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《櫻井ジャーナル》

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2012.05.27
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 シリアの都市、ホムスのホウラ地区で92名が殺され、その内約3分の1が子どもだと報道されている。UNSMIS(国連シリア監視団)は現地で遺体を確認したが、住民が殺された状況は不明だと語ったという。公表された遺体の状態を見る限り、砲撃で殺された痕跡はないようで、適切なコメントである。

 この殺害を政府軍の砲撃による虐殺だと主張しているのはイギリス外務省と緊密な関係にあることで有名なシリア人権観測所。「西側」の有力メディアは、そうした反政府派の主張をそのまま報道、それに対してシリア政府は自分たちが行ったことでなく、反政府軍の仕業だと反論している。が、現段階では、どちらの言い分が正しいかを断定できない。

 昨年、反政府派が偽情報が流していたことは、すでに明らかになっている。シリアの内戦ではアメリカのCNN、イギリスのBBC、あるいはカタールのアルジャジーラなどが盛んにシリア政府を批判してきたのだが、当初、そうしたメディアから重宝がられていた「活動家」、シリア系イギリス人のダニー・デイエムがでっち上げの主。

 政府軍による虐殺を盛んに宣伝していたのだが、その証言映像がでっち上げだったことが途中で発覚したのだ。西側メディアは赤っ恥をかいた・・・はずだが、今でもサイトにアップされているので、偽映像を見ることができる。この映像を見て「信頼できる」としていた人もいるようで、メディアの罪は重い。

 昨年春からアメリカ、イギリス、フランス、トルコ、サウジアラビア、カタール、ヨルダンなどの国々はシリアの体制転覆工作を本格化させたようだが、ウィキリークスが公表した文書によると、ジョージ・W・ブッシュ政権の時代にシリアの反体制派を支援しはじめている。また、調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは、アメリカがサウジアラビアなどと手を組み、シリアやイランを攻撃する秘密工作を始めたと2007年にニューヨーカー誌に書いている

 また、昨年、シリアを取材したウェブスター・タープレーは、反政府軍の狙撃兵が住民を射殺していると報告している。「無差別かつ一方的な武力行使は明らかな国際法違反であり、暴力停止に同意したアサド政権の約束に反する」と気安く非難できるような状況でないことを肝に銘じる必要がある。

 トルコ、ヨルダン、コソボなどでシリアの反政府軍を訓練しつつあり、対戦車ミサイルを含む武器を提供、イギリス、カタール、アメリカ、イギリス、フランス、ヨルダン、トルコがシリア領内に特殊部隊を入れている可能性がある。が、シリアの体制転覆は実現せず、反政府軍は分裂しつつあるようだ。

 今回の「虐殺事件」を利用して反政府軍の統一を図ろうという動きもあるが、その一方でアル・カイダ系の武装グループを核に据えようとしているとも言われている。実際、アル・カイダ系のグループは相当数の兵士を送り込んでいて、この事実は「西側」も否定できなくなっている。

 アメリカのバラク・オバマ大統領はイエメン方式でシリアの体制を倒そうとしているとも言われているが、そのイエメンでは5月21日、アル・カイダによる「自爆攻撃」で100名を超える人が殺されている。が、西側メディアは、あまり話題にしていないようだ。






最終更新日  2012.05.28 09:49:41

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