【プレイ日記】秋葉原ゲーム会
定例会。まるみ屋、ハマチ、SSK、私の4人で。●キングスポート・フェスティバル 詳しくはこちら↓ふうかのボードゲーム日記:キングスポート・フェスティバル まずまるみ屋持ち込みのこれ。名作「キングスブルク」のリメイクで、テーマがクトゥルフになったほか、細かいルール変更も結構入っている。大して複雑になるわけでもないので、最初からシナリオありモードで。 今回のシナリオの効果は「ある建物を持っていない場合、資源を3個まで減らす。呪文を唱えたとき、その色の資源を得る」というもの。そしたらまあ、早めにその建物(名前忘れた)建てるわな。これでペナルティなしでメリットだけがあるヌルゲーにw 建物がクモの巣状に配置されていていろんなルートで建設できるが、ラウンド数に対して建物数が多くないので、全員がほぼ同じ建物を建てた。今回は呪文を使えば資源が入ってくるので、建物を建てられないラウンドというのはほとんどなく、展開に幅がなかったかな。もちろん私はヘタレなので、1ラウンドだけ建物を建てられないという痛恨のミスを犯したがw 戦闘も、敵に特殊能力があるものの、攻撃呪文が強力なので、それを取っておけばまず負けない。ゲームを通してSSKが1回負けただけだった。 プレイ中に多少前後するものの、全員がほぼ同じ建物を建て、戦闘にもほぼ負けないとなると、得点は最後まで団子状態に。最後の戦闘が終わったラウンド以降は、攻撃呪文はゴミでしかないので、ここから全員が赤呪文(資源や得点を得られる)を取りに行った。ここでハマチが「振るダイスを減らすと得点」カードを引き、ダイスを1個も振らずに6点(だったかな)ゲットして頭一つ飛び出す。他の3人も建物点やカードで追い上げ、私も頑張ったが1点届かなかった。 ここで勝敗決したかと思ったが、最後にめくる隠し得点カード(名前忘れた)の効果が「手元に残ってる建物トークン1枚ごとに1点」というもの。私は建物建てられないラウンドが1回あったので、1枚残っているから1点ゲット。まさかの同点。そしてタイブレイクの正気度差で私の勝利となった。ハマチ愕然w 最終盤面。多少は異なるが、だいたい同じ建物を建てることになった。 面白い。元の「キングスブルク」が傑作だから面白いに決まってる。ラウンド数が減り、敵に特殊能力がつき、隠し得点要素がいくつかあるなど、全体的にライトゲーマー寄り、アメゲー寄りに改変されてる。この辺りの善し悪しは視点次第で、どっちがいいとも言えない。私は「キングスブルク」の戦闘の厳しさが好きだが、SSKは「計算が成り立つこっちの方が好き」と言ってた。「『蒸気の時代』と『スチーム』どっちがいいゲーム?」みたいなもんで、だいたい一緒なので好きな方を選べばいいだろう。 ただし、一点だけ明白にイケてないところがある。ルールライティングが雑すぎる! 誤解のないよう言っておくと、日本語ルールは原文に忠実に訳されてる。原文がひどいのだ。建物類の効果についての詳細がいっさい書かれていないので、厳密な使用タイミングや使用回数などが全然分からない。たとえば「ダイス目合計が正気度以下のとき振り直せる」建物は、どの順番で何回使えるのか、どこにも書かれてない。これが「キングスブルク」だと「前ラウンドの手番順に従い、それぞれ1回まで」と明記されてる。常識的に考えればこれしかないが、だからといってルールに書かなくていいわけではないだろう。これは呪文についても同じ。 また、原文からして用語のブレが多く、似たような効果でも同じタイミングで使えるかどうかが分かりにくく、しょっちゅうプレイが止まることになった。アプリ版の挙動を信じるなら、呪文カードは山札が尽きたらもう引けなくなるらしいが、この点も明記はされてない(たぶん)ので、この日は捨て札リシャッフルで再利用してしまった。 私はテーマ的に「キングスブルク」に軍配を上げるが、たぶん今は国内流通してないかな。だからクトゥルフ好きですぐ手に入れたいならこちらを選べばいいし、ファンタジー好きで海外から輸入する手段があり、ルールが(多少は)しっかりしてる方がいいなら「キングスブルク」を選べばいいだろう。●ファイブ・トライブス:ナカラの魔人 詳しくはこちら↓ふうかのボードゲーム日記:ファイブ・トライブス ナカラの魔人 続いて私持ち込みのこれ。たまたまスルタンが亡くなった地に辿り着いた流れ者となり、現地の大臣や一般市民や暗殺者(!)を(おそらくは)口八丁手八丁で操って土地を支配し、次のスルタンになろうとする。設定は割りとむちゃくちゃでひどいw 手番順を所持金(=勝利点)で競る。手番プレイヤーは任意のタイル上にあるミープルすべてを取って、ドーン歩き風と言うかマンカラ風と言うか、とにかく隣接するタイルに1個ずつ置いていく。最後に置くミープルは、そのタイル上にすでにあるミープルのいずれかと色が一致しなきゃ駄目。