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ガブリエル・ギフォーズ下院議員を含む18名が銃撃され、6名が殺された。日本のマスコミがどのように扱っているかは知らないが、この事件でサラ・ペイリン元副大統領候補が世界的に注目されている。ギフォーズ議員が敵対していたティー・パーティーの象徴的な存在というだけでなく、ペイリンの「暴力的表現」が改めて問題になっているのだ。
1970年代後半からアメリカで続けられている大企業/富裕層の優遇政策で中間層が崩壊して貧困層が急増、そうした流れが人種差別感情に火をつけている。アメリカで国民皆保険が実現せず、社会福祉が嫌われる最大の理由は人種差別感情にあるとする指摘を耳にする。おそらく、その通りなのだろう。逆に、福祉政策を攻撃するために差別意識を煽ると言うこともある。 衰退していくアメリカ、貧困化への恐怖、そういったものからくるフラストレーションを暴力的な表現は麻痺させてくれる。閉塞感の強まった社会で暴力的、あるいは差別的な発言が好まれるのは日本にも当てはまる。オイル・ショックの後に人気が出たビートたけし、少し前では2チャンネルの書き込みもそうした現象だと言えるだろう。 乱暴な表現を意識的に使って人気を得てきたティー・パーティーだが、「計算された罵詈雑言」が途中から暴走状態になっていた。ライバル候補を「ターゲット」と表現、地図上にライフルの照準で示していたことも知られている。そうしたターゲットのひとりがギフォーズ議員だった。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.01.10 11:52:09
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