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《櫻井ジャーナル》

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2014.03.28
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 3月23日、トルコ軍のF-16戦闘機がシリア軍のミグ23を撃墜した。トルコ政府はシリア機が領空を侵犯、警告を無視したので撃ち落としたとしているのだが、シリア政府は反政府軍をシリア領空で爆撃中に撃墜されたと主張している。ミグ23はシリア領内に墜落、脱出したパイロットはシリア軍が救出しているので、シリア側の主張が正しいと見られている。

 18日にはアル・カイダ系のアル・ヌスラ戦線、さらにシャム・アル・イスラムとアンサール・アル・シャムがシリアのラタキアを攻撃したという。こうした攻撃をトルコは支援しているとも言われている。撃墜されたシリア機は、シリア領内にいたアル・ヌスラの部隊を攻撃していたようだ。

 トルコ政府は、2011年3月にシリアで戦闘が始まった当初からバシャール・アル・アサド体制の打倒を目指す勢力に拠点を提供、米空軍インシルリク基地ではアメリカの情報機関員や特殊部隊員、イギリスとフランスの特殊部隊員がFSA(自由シリア軍)を訓練している。シリアでも戦争の切っ掛けは「何者か」の狙撃だった。

 現在のトルコ政府やカタールはムスリム同胞団と関係が深く、アル・カイダを動かしているのはサウジアラビアのバンダル・ビン・スルタン総合情報庁長官だが、昨年秋の化学兵器問題の際にスルタン長官とアル・カイダとの関係が広く知られるようになり、最近、長官は表に姿を見せていない。

 最近、アル・カイダとサウジアラビアとの関係を示す膨大な文書をシリア政府が国連へ提出し、ロシアはシリアでテロ行為を支援している全ての国に制裁するように求めるとアメリカ政府からサウジアラビア政府へ警告があったともいう。サウジアラビアが動きにくくなり、トルコに頼っている可能性がある。

 そのトルコ政府を揺るがす会話が3月26日、YouTubeにアップロードされた。トルコのアフメト・ダブトオール外相、情報機関MITのハカン・フィダン長官、参謀副長のヤシャール・グラールらが話し合っているのだが、その中でフィダンはミサイルをトルコへ撃ち込んで戦争の口実を作り、またシリア領の中にあるトルコの飛び地にスレイマン・シャー廟があるのだが、必要ならここを攻撃する準備もできると語っている。

 要するに、偽旗作戦を使い、シリアへの反撃という形でトルコがシリアと戦争を始めるという話だ。言うまでもなく、トルコはNATOの一員であり、トルコとシリアの戦争になればNATOが介入する道筋ができる。

 サウジアラビアが仕掛けた「化学兵器攻撃」はロシアから真相が明らかにされ、アメリカ政府も攻撃する姿勢を改め、NATOの直接的な軍事介入はなかった。ウクライナでロシア政府とアメリカ政府との間に対立が生じている今、シリアの現体制を軍事的に倒そうとしている勢力には「好機」だと思えるかもしれないが、戦争になればロシアが出てきて、核戦争に発展する可能性もある。






最終更新日  2014.03.29 04:52:56


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