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魂はどこまで成長するかな

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2006年09月11日
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前回に引き続き、哀れな生き物の話しを…。
これもまた日本滞在中の出来事。

家族みんなで母方の祖父母宅に行った時のこと。
そこは大ファミリーで3世代が同居している。

旦那が庭をウロウロしていた時、亀が数匹いるのに気づいた。
といっても、庭の池にいたわけではなく、
庭の片隅に置いてある、昔そのお宅で使っていたであろう
古いタイル張りの狭い浴槽の中に。

旦那がその浴槽を見つけて、亀がいるのに気づいて
よ~く中を覗こうとした時、「くさい!!」と騒ぎ出した。

私もそこへ行って様子を見てみた。

うわぁ…。

狭い浴槽の中に、大きな亀が5匹ほど。
水は真っ黒でかなりの悪臭を放っていた。

さっそく大ファミリーの中の若旦那に話しを伺った。

するとびっくりした事に、いつ水を変えたかも分からないし、
いつエサをあげたかも分からないとのことだった。
分からないというよりもかなり前の事で記憶にないらしいとの事。

そして、意外なことに、私の父が毎年夏にここに来ると
水を変えていたらしい。

それ以外は、まさに亀たちは放置状態らしい。しょんぼり
誰も世話をする人がいない状態…。
飼うでもなく、逃がすでもなく…。
亀にとってはとってもいい迷惑な話し。

その事態に気づいたのはお宅に一泊した翌朝だった。

私と旦那はすぐに浴槽を洗って水を変えてあげたいと思い
若旦那に伝えに居間へ行った。

そこには数人のファミリーがテレビを見てくつろいでいた。
そして居間の入り口付近には私の父が朝起きて朝食を
食べたばかりだというのに、横になって寝ていた…。(汗)

私は居間にいる人たちに亀の浴槽を洗うことを伝えて
最後に「かわいそうだからさぁ…」と言うと、
驚いたことにみんな笑った。

私は本当に驚いた。
そして私が洗わなかったら誰も洗わないんだ…と確信して
ますますやる気がでてきた。

そして、目の前でクーラーのきいた部屋で朝から寝ている
私の父に向かって叫んだ。

「寝ている場合じゃないよ!!亀の水変えるよ!!」と。

すると、意外にも父はすぐ気づいて起きて一緒に行動開始した。

旦那が亀を一匹ずつ持ち上げ、前日に子供たちが遊んでいた
ビニールプールに入れた。

狭くて身動きもできない汚れた浴槽に長い間いた亀たちは
それはそれは嬉しそうに足をスイスイ伸ばして自由に
泳ぎ始めた。まさにはしゃいでいるようだった。スマイル

それを見ただけで嬉しかった。ときおり亀たちが顔を上げて
こっちを見ていた。何が起きたのか分からなかったに違いない。

旦那が浴槽をホースで水をかけて洗い始めた。
数日前に買ったばかりの白い靴が汚れるのもおかまいなしに。

その様子を見ていた甥っ子も「僕も手伝う!」と言って
ブラシを取り浴槽内を磨き始めた。

父親は亀にあげられそうなエサを探して持ってきて与えた。
亀たちは勢いよく食べ始めた。

やっぱり…お腹も減っていたんだ…。

エサを喜んで食べる亀たちを見てまた嬉しくなった。スマイル

浴槽もきれいになり、亀たちの甲羅も少し磨いてあげて
かわいそうだけどまた浴槽に戻した。

ちょうどその頃、若旦那の兄がやってきて、若旦那が
彼に私達が何をやっているのか説明し始めた。

スイス人からすると日本人は生き物に対して残酷らしいよ…笑

それを聞いていた私の姉まで笑っていた。

旦那が清掃を終えて、若旦那に言った。

「ときどき水を変えてエサをあげないとダメだよ」

私もそれを日本語にそのまま訳して伝えた後、
念を押すように、同じ事を私からもお願いした。

彼は同意してくれた。
亀たちが幸せに暮らしていることを願う…。


皆さんのお宅にも忘れ去られている生き物がいませんか?
屋外に毎日つなぎっ放しのかわいそうな犬はいませんか?
犬





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Last updated  2006年09月12日 00時48分05秒


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