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ボックスアート デザイナーはfabien chevillonで、これがデビュー作。BGGに何も情報がないが、名前からしてフランス人かな。パブリッシャーはフランスのGrosso Modo Éditionsで、これが4作目。他のは日本で流通してないかな? プレイヤーは世界中で宝石を掘っては売って生計を立てている山師となる。と言っても宝石のありかを探すとか、それを掘るとかいったアクションをするわけではなく、すでに掘り終わって帰ってきたところからゲームは始まる。各プレイヤーは1色の宝石を5個持っているのだが、これを物々交換市に持ち寄り、より価値の高い宝石を得ようとするのだ。しかし、プレイヤーは自分が掘り出した宝石の価値しか知らない(きっと山の中で市が立ってて、情報を入手しにくいんだろう)。相場によっては、自分が掘った宝石は紙くず同然の価値しか持たないこともあるのだ。しかしそんなことはいっさい顔に出さず、いかにも高価であるようなふりをして、他プレイヤーが持つ本当に高価な(少なくともそう思われる)宝石と交換していき、市が終わった時点で最も儲けたプレイヤーが勝利する。 各プレイヤーは1色を選んでその色のついたてを取り、その色の宝石(ルビー、エメラルド、サファイア、ダイヤモンドなど。あと黒と紫があるが、何の宝石かは不明w)5個と、金塊(黄)5個を取ってついたての内側に隠す。それとは別に、そのゲームで使う色の宝石各5個と金塊5個を銀行袋に入れる。各プレイヤーに取引カード3枚と秘密の価値カード1枚を配ったらゲーム開始。 秘密の価値カード(右下はカード裏面)。書かれている±の数字が、そのまま自分の宝石の価値となる。たとえばルビープレイヤーが+15カードを受け取った場合、ゲーム終了時にすべてのルビーは1個ごとに15の価値を持つ。-20カードだったなら、なぜか1個ごとに20ずつ損するw まあ売却額がコストを下回ったってことなんだろう。金塊は常に+10の価値を持つ。 ゲームは3ラウンド(朝、昼、夜)に渡ってプレイされ、ラウンドごとに各プレイヤーが1回ずつ手番プレイヤーとなる。 3ラウンドを表す1日カード。別にラウンド1、2、3でも問題はないw 手番プレイヤーは“売り手”となり、自分の取引カードから1枚を選んで公開する。これによって、「売り手が提示しなければならない宝石の組み合わせ」と「他プレイヤーがその提示に対して自分の提示を同時に行うか、順番に行うか」が決まる。 たとえばこの取引カードを公開した場合、売り手は「自分の色の宝石を2個以上含む組み合わせ」を提示しなければならない。取引カードの条件を満たした上で、売り手は最低1個、最高5個の宝石を売りに出すことができる。持っているどのカードの指示にも従えない場合、ペナルティとして持っている宝石/金塊を他プレイヤーに公開してから新たなカードを1枚引く。 売り手がルビープレイヤー(またはサファイアプレイヤー)なら、こんな組み合わせで提示することができる。 この売り手の提示を見て、他プレイヤーも自分の宝石/金塊のセットを提示する。このとき「同時」に提示するのか、「順番」に提示するのかは売り手が公開した取引カードによって決まる。 取引カードの例(フランス語版。左上はカード裏面)。カード右下のアイコンに応じて、他プレイヤーは自分の提示を売り手の左隣から時計回り順に行ったり(緑アイコン)、同時に行ったりする(茶色いアイコン)。なお、売り手と違って提示する宝石/金塊の数に制限はない(0は不可)が、売り手とまったく同じ組み合わせで提示することはできない。 ここで売り手は、自分の提示したものと他プレイヤーの提示したものを交換する。もちろん、より儲かる(と思われる)提示をしてくれたプレイヤーと交換すべきだ。逆に他プレイヤーの思惑としては、できるだけ価値の低い宝石を吐き出したいところだ。しかし、あまりに見え見えでは交換してもらえない……ぎりぎりを見切った提示とブラフが勝利の鍵となるだろう。 どのプレイヤーとも交換したくない場合、売り手は銀行と交換することもできる。この場合、売り手は自分の提示したものを銀行袋に入れ、そのあと提示した数に等しい宝石/金塊を袋から引く。なので、自分が提示したものを引き直すことも結構あるだろう。また、銀行との取引にはコストがかかり、ラウンド数に応じて2~4個の金塊を余分に支払わなければならない。朝の取引では金塊2個(価値20)ですむが、各宝石の価値がだいたい分かってきている夜の取引では金塊4個(価値40)を失うことになる。かなりリスキーだが、そうしなければ大損するのが分かりきっているなら、一か八かに賭けるしかないだろう。 また、売り手は物々交換とは別に、他プレイヤーの宝石の価値を“調査”することができる。これにも当然コストがかかるが、銀行との取引とは逆に、早いラウンドほど高くつく。たとえば朝に調査する(他プレイヤー1人を選んで、そのプレイヤーの秘密の価値カードを見せてもらう)場合、金塊4個が必要となるが、夜なら金塊2個ですむ。このゲームにおける最も重要な情報なので、知っておいた方がいいに決まっているが、このコストは馬鹿にならない。できるだけ他プレイヤーの動向から価値を探るべきだろう。 全プレイヤーが1回ずつ売り手になったらラウンド終了。ここで配られなかった秘密の価値カードの山からカードを1枚公開する。このカードは誰にも配られなかったわけだから、いずれかの宝石がそのカードに示されている価値を持つ可能性は低い(あるいはない)ことになる。こうして、ラウンドが進むにつれてプレイヤーの動向以外の情報も増えるのだ。 これを3ラウンド繰り返したらゲーム終了。全プレイヤーが持っている秘密の価値カードを公開して各宝石の価値を確認し、手持ちの宝石/金塊の価値合計が最も高いプレイヤーの勝ち。 なかなかお手軽な取引・推理ゲーといった印象。銀行と交換しない限り、たいていは売り手と取引相手のどちらかが得してどちらかが損するわけだが、価値がはっきりしない中での取引なので、お互い「自分が得して相手が損した」と思っていることになる。取引が進むうちに「あれ、さっきの取引、ひょっとして俺の方が損してたんじゃ……」となることもあれば、最後の得点計算で歓声(または悲鳴)が上がることもあるだろうw 取引カードによる制限があるため、最初に価値の高い宝石を割り当てられたプレイヤーも、自分の宝石をひたすら保持し続けて勝つというのは無理だろう。ときには「損害を最小限にする」提示・取引を強いられることもありそうだ。それでも、やはり自分の宝石の価値が低い方が勝ちにくい気はするが……最初に配られた秘密の価値カードが「-20」とかで、取引カードの中に自分の宝石を大量に(そして自然に)吐き出せるものがなかったら詰んでるんじゃないかという懸念はある。まあ売り手じゃないときにこっそり吐き出せばいいわけだが……このへんは取引カードの内訳にもよるので、ちょっとやってみないと分からないかな。 パブリッシャーがフランスの小さい(おそらくは)ところだからなのか、どうもそれほど多くは流通してないようで、アメリカでの取り扱いはあまり見かけず、入手しづらい。適度ゲーとしてよさそうなだけに残念だ。 BGGの和訳ルール
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