COCO的国際結婚生活

2007/03/16(金)11:44

Savvy Businessmen

会社の話(10)

昨日 遠方への出張があり、帰りの車の中、 3時間ほど副社長P氏との会話を楽しんだ。 今、我社のA社長が日本へ出張しているため、 この1ヶ月ほど 私はP氏と一緒に仕事をしている。 彼の斬新な仕事の仕方に反発する人も多いのだが(特にマネージャークラス) 私は気が合うというか、かなり好きなタイプだ。 我社はうちの支社だけで500人くらいの社員がいるが、 その内、日本人は10人だけ。 私たち現地採用の日本人をいれても13人だけだ。 日本からの駐在員はほとんどがマネージャー以上で しかも取締役は10人の内5人、A社長と他4人はそれぞれの部の副社長。 なのでどうしても全ての決定事項は 主に日本人の経営概念によって決められることが多い。 そうなると面白くないのは、アメリカ人アソシエイト。 そこで今のA社長は創業以来のそういった社風を一変しようと 新たな人材を起用した。 それがこの副社長P氏(アメリカ人)である。 彼が介入したことで社内の雰囲気は飛躍的に変わった。 アメリカ人アソシエイトが普段抱いていた不満を 彼が一手に引き受け 対処することにより、 社内が今まで以上に活性化され、それに比例して業績も伸びる。 効率的に機能するチームは調和のとれた行動がとれるけれど、 それを維持していくには管理が必要であり、 P氏のその管理者としての手腕も見事なものだ。 また、我社の日本人幹部に多い トップダウン型一辺倒のマネージメントに対して、 P氏はボトムアップ式もバランスよく取り入れ、 更に 結果に対する裏付けがしっかりしているので、 内容がオーガナイズされていて私にはとても心地よく感じる。 このP氏、入社してまだ1年位なのだが、 これまでに こちらがあっと驚くような 様々な改革を行ってきた。 その一つは人事対策。 まず彼によって 何十年もいた経理部の副社長K氏(アメリカ人)が解雇された。 このK氏は歴代の社長達がいつも切りたいと思いながら、 なかなか実行できずにいた人。 それには理由がある。 我社の社長はいつも現地採用ではなく、 あくまでも日本の本社からの駐在である為、 5年くらいの単位で変わる。 なので自分よりも長く働いていて、 年長である彼に対して解雇通告をするのに気が引けるという 日本人的懸念によりなかなか切ることができなかったのだそうだ。 確かに日本では 何か大きな問題がない限り 能力の有無でクビにすること等 滅多にないのではないだろうか。(最近はそうでもないのかな?) でもアメリカではそれは普通のこと。 しかも突然言い渡される。 K氏も通告を受ける当日まで全く想像もしていなかっただろう。 K氏には気の毒ではあるが、仕事はほとんど部下任せ、 自分は一日中ネットで時間を潰していたというのでは クビになっても仕方がないのかもしれない。 この他にも、経営方針の見直し、戦略の改善といった マネージメントに関することから、 社内全館禁煙、オフィスのレイアウト編成、 またエコロジー改革といった細かなことまで 彼の手によって発起された。 彼が言うには、こういった彼のビジネス法は、 全てA社長から教わったのだそう。 A社長は我社のライバルの一社である ある大手企業の管理職だった。 そしてヘッドハンティングされ、 北米のMother Branchである我社の社長に抜擢された。 そしてその後、A社長自らが自分の部下であったP氏を引き抜いたのだ。 P氏はこの世でもっとも尊敬するのはA社長だという。 経営能力はもちろんのこと、部下の管理能力、 そして人間として、男として 偉大な人だと語る。 私はその理由を聞きながら、 P氏と仕事をして行く上で感じていた心地よさ、安心感を納得した。 私が入社以来ずっと一緒に仕事をし、 尊敬して止まないA社長と 根底思想が同じなのだから 当然のことだ。 P氏も素晴らしい人だけれど、 この人から多大なる尊敬の念を受けているA社長。 私は彼と仕事ができることを誇りに思い、 幸運なことなのだと改めて実感した。 これからもA社長、そしてP副社長から できる限りのことを学び、 自分を成長させていきたいと思っている。

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