● いろはかるた京都
い
犬も歩けば棒にあたる
出しゃばると思いがけないひどい目に遭ったり、出歩くと思いがけない幸運に出くわすことがある。
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ろ
論より証拠
物事の理非を明らかにするには、口先で議論するよりも証拠を示すほうが、ずっとはっきりする。
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は
花より団子
見た目の美しい花よりも、たべて腹がふくれる団子のほうがよい。
風流よりも実利のほうが大切である。
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に
憎まれっ子世にはばかる
世間から憎まれているような者が、かえって世間では幅をきかせる。
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ほ
骨折り損のくたびれ儲け
いくら苦労を重ねても効果がなく、ただ疲れが残るだけで、少しも利益がないこと。
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へ
屁をひって尻つぼめ
人の前でおならをしてから、もじもじと尻をすぼめるように、過ちを犯してから、人前を繕うこと。
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と
年寄りの冷や水
老人が年にふさわしくない危険なことや無茶なことをするのを、冷やかしたり戒めたりすることば。
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ち
塵もつもれば山となる
どんなに小さいものでも、たくさん積み重なると、山のように大きくなるということ。
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り
律儀者の子沢山
義理がたく生真面目な人は、女遊びをすることもなく、夫婦が円満で、子供に恵まれるということ。
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ぬ
盗人の昼寝
盗人の昼寝は、夜働くための準備ということから、
何事をするにもそれなりの準備が必要だということ。
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る
瑠璃も玻璃も照らせば光る
青い宝石や水晶も、光を当てれば光ることから、
優れた者は機会を得たら、真価を発揮するということ。
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を
老いては子にしたがえ
年とってからは、なまじ意地をはらず、
何事も子にまかせて、その意見に従ったほうがよい。
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わ
割れ鍋にとじ蓋
ひびの入った鍋と繕い直した蓋のように、
どんなことでも似合いの者同士がふさわしいということ。
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よ
葭のずいから天井のぞく
葦の茎の細い管を通して天井を見ても、全体を見わたせない。
狭い見聞では大局を判断できないこと。
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た
旅は道づれ世は情け
旅行するときは同道者がいると楽しくて心強いものである。
世の中を渡るのも互いの思いやりが大切。
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れ
良薬は口に苦し
良い薬は苦いが病気によく効くことから、
自分の身になるためになる注告は、聞きづらいということ。
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そ
惣領の甚六
長男長女は、甘やかされて育つことが多いので、
弟妹にくらべて、おっとりしていてにぶい者が多い。
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つ
月夜に釜をぬく
明るい月夜に釜を盗まれるということから、油断の甚だしいことをいう。
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ね
念には念を入れ
注意の上に注意をせよ。
こと細かに注意して、わずかな手落ちもないようにせよ。
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な
泣き面に蜂
泣いてむくんだ顔を蜂がさすように、不幸の上に不幸が重なること。
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ら
楽あれば苦あり
楽しいことがあれば、後に必ず苦しいことがある。
また、その逆もある。
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む
無理が通れば道理ひっ込む
道理に合わないことがこの世で横行すれば、道理にかなったことが行われなくなる。
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う
嘘から出た誠
初めは嘘だったことが、偶然に本当の事になること。
また、かりそめの言葉が本当の事になること。
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ゑ
芋の煮えたの御存知ないか
芋の煮えたのも区別がつかないほど、
世の中のことに疎い世間知らずの人に対するからかい。
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の
咽元過ぎれば熱さ忘るる
どんな苦しいことも、過ぎ去ってしまえばすぐ忘れる。
困ったときに受けた恩も、時が経つと忘れる。
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お
鬼に金棒
強い鬼が金棒を持つとより強くなることから、
強い者がより条件を得るといっそう強くなること。
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く
臭い物には蓋をする
不正な行為などを、根本的に正すのではなく、
ただ世間体を繕うために、間に合わせの方法で隠すこと。
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や
安物買いの銭失い
安価な物には粗雑な物が多くて、長持ちしない。結局、安く買っても、損をすることになる。
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ま
負けるは勝
無理して争うよりも、相手に勝ちを譲っておくほうが、よい結果が得られるということ。
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ま
芸は見を助ける
身につけた芸が、落ちぶれた時に生計を助けるということ。
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ふ
文はやりたし書く手は持たぬ
恋文をやりたいが字が書けず、他人に頼むのも気が引けるという無筆な女のなげき。
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こ
子は三界の首っかせ
親は子を思うため、一生自由を束縛されるということ。
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え
えてに帆を上げ
好機が到来したら、逃さずに調子に乗ること、
自分の得意な領域に喜び勇んで進むこと。
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て
亭主の好きな赤烏帽子
亭主の好みとあらば、たとえ人から笑われようとも、家族はそれに従わねばならない。
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あ
頭かくして尻かくさず
雉は草むらに頭を隠せば尾が丸見えでも平気なことから、
悪事も一部を隠して、全部隠したと思うこと。
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さ
三遍まわって煙草にしょ
夜回りが三度見回ってから急啓しようということから、
与えられた責任を果たしてから休もうという意。
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き
聞いて極楽見て地獄
聞いただけでは極楽のようでも、実際に見てみると地獄のようだ。
聞くと見るのは大違いの意。
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ゆ
油断大敵
油断は自分のどんな敵よりも恐ろしいということ。
気を許して注意を怠ると失敗や災害を招くということ。
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め
目の上のたん瘤
自分より地位や実力が上で、何かにつけて自分の行動の邪魔になる存在をいう。
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み
身から出た錆
自分自身の悪い行いや過失が、将来、それが原因で苦しみや災難を受けること。
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し
知らぬが仏
知れば気にかかるが、
知らなければ気にやむことなく、仏のような穏やかな心でいられるということ。
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ゑ
縁は異なもの味なもの
男女の縁はまことに不思議なもので、
常識では判断できない微妙な結び付きがあるものである。
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ひ
貧乏ひまなし
貧乏人は生活に追われて、娯楽や趣味など他のことにあてる時間がないということ。
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も
門前の小僧習わぬ経を読む
寺の前に住んでいる子供は、
毎日僧の読経を聞いて育つので、自然に経を覚えてしまうということ。
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せ
背に腹はかえられぬ
当面している重大事のために、他をかまっておられないこと。
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す
粋は身を食う
遊びの世界で、粋といわれてもてはやされていると、
やがて、その道におぼれ身を滅ぼすということ。
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京
京の夢大阪の夢
夢の中なら、京都や大阪も気のままに見物できることから、
夢では願いや望みがかなうということ。
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▲いろはかるた京都