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《櫻井ジャーナル》

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2012.08.22
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 シリアで戦闘が続く中、「西側」は直接介入を狙っている。今年の5月頃から「化学兵器の脅威」を「西側」のメディアは強調していたが、この辺を軍事侵攻の口実にする可能性がある。

 イラクを先制攻撃する前にもアメリカ政府は「大量破壊兵器」を攻撃の理由にしていたが、存在しなかった。アメリカにしてみれば、嘘だとわかっても目的を達成してしまえば、知らぬ顔の半兵衛を決め込めば良いということだったのだろう。実際、大した問題にならなかった。

 今年の春頃から「西側」のメディアはシリアの化学兵器を取り上げるようになっていたが、7月にはUPIが匿名のアメリカ政府高官の話として、シリア政府は化学兵器を使用する準備を始めたと書いている。兵器庫の所在地など具体的な話はしていないようで、単なる「お話」のレベルなのだが、ロシアや中国の抵抗で直接的な軍事介入が難しい現在、その抵抗を突破する手段として化学兵器を政府軍が使ったという場面を作るかもしれない。

 実は、反政府軍が化学兵器をリビアから入手したという話が今年の6月にシリアで流れている。反政府軍に肩入れしている人たち、要するにアメリカ、イギリス、フランス、トルコ、サウジアラビア、カタールといった国の政府を信じている人びとは端から信じないだろうが、十分にありえる話だ。

 リビアでムアンマル・アル・カダフィ体制が倒された後、アル・カイダ系の武装集団がシリアへ移動しているが、その時に武器も運び出された。マークを消したNATOの輸送機が武器をリビアからトルコの基地まで運んだとも伝えられている。言うまでもなく、トルコは反シリア政府軍の拠点があり、米空軍インシルリク基地でNATOから訓練を受けてきた。

 そのシリアと友好的な関係にあるイランもNATO、湾岸産油国、そしてイスラエルから圧力を加えられている。金融や経済面での攻撃は実行されているが、エフライム・ハレビ元モサド(イスラエルの情報機関)長官は、アメリカの大統領選より前にイランを攻撃するとイスラエルのテレビ番組で語ったという。

 こうした発言はハッタリにすぎないと考えることもできるのだが、1990年代の初めからアメリカのネオコン(親イスラエル派)が練り上げてきた戦略を考えると、口先だけだとは言い切れない。

 ウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官によると、ニューヨークの世界貿易センターに航空機が突入し、ペンタゴンが攻撃された日、つまり2001年9月11日の直後にジョージ・W・ブッシュ政権は攻撃予定国リストを作成していた。そこにはイラク、イラン、シリア、リビア、レバノン、ソマリア、スーダンが載っていたというのだ。

 2006年に実施された演習「ビジラント・シールド07」ではイランのほか、ロシア、中国、朝鮮も攻撃のターゲットにしているようだが、ネオコンの戦略ではアメリカの超大国体制を維持するため、「潜在的ライバル」を潰すことになっている。現在、ロシアや中国にインド、ブラジル、南アフリカを加えたBRICS影響力を強めているわけだが、この勢力が真のターゲットなのかもしれない。





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最終更新日  2012.08.23 03:54:19



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