【ゲーム紹介】裏切り者レガシー(Betrayal Legacy)
ボックスアート初期内容物。タイルが異常に少ないぞwプレイ風景。 筆頭デザイナーはRob Daviau。さまざまなゲームをレガシー化してきたデザイナーが、ついに自身の最高傑作をレガシー化した。他に共作者が5人いるが、おそらくはシナリオを数本ずつ担当しているんだろう。今回が2作目となるデザイナー(兼ディベロッパー)もいれば、「Tyrants of the Underdark」の共作者などもおり、幅広い才能を集めた感じがある。パブリッシャーはアヴァロンヒル。 すでにプレイ日記でも述べたが、 2004年に初版、2010年に2版が発売された「Betrayal at House on the Hill(丘の上の裏切り者の館)」のレガシー版だ。もともとシナリオ式で1回性の強いゲームなので、レガシーシステムと相性もよく、本作が出るのは当然の流れと言えるだろう。 主な要素は元ゲーと変わらないので、まずはこちらの紹介記事を読んでいただきたい。とても詳しく書かれているので、これ以上つけ加えることは何もない。ある元心理カウンセラーのボードゲーム日記:ボードゲーム 丘の上の裏切りの館(Betrayal at House on the Hill) リプレイ! ルールブックの冒頭に元ゲーとは異なる点が列挙されているので、「丘の上の裏切り者の館」の経験者ならそこだけ読めばだいたい理解できるようになってる(やり直しがしづらいので、さすがにプレイ前にルール全部に目を通した方がいいが)。レガシーなら当然ある要素(数ゲームに渡るキャンペーン制だとか、カードやタイルに書きこみしたり、それらを破棄したりすることがあるとか)を除くと、大きな違いはほとんどない。怪異の発生チェックが「バルダーズゲートの裏切り者」と同じ方式(出てる前兆カードの枚数分だけダイスを振る)になって超序盤で怪異が発生する事故を発生しにくくしたり、カードの使用に関するルールを整備したり、アクション回りのルールを明確にしたりといったプレイアビリティの向上に関するものが大半だ。 各プレイヤーが持つ一族ボードが大型化して、よく使うアクションのサマリーがある。ちなみにクリップはいつも通りきつかったり緩かったりするw 明白に違うのは、アイテムとイベントカードもタイルと同様に領域(1階と地下と上階と屋外)に属し、対応する領域にあるアイテム/イベントタイル上でしか得られなくなったところくらいだ。今のところ、これにどれほどの意味があるのか分からないが、たぶん何かあるんだろう。繰り返しプレイするのが大前提だから、覚えてれば狙ったアイテムを取りやすくなるかもね。 あとはもう、レガシーなんで大して言えることもない。最初に必ずプレイすることになる序章の導入くらいは紹介してもいいかな? 時は17世紀後半。所は新世界。ある館に住んでた一家が天然痘で全員死亡したが、1人の遺体は見つからなかった。生前から、この一家は館を建てたときに貴重なお宝を見つけたという噂があった。今、この館に主はいない。お宝は置きっ放しかもしれない……となればやることは1つ。忍び込んで家捜しだ! 死人の持ち物をもらっても悪くないよね(悪いです)。だけどそう考えたのは自分1人だけではなく、他のプレイヤーも集まってきた。急げ! 他の奴らにめぼしいものを奪われる前に自分の取り分を確保するのだ! ……もうこいつら全滅してもいいんじゃないかなw その後、怪異が始まったらどうなるかはぜひプレイして確認して欲しい。 いろんなところに貼るシールシート、その名も“地獄の紙片”! スペースが空いてるルール! おなじみ英雄用と裏切り者用の怪異の書に加えて、ゲームブックよろしくパラグラフがびっしり書かれてる「陰鬱な日誌」もあるよ! 初期デック、レガシーデック(パート1)に加えて“煉獄”デックもあるよ! キャンペーン終了時まで空けちゃいけない観音開きページ。普通にプレイしてても勝手に開きがちなので要注意w また、これまでのレガシーゲーにもあったかもしれないが、「裏切り者レガシー」はキャンペーン終了後も繰り返しプレイすることが想定された作りになっている。「パンデミック・レガシー:シーズン1」のように「がんばれば普通の『パンデミック』として遊べなくもない」というレベルではなく、もう普通に繰り返しプレイするためのルールが用意されてるので、「キャンペーン終わっちゃったけど、この粗大ゴミどうしよう……」と困る心配は無用だ。もうプレイをためらう理由は何もない。骨の髄までしゃぶり尽くせ!ルールブックとキャンペーン全13章をプレイするのに必要なすべて(パス付きzip)更新履歴/解凍パスワード