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《櫻井ジャーナル》

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2013.09.02
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 現在、アメリカのバラク・オバマ政権にシリアを攻撃するよう仕向けているのは、イスラエルとサウジアラビアである可能性が高い。両国の圧力を受け、一度はシリア攻撃を決断したアメリカ政府だが、攻撃を先送りする事態になってしまった。

 シリアを攻撃するように要求しているイスラエルとサウジアラビアの心中は穏やかでないはず。9月1日にジョン・ケリー国務長官がイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相に電話、サウジアラビアのバンダル・ビン・スルタン総合情報庁長官から電話で意見を聞いたのも、そうしたことを配慮してのことだろう。1日にはオバマ大統領自身がネタニヤフ首相に電話したとも伝えられている。

 両国に対し、ケリーやオバマが実際のところ何を話したのかは不明だが、シリア攻撃を宣言してしまったアメリカ政府は国際的に孤立していることは確か。日本のマスコミはアメリカの攻撃計画を正当化する「報道」を続けているが、日本国民の多くは反対しているのではないだろうか。

 巡航ミサイルでシリアを攻撃すると8月の半ばにアメリカ政府と合意していたイギリス政府やフランス政府にとっても苦しい状況だ。このまま突き進むことはできないとオバマ大統領は判断し、議会を巻き込むことにしたようだ。

 状況を一変させた原因は国連の臨時会合での出来事にあるだろう。その席でロシアのビタリー・チュルキン国連大使は衛星写真や文書を示し、反政府軍が支配しているドーマから8月21日午前1時半頃、2発のミサイルが発射され、毒ガス攻撃を受けたとされるゴータで着弾していることを明らかにしたという。

 アメリカ政府の論法では、化学兵器の使われたことが確認できれば、反政府軍は化学兵器を持っていないので、政府軍が使ったことになる。ロシアが提示したという証拠は、この論法を揺るがす。しかも、多くの専門家は反政府軍も化学兵器を保有しているとしている。

 反政府軍の手に化学兵器がわたるルートはいくつもある。体制転覆後のリビアから運び込まれた可能性のほか、サウジアラビアが提供しているという話も流れている。化学兵器の攻撃を受けたとされるゴータの医師、住人、反政府軍の兵士たちは、サウジアラビアから化学兵器が持ち込まれていたと話しているともいう。

 また、今年5月にトルコで逮捕されたアル・ヌスラ(シリアで活動中のアル・カイダ)のメンバー7名は2キログラムのサリンを持っていたと報道された。その後、12名が拘束されたという。サリンはトルコとシリア、両国で使用する予定だったようだ。また、今年6月にはイラクでアル・カイダの化学兵器工場が摘発されている。

 つまり、シリアでサリンが使用された痕跡(ある程度、時間が経過すると、サリンそのものは検出されないという)を見つけたとしても、政府軍が使った証拠にはならないということ。今年3月のケースでは、反政府軍が化学兵器を使用した疑いが濃厚だと国連独立調査委員会メンバーのカーラ・デル・ポンテは語っている。

 アメリカに支援の手をさしのべるためなのか、潘基文国連事務総長によると、シリアの化学兵器問題を調査している国連の調査団は、化学兵器が使われたかどうかに決着をつけるように命じられているだけで、誰が使ったかを特定するようには言われていない。デル・ポンテのような発言を恐れているのだろう。

 何度も書いてきたことだが、アメリカ、イスラエル、サウジアラビアのトリオは2007年にシーモア・ハーシュがニューヨーカー誌で書いたレポートに登場する。そのころ、この3カ国がシリアやイランをターゲットにした秘密工作を開始したというのだ。

 この同盟関係は、少なくとも1970年代の後半までさかのぼることができる。ジミー・カーター大統領の補佐官だったズビグネフ・ブレジンスキーの戦略に基づいてアフガニスタンで秘密工作が始まったときだ。アメリカ、イスラエル、サウジアラビアにパキスタンを加えた国々はイスラム武装勢力を組織、その中からアル・カイダも生まれた。

 今回の問題で、サウジアラビアの総合情報庁長官がイスラム武装勢力をコントロールしていることが明確になった。アル・カイダやチェチェンの戦闘集団はビン・スルタン長官の配下にあるということだ。シリアでの恨みをソチ・オリンピックで晴らすということも考えられる。中国の支配層はアメリカに取り込まれているが、ロシアの場合はNGOとしてアメリカの手が伸びている。今後、戦乱が全世界に広がるかもしれない。そうした中、日本は「集団的自衛権」とやらで自衛隊をアメリカ軍の傭兵にしようとしている。






最終更新日  2013.09.03 03:04:51


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