12同書には、「緊張は無意識下で生み出され、 ほとんど無意識の外に出る事は無い感情を示します。 その多くは、不快、苦痛、決まり悪さを伴う感情で、 本人にも社会にも認められず抑圧されています。 抑圧が起こるのは、 『これらの感情を味わいたくない』 『これらの感情を抱いている事を人に知れたくない』 と心が思うからです。 如何せん、 “人間の心は、無意識下の感情を自覚するようには出来ておらず”、 瞬く間に、しかも自動的にこれらの感情を抑圧してしまいます。 私たちは自分を見失ったり、パニックなるのを避けるために、 不快な感情を極端に毛嫌いする傾向が有ります。 『とにかく忘れよう』 『考えないようにしよう』 『無視しよう』 『なかった事にしよう』 などと、不快な感情を意識から締め出してしまうのです。 それもほとんど考えずに、自動的にそうしてしまいます。 さらに悪い事に、自分がそうした事を忘れてしまうのです。 これが抑圧の正体です。 |