こまぷろぐ

2014/09/16(火)22:15

1スロなら買うしか?GeForce GTX 750 Tiをチェック

PCハードウェア(348)

前回のエントリでも書きましたように、ようやくGeForce GTX 750 Tiの1スロット版が発売になりまして、1スロNIVIDA派としてはゲットせざるを得なかったので早速ゲットしました。 購入したのは、先行して発売された、玄人志向&GALAXYの「GF-GTX750Ti-E2GHD/1ST」です。間髪入れずにELSAから「GeForce GTX 750 Ti SP 2GB」が発売になっていて、違いとしては、ELSAの製品は若干OC仕様になっていながらカードサイズが少し短いという。その分ということはないかもしれませんが、電源に対する要求はクロシコが300W以上に対してELSAが400W以上ってことみたいです。 早速ですが、カードサイズを見てみます。 (緑線は基板末端の延長線) 写真中央が「GF-GTX750Ti-E2GHD/1ST」、左がLeadtek製でGeForce 9800 GT搭載の「WinFast PX9800 GT S-FANPIPEモデル」、右がLeadtek製でGeForce GTX 750 Ti搭載の「WinFast GTX750 Ti STD 2048MB GD5」(WFGTX750TI-2GD5)です。 GF-GTX750Ti-E2GHD/1STは、実測でブラケット部(金具の外側平面部)からクーラーの末端の一番長いところまでが220mmくらいです。 WFGTX750TI-2GD5は、今回のGF-GTX750Ti-E2GHD/1ST(以下クロGALA1スロ)と同じGeForce GTX 750 Ti搭載で、2スロット占有クーラー搭載かつ1スロットブラケットでショートカード採用の製品。750Tiの1スロがなかなか出ないから一応チェック&できれば1スロ化できないかと思って購入したのですが、適合しそうな1スロットクーラーがなかったので放置したものです。ぶっちゃけ、諦めていた頃に1スロ製品が投入されたというか。 ディスプレイ出力は、クロGALA1スロが DVI-D+HDMI+VGA 、Leadtekが DVI-I+DVI-D+Mini-HDMI です。ELSA1スロは後者と同じですね。前者のほうがHDMIやVGAが使い易いですが、デジタル中心としては後者のほうがいいかも。できればDisplayPortが欲しいですが。1スロブラケットだと必然的にその辺の制限がかかるのは仕方ないところです。 では、GeForce GTX 750 Tiの性能を確認。比較対象は以前のエントリで使ったGeForce GTX 660 Tiです。GK104採用で補助電源2つの660Tiと比べるのは可哀想ですが、どこまでやれるか。 ※ここのデータは先に入手していたLeadtekの製品で取ってましたが、クロGALA1スロも定格なのでほぼ同じようなものです。また、環境は以前と同じSandy(i7 2600K)のマシンですが、ソフトウェア構成とかも変わったのでデータ取り直してます。あと、CUDAのベンチマークとして、lucudaを使わせていただきました。 ・FFXI ARRベンチキャラクター フルHD最高品質 660 Ti:9219 750 Ti:6374 (69.1%) ・ロストプラネット2 DirectX11 フルHD独自設定 660 Ti:119.4fps 750 Ti: 71.1fps (59.5%) ・バイオハザード5 DirectX10 フルHD独自設定 660 Ti:206.9fps 750 Ti:148.8fps (71.9%) ・lucuda 32bit 行列サイズ10,000 660 Ti単精度:26.518 GFLOPS 660 Ti倍精度:12.510 GFLOPS 750 Ti単精度:16.772 GFLOPS (63.2%) 750 Ti倍精度: 8.686 GFLOPS (69.4%) はい。これだけ見ると、ざっくりいって、GTX 660 Tiの3分の2くらいという感じで、面白くも何ともないですね。650 Tiよりは全体的に1~2割上でしょうか。 では、ここのブログでいつもやっているTMPGEncのフィルタ処理を。まあ、lucudaの結果からだいたい想像できるのですが・・・。 ※こちらの設定は以前と全く同じです。TMPGEncのバージョンが上がってますが。 ・TMPGEnc Video Mastering Works 5 (フィルタ+QSVエンコード) 660 Ti:168s (前処理のGPU使用率=84.1%) 750 Ti:151s (前処理のGPU使用率=90.7%) (111.3%) ハイやっぱり結果は予想ど・お・・・りじゃないっ!!! なんとスコア向上しました。CUDAのベンチでは 2/3 なのに?? えっ? 確認しました。何かの間違いではないです。速度向上しています。 細かくどの処理がとか見ていませんが、私の設定では向上するようです。 やるじゃないか、Maxwell! えっと、この処理に関していえば、1スロの補助電源なしのボードでも、補助電源2つのちょっと前のモデルを超えちゃうってことで良いですか? これについては、GTX660Ti>GTX470なので、すなわちGTX 750 Tiは我が家最強ということになりますが。 これは消費電力もチェックしておかなければ。ということで、こんどはHaswell(i7 4790T)の環境に変えて消費電力をチェックです。クロGALA1スロとLeadtekの定格同士での差も含めて。 ・アイドル時 660Ti ZOTACショート:42w 750Ti クロGALA1スロ:35w (-7w) 750Ti Leadtek定格:32w (-10w) ・TMPGEnc CUDAフィルタ+QSV 660Ti ZOTACショート:119w 750Ti クロGALA1スロ:94w (-25w) 750Ti Leadtek定格:89w (-30w) ・lucuda 32bit 行列サイズ5,000 660Ti ZOTACショート:171w 750Ti クロGALA1スロ:92w (-79w) 750Ti Leadtek定格:88w (-83w) ・ロストプラネット2 660Ti ZOTACショート:242w 750Ti クロGALA1スロ:139w (-103w) 750Ti Leadtek定格:134w (-108w) しっかりと、がっつりと、消費電力は削減されています。 (なお、スコア等の傾向についてはHaswell環境でもほぼ変わりませんでした) TMPGEncについては減少幅が小さいのですが、速度が10%向上ということを考えると大きいと思います。ワットパフォーマンスの向上幅としては大きいですね。また、ワットパフォーマンスの意味では、lucudaの向上幅も大きいですね。Kepler→MaxwellでCUDAのワットパフォーマンス向上が大きいのがよく分かります。 ゲーム系については、まあ消費電力も大幅に下がりますが、性能も3~4割減なのでそれほど恩恵を感じませんね。もちろん、このクラスの性能を1スロで実現できるというのはとても重要ですが。※なにしろGT640(GK107/GK208)では660Tiあたりとは比較にあげられないレベル(1/3~1/4くらい)でしたから。 しかし、やはり消費電力から見てもGT640とTDP同じとはとても思えないというか、やっぱ冷却そんな楽じゃないんですね。クロックと電圧調整して性能少し下げればいい感じにチューニングできてもおかしくなさそうに思いますが。 あとは今回のクロGALAの1スロモデルについてですが、やっぱ冷却のため?消費電力が数w上がってしまうのは仕方ないといったところでしょうか。ファンが小さくなる分たくさん回さないといけないですからね。負荷時はいいんですけど、アイドル時の3wアップというのは何気に残念ですね。ここはEVGAのPrecisionでチューン・・・と思ったら、権利関係のトラブルでダウンロード停止中だし!!! ELSAのほうはOC分さらに消費電力が上がるんでしょうか。クーラーの作りとかで意外とそうでないかもしれないですね。 【結論】1スロ派は買うしかないです。1スロットしか使えないMini-ITXケースを愛用しているけどグラフィックの性能ももうちょっと欲しいんだよ的な人は2万円速投入です。TMPGEncでフィルタ処理したい人は、1スロの人はもちろんですが、2スロでももしかするとワットパフォーマンスで効果あるかもしれないです。AMD信者の人はここは見ていないと思います。 いやしかしMaxwellいいですね。上位モデルも期待できそうです。 追記:i7 4771のPCに突っ込んだら、TMPGEncのGPU使用率が激減しました。最適化やり直すと使用率変わったりするし・・・微妙なラインみたいですね。かなりのケースではCPUで十分という感じでしょうか。 ⇒この件については次のエントリを参照

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