【ゲーム紹介】2021年エッセンシュピール私的注目作
パンデミックにより去年は中止となった、ボードゲーマー夢の祭典「シュピール」が、今年は10月14日~17日にドイツのエッセンで開催される。その前後に発表される注目ゲームのご紹介。 出る数が多すぎる上に時間がなさ過ぎるため、もうほとんどルール読んでない。選んだ基準は箱絵、テーマ、システム、対象年齢、プレイ時間など。購入するかどうかは自己責任で。 邦題は適当(おおむねカタカナか直訳)。紹介順も適当。敬称略。画像全部BGGからの借り物で、プロトタイプのものもあるかも。もう発売済みのもあるかも。キックスターターで出資募集してて目新しくも何ともないのもあるかも。タイトルにBGGへのリンクを貼っておく。●空と陸と海:戦争中の動物たち 2014年に「Time Barons」の共作者としてデビューしたJon Perryの代表作(と言っても3作しか作ってないが)である「Air, Land & Sea」のガワを動物に変えたもの。中身は変わってないらしいので厳密には新作ではないが、元ゲーは2人専用ウォーカードゲームとして評価が高い(私は未プレイにつき未評価)。見た目がコミカルな動物になったことで手に取りやすくなるんじゃないかな。国内流通に期待したい。●ガシャ ガシャ。ガシャとは何か。あれである。コインを入れてレバーをひねるとカプセルに入った何かが出てきて、やる前は欲しかったけど出てきてしまうともてあます……というアレだw 世界で通用するんだな……あ、タイトルとテーマで注目しただけです。デザイナーのデビュー作だし、ルール出てないけどたぶん中身は平凡なセットコレクションカードゲームだと思うよw●ネオヴィル 「クマ牧場」とか「ラ・ラマ・ランド」のPhil Walker-Hardingの新作。「Neo」で「ville」だから「新たな町」とかそんな感じかな。人類の居住性と自然との調和を目指した近未来都市を造る建築士となる……「銀杏都市」だなw こちらは各プレイヤーの手元で都市を造るタイル配置ゲーらしい。出版社はブルーオレンジだが……どっちがやるかなー。●ガーデン・ネイション 「ツインイット!」のデザイナー3人のうちの2人、Rémi SaunierとNathalie Saunierの共作。出版社はBombyx。背景説明が長くてよく分からんが(ルール20ページ中4ページもある)、たぶん小人がどっかの(通常サイズの人間の)庭で国作りして陣取りするようだ。なのでみんな指ぬきの兜とかカブトムシの鎧とか釣り針のフックロープとか装備してる。みんな人間形態だけど、まあ「マイス&ミスティクス」だなw 文章だけではうまく説明できないので割愛するが、アクションの実行にフラクタルな要素あるのが目新しい(それが面白いかどうかは不明)。●シロアリの塔 「ダイス・ホスピタル」のデザイナーの1人、Mike Nuddの新作。パブリッシャーは今年から活動を始めたBright Eye Games。タイトル通り、シロアリの塔を作っていくんだろう。 まだルール出てないけど、もう見た目で買いでしょ。「蟻の国」とか好きだし。このデザイナー、今年は旧作のリメイクとなる「Waggle Dance」も出すのだが、こちらはミツバチがテーマ。虫好きすぎだろw●フローズン・フロンティア Cosmodrome Gamesから出るSF都市建設経済ゲーらしい。2100年ごろに人口過剰で危機に瀕した地球は、ワームホールの向こうにある太陽系外惑星“ヤヌス”への移住を計画する……という設定。いやー2100年はちょっと近すぎじゃないかなw システムはカードドラフトと手札管理らしい。ルール出てないので何も分からないが、テーマで期待。●メッシーナ1347 Raúl Fernández AparicioとVladimír Suchýの共作。前者はほぼ新人、後者は言わずと知れた「プラハ 王国の首都」「アンダーウォーターシティーズ」のウラジミール・スなんとかさんだ。メッシーナとはイタリアの都市で、14世紀ヨーロッパで最初にペストが上陸した地と見なされてるそうだ。プレイヤーは現地貴族となり、住民を助けつつ感染者を隔離しようとする(うまくすると疫病を撲滅して住民を再度住まわせることもできるようだ)。 テーマがテーマだけにアートワークは暗い感じで正直好みではないのだが、スなんとかさんがついている以上はゲームとして外すことはないだろう。たぶん数寄ゲームズから出る。●ブーンレイク デザイナーはみんな大好きAlexander Pfister。出版社はdlp games。マサチューセッツ州にあるブーン湖の周辺が舞台かもしれないが、「boonlake」でググってもこのゲームくらいしかヒットしないので架空の地かもしれない。何にせよ、未開の地に入植してどんどん発展させてくゲーだ。アクションを実行すると、おおむね手番プレイヤーはA+Bの2つの効果を実行するが、他のすべてのプレイヤーもBの効果を実行できる、という「他プレイヤーもちょっと得しちゃうよシステム」がキモだ。 約束された良作だろう。Engamesから日本語版発売予定。●グーテンベルク Katarzyna CiochとWojciech Wiśniewskiの2作目(1作目はたぶんポーランドでしか出てない)。グーテンベルクと言ったら当然、活版印刷のヨハネス・グーテンベルクなので、プレイヤーも印刷屋になって印刷したりしなかったりする。 まだルール読んでないけど活字トークン! 歯車付けたり外したりするプレイヤーボード!(ちょっと強度が心配) これだけで充分でしょw●セトルメント 「ミステリウム」のデザイナーの1人、Oleksandr Nevskiyの新作。「ミステリウム」はちょっと他にないゲームだったが、こちらはファンタジー世界での入植・都市開発となかなか王道のテーマで攻めてきた。 まだルール読んでないけど、好みのテーマでタイル配置でワープレで美麗なコンポーネント(3D画像にだまされるタイプ)なんて、こんなんなんぼあってもいいですからねw 面白いボドゲに新規性とか(そんなに)いらんのですよ! 今年はこんな感じ。あとは既存ゲームの拡張で以下のものが気になる。●マラカイボ:反乱 基本ゲームの続きのキャンペーン(未プレイでも遊べる)、現地民側になって反乱するシナリオ(競争モードと協力モードあり)、新たな内容物。元ゲー好きならマストバイ。たぶんテンデイズから出る。●指輪戦争:エレボールの運命 「指輪戦争」のプロモ。まず「五軍の合戦」をプレイして、冥王軍側が勝った場合に使う変則セットアップルール……恐ろしく使う機会が限られてるなw でも欲しい。バラ売りしてないかもしれない。●黄昏の篝火:木々と獣たち 基本ゲームを拡張する3つのモジュール入り。あと5人プレイに対応。これ日本語版出ない気がするんだよなー。 集まることもできなくなり、集まったら集まったでレガシーゲーを進める日々……当分は追加のボドゲいらないんじゃね? と思わなくもないが、よさそうなのが出れば欲しくなるのが人の性。ほんとにいいものは待ってれば日本語版が出るのだけが救いだね。一刻も早く日常が戻ってきて、ボドゲができるだけたくさん日本に入ってきて、できるだけたくさんプレイできて、そのうちできるだけ多くがいいゲームでありますように。