で、その色のミープルをすべて取って、まずそのミープルの色に応じたアクションを実行する。そのあと、最後にミープルを置いたタイルのアクションを実行する。ミープルを取った結果、そのタイルが空になった場合、そこに自分のラクダ駒を置いて支配する。 誰かが自分のラクダ駒を置ききるか、盤上のミープルをルールに従って移動させることができなくなったらゲーム終了。タイルの支配や持ってる大臣・長老駒の数や魔人カードや資源カードのセットから得点を得て、最多得点プレイヤーの勝ち。 最初に各タイル上に置かれるミープルはランダム。ここで1色しか置かれてないタイルがあった場合、手番順の競りが熱くなる。1番手は(望むなら)ほぼ確実にそのタイルを支配できるからね。幸い、そういったタイルはなかったので、最初の競りは様子見となり、私が1番手になった。 「1色のミープルが2個置かれてるタイルにその色のミープルを移動させれば3個取れてお得じゃね?」という判断から、緑ミープルが2個あるところで移動を終え、資源カードを3枚ゲットした。 ボドゲ洞察力をお持ちの読者はもうお気づきだろう。3個ミープルがあるところから2個取ったら、残りは1個。つまり2番手プレイヤーはほぼ確実にここを支配できるのだw 2番手のハマチは当然そうした。そして残っていたミープルは白で、そのタイルは「白ミープルを2個支払えば魔人カードを購入できる」聖地。そして場に出ている魔人カードの中には「長老+長老または奴隷を支払い、ミープルだけがあるタイルを支配する」ウトゥグがあった。ゲーム開始直後なんて、どのタイルにもミープルだけがあるに決まってるw この凶悪なコンボをやすやすとハマチにトスしたため、まるみ屋とSSKから非難囂々w リセットも考えるべき大失敗だったが、とにかく続けてみることにした。 ハマチは当然の戦術として、手番ごとに白ミープルを移動させ、高得点のタイルを次々と支配していった。しかし、結果的には思ったほどの脅威にはならなかった(もちろん、無視できるほど弱くもなかったが)。白ミープルの数には限りがあるので、2人が取りに行けばあっという間に枯れてしまうし、あとになるほど1手では取れない配置になるのだ。また、白ミープルは残しておけばゲーム終了時に2点になるので、2個使うと4点失うことにもなり、効率が悪い。緑ミープルや市場タイルを使って、コンスタントに奴隷カードを手に入れていればまた違ったかもしれないが、最終的に高得点タイルを数枚押さえただけにとどまった。 地域支配ではハマチに分がありすぎるので、他の3人はそれぞれ違う方向へ。まるみ屋は資源集めに注力してのセットコレクション作り。SSKは「山から魔人カードを3枚引いて1枚得る」シビッティスを駆使しての大量魔人戦術。私は……特に何も考えず、その場でいっぱいミープルが取れそうな移動を実行する戦術w 私以外の3人が取った戦術はどれも悪くなかったが、前述したようにハマチは白ミープルの使いすぎで効率が悪く、SSKは取った魔人の効果を有効活用できていないようだった。カードの得点だけを見ていたのかもしれない。 やはり競合がいないと、目立たない資源カードのセットコレクションが強いかな。たくさん取ってるのは分かってたが、ゲーム終了時に計算してみると、まるみ屋は資源カードだけで70点取ってたw 計158点で1位だったので、実に約半分を資源カードから得たことになる。最低でもあと1人は取りに行かないと駄目だったな。私は競りにあまり突っ込まずに現金を残し、効率のいい場所で2回大工アクションを実行してお金を得ていたことと、高官の数でトップになったことが功を奏して詰め寄ったが、わずかに及ばず142点で2位となった。ハマチは支配地域から最多の53点、所持金からも50点を得たが、それ以外が振るわず124点で3位。SSKは金の使いすぎがたたって106点で4位となった。 最終盤面。左上の4宮殿地域はまるみ屋が、右上の4椰子地域は私が支配して育てた。 ルール読んだ段階で「つまらなそうなとこないなー」と思った通り、これも面白かった。何をやっても点になる系だが、その中で何をするのが一番いいかを考えるのが楽しい。早い手番が欲しいときも、何金までなら払っていいのか、終始悩むことになる。 欠点も想像した通りで、まあ長考を誘発するわなw ただ、プレイ時間が長いことには変わりないが、終盤になるほど選択肢が減って思考時間が短くなるので、思ったほどだれないかな。今回は全員が初回プレイだったのでいろいろもたついたが、次はもっとうまくやれると思わせる良作だね。時間があるときにまた出したい。 長時間ゲーをチョイスしたから仕方ないが、この日はこの2つだけ。インストとプレイにかかる時間をあとちょっとずつ短縮して、もう1つはやれるようにしたいところだ。