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テーマ:住宅コラム(1301)
カテゴリ:建築
塔屋のある家(群馬県太田市) 上棟式 2000年7月22日(土) 太田到着、ちょうど3時休みで職人さんがお茶を飲んでいた。 みんな真っ黒な顔で逞しい。 さすがに3時になるとたっぷり汗をかいているのか、ほのかに赤く上気している。 でもみんな5時過ぎのギンギンに冷やしたビールと冷酒を待って、あまりお茶を飲まない。 太田の水道は大間々扇状地のふく流水を汲み上げた水なので、冷たく美味しい。 その水を釣り用のクーラーと魚屋から貰った発泡スチロールに板氷とともに冷やす。 ビール2ケースに日本酒5升ぐらいだ。 棟梁に挨拶して買ったばかりのデジカメで家を撮らせてもらう。 「伴場さん危ないよ」と冷やかされながら、職人さんの間を縫ってあがってみた。 『こりゃデカイし高い』図面上で見るより、近所の建物を圧倒しているのである。 2階建ての建物ばかりあるところに塔屋を含めると10mを越える建物は大きく高く見えるのである。 塔屋をデジカメで覗いていると、この現場の担当の『現場棟梁(げんばとうりょう)』である『トラさん』が降りようとして股を開いて下を覗いている。 目が合ってしまった。おいしいアングルなので一枚いただいた。www
小柄ながら無駄な贅肉は無く骨太だ。 短い髪に太い眉毛は朴訥とした腕の良い職人さんらしい。 一通り野地板を敷き、レッカーのあるうちに材料を挙げた頃にはいい時間になった。 「上棟式」の始まりだ。 床柱の脇にお供え物を上げた、棟梁が「祝詞(のりと )」を詠み、塩と米を四方に蒔いた。 施主と棟梁が棟に上がり、小銭と餅を蒔いた。 小さな子供が歓声を上げながら楽しそうに競って拾う。 小銭は縁起がいいそうで大人は大事にするが、子供は駄菓子屋ですぐお菓子に化けてしまう。 職人が「当たり」と呼ぶ「ご祝儀」を貰うとみんな屈託ない笑顔でお礼を言っていた。 一通りの儀式が終わるとやっと「直会なおらい」である。 簡単な挨拶の後、みんなで乾杯である。 ずっと待っていたのでビールを一気に飲み干した。 実に美味い。 3時から合流の俺がこんなに美味いのだから、一日中外で働いた人はたまらないのでは無いかと思う。 建物や世間話で盛り上がった頃、ビールから冷酒に替わっていた。 日頃2合位の居酒屋の冷酒とは違い一升瓶そのまま板氷で冷やしているので持つのも冷たい。 コップ酒でグイグイやっている。 日は暮れ投光器で照らして宴会はたけなわ。 かなり盛り上がった頃、鳶の頭(かしら)の音頭のもと、職人さん一同による「木遣(きやり)」斉唱である。 自分が一緒に詠えないのが悔しい、小田原のY邸の木遣もよかったが、どうも詠い方が違う。 頭のパートと職人のパートの合唱だ。 今回の敷地は180坪あるのだが隣家の敷地も皆広い。 大きな声も今日ばかりは気にならない。 車を現場に置いて女衆に送ってもらう人、2次会に行く者、明日は休みなので思い思い休みの前の晩を楽しんだようだ。 私も実家が工務店をやっていた頃、上棟式に出る「当たり」で、めったにない「外食」をするのが楽しみであった。 お陰さまで実にいい上棟式ができて、有難かった。
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2016年06月24日 10時07分19秒
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