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2009年09月26日
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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
あたまのなかをまっしろにして、よのなかのいたるところにある「ふしぎ」をみつけよう。
…それが「美しい」と出会うための、まずさいしょの一歩です!
じつはこの本、ふだん想像もつかないような、とてつもなく広く大きく奥深い
「美」の世界をたくさん用意して、あなたを待っているのです。
ちょっとドキドキしますか?でもだいじょうぶ、
そこへ連れていってくれるのは、登校拒否教師のモリムラ先生ですし、
「美しい」と出会えれば、あなたの人生、かならず大きく変わるんですから。

【目次】(「BOOK」データベースより)
1時間目 私は美術家です/2時間目 モリムラ美術館/3時間目 ふしぎ美術館/4時間目 ものまね美術館/5時間目 芸術VS芸能美術館/6時間目 しあわせVSふしあわせ美術館/7時間目 ほねぐみ美術館/8時間目 おおきさ美術館/9時間目 「地球美術史」美術館/10時間目 いつでもどこでも美術館

【著者情報】(「BOOK」データベースより)
森村泰昌(モリムラヤスマサ)
1951年大阪生まれ。京都市立芸術大学美術学部卒。絵画、童話、版画、モノクロ写真などによる試行錯誤を経て、1985年、ゴッホの自画像にみずからが扮して撮影するという、独自のセルフポートレイト手法による大型カラー写真を発表し、現在にいたるまで、一貫してセルフポートレイト表現を追求する。1988年、ベネチアビエンナーレの若手作家展アベルト部門に選ばれ、一躍世界から注目を浴び、以降、日本各地をはじめ、日本を代表する美術家として海外での個展も数多く、また、国際展にも多数出品。古今東西の有名絵画の登場人物になる「美術史シリーズ」、映画女優に扮する「女優シリーズ」につづき、20世紀を記録すべくあらたなシリーズを発表中。映画や演劇、パフォーマンスなどにも参加、また、宝塚歌劇団のポスターのディレクションやファッション・デザイナーの三宅一生とコラボレーションするなど、多方面で活躍中。2006年度の京都府文化功労顕彰事業「京都府文化賞・功労賞」を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



最近このシリーズをちょこちょこ読んでいます。
今のところこれが一番のお気に入りです。

この森村さんというお方、以前どこかの特集で知り、
その活動にかなりインパクトを受けた人です。
「美術作品」を模して作るだけならよくあることですが、
それそっくりに「自分がなる」というのは目から鱗の発想でした。
詳しくはサイト(「森村泰昌」芸術研究所)をご覧頂くことをおススメしますが、
モナリザそっくりに、自分にメイクをして写真に取ったり、
ゴッホの自画像なら荒々しいタッチもそのままの立体物を作り身に付けて、
あのタッチ風にメイクをして絵と違わぬアングルで写真を撮るとか、とにかく凄い。

この本ではそういった方向性を見出すまでの思考の流れや、
やってみて得たこと、自分なりの美術との向かい合い方についてなど、
ともすれば堅苦しくて読みにくくなりそうなことが、
実にわかりやすく、また親しみやすく紹介されています。

美術館に行くのも慣れない。行ってもなにが面白いのかわからない。
そういう感じ方があることを十分理解したうえで、
そういう時はこう見たらいいんだよ。
絵の前で腕組みして見てる人って大概はよくわかってなくて、
わかっているフリをしている大人なんだよ。だから怖がらなくてもいいよ。
と当事者の目線に立っての進め方も秀逸です。
 ドラクロワの「民衆を率いる自由の女神」(↓)
   
を前にして「戦場なのに裸の女の人が居るよ!おかしいね!」
ってことから始める美術の見方なんて、学校じゃ習いませんものねぇ^^
小難しいことがわからなくても、感じられなくても、
まずちょっとしたことに疑問を持ったり着目してみて、
そしてどんどん連想させてわかろうとする。
その過程が丁寧にわかりやすく、そして面白く(コレ重要)書かれているので、
美術に興味がある人は勿論、そんなのわけわかんないよ!って人にも本当にいい本だと思います。

対象である中学・高校の頃にこの本に出会えた人は、幸運だろうなぁ。



       





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最終更新日  2009年09月26日 21時16分48秒
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