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《櫻井ジャーナル》

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2013.08.24
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 アメリカの国防総省はシリア政府軍に対する巡航ミサイルでの攻撃を準備中で、艦船をシリアへ接近させているとする情報をCBSのエグゼクティブ・プロデューサーのチャーリー・ケイがツイッターで流している。

 シリア政府軍が化学兵器を使ったという話に呼応したものだろうが、この話を裏付ける証拠は未だに提示されず、それどころか化学兵器の専門家から疑問の声があがっている。看護している人が防護服を着ていないこと、犠牲者とされる人びとの状態が兵器級の化学兵器を浴びたとは思えないこと、あるいは口元の泡の色や状態が不自然なことなどを指摘する人が少なくない。すでにロシアは反政府軍側の主張を否定、シリアの体制を転覆させようとしてきたBBCの記者ですら疑問を投げかけている。

 ただ、有機リン酸系の神経ガスが使われた症状は出ているようなので、それがどこからきたかということになる。可能性はいくつかある。兵器級の化学兵器でないとするならば自家製ということがまず考えられるが、リビアから持ち込んだ、あるいはヨルダンで手に入れたということもありえる。

 今年3月のケースでは、攻撃されたのがシリア政府軍の検問所であり、死亡したのはシリア軍の兵士だということからイスラエルのハーレツ紙は毒ガスを使ったのは反政府軍だと分析、国連独立調査委員会メンバーのカーラ・デル・ポンテも反政府軍が化学兵器を使用した疑いは濃厚だと発言している。

 それだけでなく、ジョージ・W・ブッシュ政権でコリン・パウエル国務長官の首席補佐官を務めたローレンス・ウィルカーソン退役大佐はこの件に関し、イスラエルが「偽旗作戦」を実行した可能性があるとしていた。(ちなみに、上映中の「ローン・レンジャー」でもアメリカの偽旗作戦が描かれていた。)

 シリアを攻撃するなら、早い段階で実行しないと反政府軍の主張が崩れてしまう可能性が高い。調査が進む前に巡航ミサイルで攻撃し、すでにダマスカスの市内、あるいは近郊に潜伏していると見られる500名ないし600名の特殊工作部隊に攻撃させることも考えられるだろう。

 日本との戦争では実際に日本軍が真珠湾を奇襲攻撃したので問題外として、朝鮮戦争やベトナム戦争では先にアメリカ軍が仕掛けた可能性が極めて高い。最近の例では、アフガニスタンやイラクを偽情報を口実に先制攻撃している。リビアの体制転覆プロジェクトでも空爆の口実は嘘だったようだ。勿論、シリアでも嘘に嘘を塗り重ねてここまできた。

 しかし、アメリカ側は相手に責任があると主張する。この主張を受け入れ、集団的自衛権とやらで、自衛隊も侵略の片棒を担がされる仕組みを日本の政府は嬉々として作ろうとしている。アメリカ軍の嘘を暴くことは「国家安全保障」に関わることであり、厳罰に処すことになる。

 とうの昔に言論の自由を放棄している日本のマスコミ(放送局は勿論、新聞、雑誌、そして大多数の出版社)が権力の悪事を暴くことはないだろうが、WikiLeaksのような団体に情報が流される可能性はある。





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最終更新日  2013.08.25 04:32:11



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