「また新しいキャンペーンゲーム届いたからやろうぜー。今度は絶対完走するから! マジで完走するから!」といたるさんにお誘いいただいたので参加。ほんとに完走できるかどうか、ぜひ読者の皆様ご自身でお確かめいただきたいw
いたるさん、旅団長さん、一味さん、私の4人。
●Detective: A Modern Crime Board Game
内容物全景(画像はBGGから)
ボードの主要部分。右上にあるのが今回挑戦した事件1用のカードデック。
協力型推理ゲー。プレイヤーは新設された警察の特殊チームの一員となり、ちょっと取り扱いがデリケートな事件を調査する。
この手のゲームでよくある「手分けして捜査」ができない。最初はボード中央の本部におり、ここで(または他の4カ所のエリアのうち1つに移動して)全員で一丸となって調査を進める。各シナリオの最初に「本部で○○するならカードXXを読む。現場に行って○○するならカードXXを読む」みたいな指示があるので、やりたいことを選んで、必要ならその場所に行って(移動した場合、必ず所定の時間を消費する)指示されたカードを引き、消費時間が示されている場合はその分だけ消費して(内容によっては時間がかからないこともある)テキストを読む。で、その先に選択肢があるので、またそのうち1つを選んで進む。
プレイヤーは1キャラクターを担当し、こいつらは特殊能力1つと専門分野1つを持っている。選択肢の中には、誰かが専門分野を持ってないと選べないものもある。しかもその選択肢を選ぶと対応するトークンを消費してしまうので、次にその専門分野が必要になったときには(他に同じ専門分野を持っているキャラがいなければ)もう選べない。なんでだw
ダイス判定などのランダム要素は一切ない。もうお分かりだろう。これまでさまざまなゲームのことを「多人数ゲームブック」と評してきたが、これが、これこそがまさに多人数ゲームブックだ! それ以外の何物でもないw 実際にはパラグラフがあるわけではないので、一度出た選択肢はいつでも選ぶことができる(対応する場所に移動する必要はある)ところは多少異なるけどね。このため、一度出たカードを見返す手間や、出てきた選択肢を忘れる危険を減らすために(そしてもちろん、推理の助けとするために)膨大なメモを取る必要がある。
舞台はアメリカ。1本目のシナリオの導入は「立派な金時計がオークションにかけられたが、これはポーランドの著名人が持ってたものだと大使館から連絡があった。そんなものがここにあるということは、最悪の場合、ナチの残党がアメリカに入国しているかもしれない。君たちは速やかに金時計の入手経路をたどれ!」というもの。
これに従い、聞き込みしたり尋問したり物証を科捜研で調べたり過去の事件を洗ったりするわけだが……何しろテキストが多い! 多すぎるw 引いたカード1枚に小さいフォントでびっちり書かれてる上に、最後まで読んだら全部フレーバーで「それでは次にカードXXを引くこと」とか書いてあるとさすがにぐったりするw
さらに、テキスト内には「別に知らなくてもいいけど知ってるとより楽しめるからググった方がいいよ」アイコンがついてる単語があったり、「この情報については専用のサイトでデータを入力すること」みたいなものもあるのでインターネット環境が必須。前者はともかく、後者はもうちょっと何とかならなかったかなーとは思う。
そして恐ろしい早さで過ぎ去る時間。ホワイト部署なので勤務時間は8:00~16:00。これを超えて調査を続けるとストレスがたまっていき、閾値を超えると「やってられるかー! こんな事件なんかもうしらん! 適当に報告書書いとけ!」という気持ちになって強制終了するw
ストレスでブチ切れるか、規定日数過ぎたら(あるいは「俺たちはこの事件を完全に解き明かした!」と思ったら)ゲーム終了。ここでもインターネッツが必要になり、事件の真相についての4択くらいの質問をかなりの数出題され、それに答えていく。
質問の正解数と、ゲーム中に揃えた物証の数に応じて評価される。今回は科捜研での科学的調査をおろそかにし、推理と聞き込みを重点的に行ったため、質問には全部正答したが物証がなさ過ぎて、40点満点中20点というぎりぎりの評価。だって物証揃えるにはすげー時間がかかるんだよーw
フレーバー9割5分、手がかり5分の推理小説を読んでる感じ。論理ゲームではなく、必要なのはガチの推理能力。はっきり言ってゲームしてる感じはないw 今回は5シナリオ中の1本目しかプレイしておらず(それでも6時間かかった)、そもそも事件らしい事件も起こってないので、まだ全然何とも言えない。とはいえ、今回の捜査中の動向が以降のシナリオに影響を与える仕掛けもあり(一部のカードはその場で読まず、次以降のシナリオカードの山に加えるのだ)、先が楽しみではある。さすがにこれは最後までプレイしてみたいところだ。