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2013.11.14
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カテゴリ:和訳

ボックスアート
ロシア鉄道ボックスアート.jpg

プレイ風景
ロシア鉄道プレイ風景.jpg

 デザイナーはHelmut OhleyとLeonhard Orgler。これまで2人で18XX系のゲームを数多く作ってきており、Helmut Ohleyは単独で「レイルロード・バロン」も作ってる。そんな2人が初めて18XX以外のゲームを出すこととなった。鉄道ゲーなのは変わらないがw パブリッシャーはドイツボドゲ界の雄、Hans im Glück(と言っても、近年は毎年新作1、2本だけで、あとは「カルカソンヌ」の拡張しか出してないのだが)。この老舗の長い歴史の中で3番目(タイ)の長時間ゲーが今作となる(1位は「1835」で360分、2位は「ディ・マッヒャー」で240分。もう1つの3位は「Dippi Totale」。どれも1980年代のゲーム。どんだけ重ゲー嫌いなのw)。

 タイトル通り、プレイヤーはロシアに鉄道を敷設する鉄道会社の社長となる。シベリア横断鉄道、サンクトペテルブルク鉄道、キエフ鉄道の3本の路線を延ばし、機関車を購入し、線路の状態を向上させ、沿線に工場を誘致し、技術者を雇用して、毎ラウンド勝利点を獲得する。規定ラウンド(4人プレイでは7ラウンド)プレイし、最終得点計算を行って最多得点プレイヤーの勝ち。

 鉄道ゲーと聞いてまず思い浮かぶのが、ヘクスマップに線路タイルだろう。たいていは共有のゲームボード上で都市から都市へと線路を引いていき、それによってお金や勝利点を得ていくものだ。だが、このゲームはそれらとは大きく異なっており、何もかもがかなり抽象化されている。プレイヤーは個人ボード上で3本の線路をひたすら前へ前へと延ばしていくだけなのだ。

ロシア鉄道プレイヤーボード.jpg
 プレイヤーボード。上からシベリア横断鉄道、サンクトペテルブルク鉄道、キエフ鉄道だが、その名称が入れ替わっても、ゲーム上何の問題もない。途中でどこかの都市につながるわけでもなく、各プレイヤーが個人ボード上でそれぞれ線路を延ばすので妨害も陣取り要素もない。

 基本システムは、手番ごとに労働者駒を置いて即座にアクションを実行するタイプのワーカープレイスメント。ゲームボード上にいくつものアクションスペースがあり、そこに示されている数の労働者駒を置いていく(中にはお金を置かないといけないスペースもある)。面白いのは、このゲームにはコストという概念がないという点だ。労働者駒を置けば、あとは何も支払わずにアクションを実行できる。コインというものもあるにはあるが、これは完全な労働者駒の上位互換。プレイヤーは労働者駒を置く代わりにコインを置くことでアクションを実行できるのだ(上位互換なので、コインが必要なスペースに労働者駒を代わりに置くことはできない)。意外とこれまで見かけなかった、ワーカーを配置することにのみ集中できるようにしたシステムなんじゃないか。

 主なアクションは「線路の延長」「機関車/工場の獲得」「工業化」「技師」の4つ。

 「線路の延長」では、示されている色の線路駒を示されてる数だけ、自分の任意の鉄道上で進めることができる。これでそのマスまで線路を引いたことになる。最初のうちは黒い線路駒しか進められないが、特定のマスまで黒い線路駒を進めると、黒い線路駒が進んでるマスまでは灰色の線路駒を進めることができ、灰色の線路駒が進んでるマスまでは茶色の線路駒を進めることができ……となっていく。ちょっとイメージしにくいが、すでに簡単な線路が敷設されてるところを、あとから改良して列車の乗り心地をよくしてるとか、安全性を高めてるとかしてるんだろう。当然、よりよい線路を遠くまで延ばした方が高得点を得られるが、そのためには手間がかかるわけだ。

 線路だけ延ばしても仕方ないので、「機関車/工場の獲得」で機関車も得なきゃならない。機関車タイルには1~9の数字が振られており、いずれかの鉄道に置かれた機関車は、その数字のマスまで到達できることになる。得点計算時には機関車が到達可能なマスまでしか考慮に入れないので、できるだけ高性能な機関車が欲しいところだ。だがストックにある一番数字の小さな機関車しか取れないので、こちらも線路同様、地道に発展させていかなければならない。新たな機関車を得たときには古い機関車を置き換えたり、他の鉄道に移動させたりすることができる。いらない機関車はストックに戻すことになるが、このときには裏返し、工場面を表向きにする。

