは・・・？と聞かれたら、私はTOMATINを勧める。値段もリーズナブルで、流通量も比較的多いのも、安心感がある。
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TOMINTOUL（トミントール） 10y 40° 700ml
トミンタウルとも呼ばれるこの蒸留所は、1960年代に建設された。蒸留所周辺は荒涼とした大地が広がり、その様子がボトルのラベルにも描かれている。スペイサイドで最もライトでフレッシュ、デリケートなモルトとして知られている。香り、口の中でのフレーバー、余韻、どれを取ってもエレガントで香水のよう。ウィスキーを始めてみたいという淑女がいたら、迷わず勧めてしまうだろう。若い蒸留所なだけに、これからも個性豊かなモルトを出して、他との区別を図って生き残って欲しい。
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TORMORE（トーモア） 12y 40° 700ml
蒸留所の創業は1960年と比較的新しく、クロムデール丘陵のスペイ川を見下ろす高台に位置する。ロイヤル・アカデミーの会長を務めた、サー・アルバート・リチャードソンによって設計された。蒸留所とは思えない、保養施設のようなデザインが目を引く。輝かしい黄金色をしていて、洋ナシやナッツのような香り。飲み口は重くはなく、スムースに口に入るが、オイリーな要素も顔を出す。余韻は優しく続く。
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スペイサイドのモルト ５

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