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Bacchus Antiques

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アイリッシュ・ウィスキーの部屋

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アイリッシュ・ウィスキーは、ブリテン島の西に位置するアイルランドで作られるウィスキーのこと。この島は政治的に二分されているが、ウィスキーに限ってはここで作られるのを全て、アイリッシュ・ウィスキーと呼んでいる。ウィスキー作りの歴史はスコットランドよりも古く、1171年には文献に蒸留酒の前身とみられるお酒の記録が残っている。アイリッシュ・ウィスキーの特徴は大麦由来の芳醇な香りがして、大型の単式蒸留器による3回蒸留で、滑らかなテイストを醸し出していることである。アイルランドでは麦芽の乾燥にピートではなく石炭を燃焼させる。そのため、スモーキーさは付けられない。一時は衰退したアイリッシュだが、世の中のライト嗜好で広く飲まれるようになった。それでも、ウィスキー全体に占めるアイリッシュの割合は、3%ほどに過ぎない。
現在稼動中の蒸留所は、ブッシュミルズ、ミドルトン、クーリーの3つである。それぞれ特色のあるウィスキーを、1つの蒸留所が数ブランド出している。正確には、数あるワイン商やボトラーがこれらの蒸留所から原酒を買い付け、自社で樽詰めする形を取っている。


◆BUSHMILLS ブッシュミルズ蒸留所
北アイルランド・アントリム州のブッシュミルズの町に、時の国王ジェームズ一世から蒸留所の免許が下りたのは1608年のこと。公的に認められた蒸留所としては、世界最古を誇る。現在に至るまでこの蒸留所は、一時閉鎖、火災による新築、所有者の変更など、激動の時代を生き延びてきた。この蒸溜所では、微かにピート香をつけた大麦麦芽で、ウィスキーを作る。シェリー樽、バーボン樽を使い、熟成されたまろやかな味わいが特徴。BUSHMILLSとはゲール語で、”林の中の水車小屋”を意味する。仕込み水には、近くのセント・コロンバ川の軟水を使っている。

蒸留所のHP


◆MIDLETON ミドルトン蒸留所
アイルランド南部・コークに位置するこの蒸留所は、マーフィー三兄弟によって1825年に創業した。かつての蒸留所は1975年に閉鎖され、跡地はジェムソン・ヘリテージセンターという博物館になっている。新しい蒸留所は、旧蒸留所の北側の広大な土地に建てられた。設備は近代的で、麦芽の乾燥には天然ガスを燃焼している。仕込み水は蒸留所近くの、ダングーニー川の清流を使っている。ブッシュミルズ蒸留所と並び、アイリッシュ・ウィスキーの二大メーカー。


◆COOLEY クーリー蒸留所
アイルランド北東部・クーリー半島のダンダークに、1987年にアイルランドの経済振興を目的として操業した。アイルランドでは、唯一の独立系の蒸留所。仕込み水には、クーリー山脈のスリーヴ・ナ・クロークにある泉を使用している。かつてのブリュスナ蒸留所やデリー蒸留所での人気銘柄を次々と復活させて、小規模ながらも注目されている。ダークホース的な存在。

蒸留所のHP


◆◆◆粋な飲み方◆◆◆
アイリッシュ・ウィスキーをストレートで飲んだら、チェイサーにはエールを飲む。ただ、酔いが早いので気を付けよう。


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