ロシア鉄道機関車タイル.jpg
 機関車タイル。左上には、裏面の工場が持つ特殊能力が示されてる。

 同じアクションスペースで、機関車の代わりに(または機関車と共に)工場を得ることもできる。このときも基本的には数字が一番小さいタイルを取らなければならないが、誰かがタイルをストックに戻して表向きの工場タイルがある場合はそれを選ぶこともできる。取った工場は個人ボード下側のでこぼこにはめ込むようにして置く。

 工場は特殊能力を持っており、「工業化」アクションで工業マーカーを工業トラック沿いに進め、工場タイル上にマーカーを置いたときに使うことができる。つまり1回限りの使い捨て能力になるが、工業マーカーを進めれば序盤に手っ取り早く勝利点を得ることができ、でこぼこを超えてマーカーを進めるにはそこに工場タイルを置かなければならないので、こちらで勝利点を稼ぐ戦術をとる場合には何枚か(できれば最大の5枚)必要になるだろう。また、工業マーカーは最大2個まで増やすことができるので、そうすればもう一度工業タイルの能力を使うこともできる。

 最後に「技師」。ゲームボード上に技師タイルが何枚か並んでおり、そのうち1枚は雇用スペースにある。これはコインを置くことで得ることができる。得た技師タイルは裏向きで個人ボードの横に置き、以降そのプレイヤーだけが使えるアクションスペースをもたらす。ワーカープレイスメントで他プレイヤーに邪魔されないスペースがあるというのは、相当な強みになるだろう。また、共通ボード上では2枚の技師タイルが裏向きになっており、ここは他のアクションスペースと同じように使うことができる。技師タイルはラウンドごとに移動するので、ラウンドごとに異なるタイルが裏向きになり、利用できるアクションが変わることになる。何ラウンド目にどんなアクションが利用可能になるのかを考え、それに応じて計画を練ることも必要だろう(手番順が後手番だと利用できない可能性も高いがw)。

 このゲームでは、手番順は自動的には変わらない。なので後手番プレイヤーは、先手を取るためにアクションを消費しなければならない。だが、ここにも他のゲームとは異なる工夫が施されている。手番順を変更するために置いた労働者駒は、ラウンド終了時に空いているアクションスペースへと移動し、そのアクションを実行することができるのだ(ここには1個ずつしか労働者駒を置けないので、2個以上の労働者駒を必要とするアクションは実行できないが)。他のゲームで「手番順をよくするためだけに駒を使うのはなー」というフラストレーションを感じた人は結構いるんじゃないかと思うが、それを緩和するこのルールはなかなか秀逸だ。

 こうして使いたいだけの労働者駒(とコイン)を使い、全員がパスしたらラウンド終了。ラウンドごとに延ばした線路と工業化による得点計算を行う(詳細は割愛)。序盤は工業化による得点がかなり大きいが、終盤は線路から莫大な得点が入るようになってるらしい。

 規定ラウンドプレイしたら、終了ボーナスカードと技師タイルによる優勢から追加の勝利点を得る。ボーナスカードからは15~30点くらい得られ、一番多くの技師タイルを持ってるプレイヤーは40点も得る。当然これらの得点は多い方がいいが、これだけで勝敗が決まったりはしない程度にはゲーム中にも得点できるようだ。


 何というか、ルールを読んだだけではピクリとも心が動かないゲームだw これまでにあったルールの集大成(手番順のところはちょっと新しいが)。極限まで抽象化された各要素。線路は真っ直ぐ伸びるだけで、なぜか他プレイヤーと競合することもない。鉄道輸送の黎明期に、同じ都市から別の同じ都市へと何本も線路が延びてることになるんだがw 到達するとさまざまな利益が得られるマスもあるけど、なぜその利益が得られるのかの説明はない。技師も工場も特殊能力を持っているが、その技師が何をする人なのか、その工場が何の工場なのかのフレーバーはない。プレイヤーに相当の想像力を要求するゲームだよ、これw

 だが、すでにプレイしている人たちの感想を聞いてみると、これが相当に面白いらしいのだ。どうやら、やってみないと分からない系の最たるゲームらしい。「完全なノンテーマゲーはしたくないが、そこまでフレーバーでゴテゴテしてなくてもいい」とか「フレーバーよりシステムの美しさを楽しみたい」という人は一度プレイしてみて、評判の真偽を確かめてみる価値があるんじゃないかな。

 国内ではメビウスゲームズで取り扱い予定。

BGGの和訳ルール






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Last updated  2013.11.29 11:30:37
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