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カテゴリ:現場から
本日はある講習会の講師を担当。
スポーツクラブのインストラクターに対して最近注目を浴びているフォームローラーの指導についての講義を行なったのであるが、対象者の運動生理学や解剖学といった基礎的な知識が浅かったため、フォームローラーの指導法というよりは、運動生理学や解剖学といった基礎的知識に関する講義となってしまった。 それはそれで有意義な講義なのだろうが、既に指導の現場で活躍(?)している人間が基礎的な知識を持ち合わせていない・・・少なくとも知識が浅い・・・というのは、いつもながらにどうかと感じる。 私も偉そうなことをいえた立場ではないが、いつも述べている通り、それなりの努力はしている(つもりだ)。 先日、あるスポーツクラブの責任者が、「インストラクターにとって最も重要なのはコミュニケーション能力。生理学や解剖学を学ぶのも良いが、もう少しコミュニケーション能力を学んで欲しい。」というようなコメントをしているのをお見受けしたが、共感できる反面、異論も感じた。 確かにインストラクターにとって重要な要素はコミュニケーション能力であることは間違いない。どんなに知識を持っていても、コミュニケーションが出来なければ指導が成り立たないからである。 「優れたインストラクター=豊富な知識を持っている人」という図式が成り立つのであれば、体育系大学の大学院生は、優れたインストラクターである訳だが、必ずしも大学院生が優れたインストラクターであるということにはならない。 しかしながら、「生理学や解剖学よりも・・・」という考え方が私は気に入らない。 まずは、身体に関する知識を学んでこそ、優れたインストラクターが生まれるのである。 少なくとも日本における多くの指導者の知識レベルは、私を含めて低いといわざるを得ない。日本の現状では、コミュニケーション能力を学ぶ前に、もっと身体に関する知識を学ぶ必要性があることを我々は忘れてはならない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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