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《櫻井ジャーナル》

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2012.01.04
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 シリアにアラブ連盟の監視団が入り、シリア政府軍は戦闘部隊を撤退させても内戦状態は続いている。別に「デモ弾圧」が原因ではなく、正体不明の「テロリスト」が攻撃を継続しているようだ。

 こうした「テロリスト」以外にもトルコ政府の保護を受け、アメリカ軍の訓練を受けた「SFA(シリア自由軍)」(反乱兵と傭兵の混成軍と言われている)がトルコ領からシリア領へ越境攻撃を繰り返している。武器はレバノンから流れ込んでいるという証言もある。すでに本ブログでは書いたことだが、リビアでアル・カイダ系の武装勢力が兵士を募集、戦闘部隊をシリアへ移動させると言われている。バシャール・アル・アサド政権を倒そうとしている勢力は戦闘を止めたいとは思っていないのだろう。

 ユーゴスラビア、アフガニスタン、イラク、リビアなどへの軍事侵攻で、攻撃の口実を作ってきたのは「人権団体」や「反体制派」。こうしたグループをシリアのケースでもアメリカ政府が資金面で支援してきたことはWikiLeaksが公表した外交文書でも明らかだ。こうした団体や勢力は情報源として信頼性に欠けるということであり、シリアに関する報道でも、外国のメディアではシリア政府側の主張も伝えるようにしているようだ。

 日本のマスコミは「民主化を求める市民をアサド政権が弾圧している」という単純な構図で伝えているようだが、CNNもそうした報道は恥ずかしいと思ったらしく、「さまざまな方向から銃声が聞こえ、誰が撃っているのか分からない。」というアラブ連盟のナビル・エル・アラビ事務局長の発言を引用している。

 もっとも、CNN日本語版の見出しは日本的だ。英語版は「シリアで殺戮続くとアラブ連盟報告」なのに対し、日本語版では「シリア監視団派遣後も弾圧続く、各地で銃声 アラブ連盟報告」となっている。

 昨年の4月、あるいは5月からトルコの米空軍インシルリク基地でアメリカ軍やNATO軍から訓練を受け、シリアへ越境攻撃しているSFA。この武装勢力は戦闘をエスカレートさせるつもりだということを隠していない。

 シリアのアサド大統領はロイターに対し、政府軍が戦っている相手は外国から支援を受けた「武装テロリスト」であり、政府軍は戦闘で2000名が殺されていると主張、監視団の求めで政府軍を撤退させた結果、犠牲者は増えているともしている。

 アメリカやNATOを後ろ盾とする武装勢力がアル・カイダと連合し、リビアと同じようにシリアの体制を転覆させようとしている可能性が高く、アサド政権は反撃の準備をすることになる。シリアの内乱は拡大すると覚悟しなければならないだろう。シリアの現政権を倒すことに成功したなら、次はイラクをシーア派、スンニ派、クルド人で3分割し、イランを攻撃するという道筋が見える。

 ところで、今年10月、イスラエルは「巨大地震」に備えた演習「ターニング・ポイント6」を実施する予定で、その演習にNATO軍も参加するのだという。イスラエルは地震を利用して何かを転換させるつもりなのだろうか?





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最終更新日  2012.01.04 16:11:41



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