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《櫻井ジャーナル》

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2013.12.16
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 アメリカ政府がシリアへ直接的な軍事侵攻を中止、イラン政府と話し合いを始める中、6年前にイランで消息を絶った元FBI捜査官に関する情報ををAPニューヨーク・タイムズ紙が相次いで伝えた。当時、この元捜査官、ロバート・レビンソンはCIAの分析官に依頼されてイランへ潜入していたようで、その目的は何だったのかが話題になっている。

 行方不明になったのは2007年3月。APもニューヨーク・タイムズ紙もその数カ月後にはレビンソンとCIAとの結びつきをつかんでいたが、これまで伏せてきたという。

 彼を雇っていたのはCIAの分析官だったアン・ジャブロンスキーたちで、組織としてのCIAではなかった。ジャブロンスキーはロシアの組織犯罪の専門家で、その当時はマネー・ロンダリングを調査していたようだ。彼女はCIAの内部でも有能な人物だと見なされ、9/11の後、司法長官やFBI長官に毎朝、ブリーフィングしていたほどだという。

 レビンソンが行方不明になった翌年の5月、ジャブロンスキーは辞職か解雇かを選択するように言われ、解雇を選らんでCIAを去る。今はヨガのインストラクターをしているという。

 レビンソンと彼女が1990年代に知り合ったのも、その専門領域が重なったことが理由のようだ。ソ連が消滅し、ボリス・エリツィン体制になってから急成長したロシアの犯罪組織がアメリカへも進出、南フロリダへ入って来た組織メンバーをFBI捜査官としてレビンソンは捜査していた。

 ジャブロンスキーたちが調べていたのはアクバル・ハシェミ・ラフサンジャニ元大統領やその側近たちの「腐敗」だという。この問題はイランでも知られているようで、2009年の大統領選でマフムード・アフマディネジャド候補から指摘されている。この選挙でラフサンジャニはミール・ホセイン・ムサビ候補を支援していたようだが、討論会でアフマディネジャドから、ラフサンジャニやその取り巻きの不正が批判されているのだ。

 ラフサンジャニやムサビを「西側」は「改革派」と呼んで持ち上げていたが、要するに「西側」の巨大資本にとって都合の良い人たち。そうした外国勢力と結びつくことで利益を図ろうとする人びとには支持されているのだろうが、多くの庶民からは拒否されていることを選挙結果が示した。ムサビ陣営や「西側」は選挙の不正を訴えたが、根拠がないことは本ブログでも指摘したとおり。

 レビンソンが行方不明になった2007年当時、アメリカ、サウジアラビア、イスラエルの3カ国はシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラをターゲットにした秘密工作を始めていたという。この話は調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュが2007年3月5日付けのニューヨーカー誌に書いている。レビンソンは何らかの形で、こうした秘密工作と接点があるのかもしれない。

 ジャブロンスキーたちが調査を上司に隠していたということは、彼女たちが違法なことを行っていたのか、あるは上司が違法なことを行っていたと考えることもできる。CIAの秘密工作がラフサンジャニと関係、レビンソンはCIAの秘密工作チームや下請け集団に拉致された可能性も否定できない。実際、そうしたことが敗戦直後の日本であったと元CIAエージェントから聞いたことがある。

 勿論、現段階ではレビンソンが失踪した理由は不明だが、CIAの分析官と仕事をしていたことは確かなようで、「特定秘密」があるのだろう。もし、この行方不明事件が「改革派」とアメリカ政府との結びつきを浮かび上がらせることになればイランとアメリカとの話し合いは壊れ、中東の軍事的な緊張が高まるかもしれない。






最終更新日  2013.12.16 18:39:31

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