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《櫻井ジャーナル》

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2014.04.13
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 ロシア人ジャーナリストの入国をキエフの暫定政権が拒否しているという情報が流れた直後、治安機関や軍が反暫定政権派の鎮圧作戦を始めたとアルセン・アバコフ内相は明らかにした。自分たちはネオ・ナチを使ったクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ大統領を追い出したわけだが、その際、平和的に対処しようとしたヤヌコビッチの「甘さ」を衝いているだけに、厳しく対応するつもりだろう。ヤヌコビッチに「甘い対応」を求めた「西側」は暫定政権の暴力には寛容だ。

 キエフのクーデター政権にとって、問題は治安機関や軍を暫定政権が掌握し切れていないこと。州政府の建物などに立てこもっている人びとを排除する作戦を拒否した特殊部隊アルファの現地指揮官もいると伝えられている。

 その穴を埋めるひとつの手段が傭兵。アメリカの傭兵会社アカデミ(旧社名はブラックウォーター)系列のグレイストーンから数百名の単位で要員がすでに派遣されていると言われ、セルゲイ・ラブロフ露外相によると、約150名の傭兵がウクライナのソコル(特殊機動警察)の制服を着て活動しているという。

 庁舎を占拠している人びとを排除する今回の作戦ではSBU(ウクライナ治安局)の部隊が投入され、隊員ひとりが死亡したと内相は明らかにしているが、暫定政権に反対している住民ひとりと右派セクターの活動家2名が死亡したとも伝えられている。クーデターの主力だった右派セクターには動員命令がかかっているようで、今回、犠牲者が出ても不思議ではない。(スラビヤンスクでの鎮圧作戦には約150名の右派セクターのメンバーが参加、外国の治安機関が派遣した要員が指揮しているとも伝えられている。)

 今回の作戦に先立ち、アレクサンドル・トゥルチノフ大統領代行を中心に会議が開かれたようだが、その前にアメリカのジョン・ブレナンCIA長官がキエフへ入り、議会や政府の関係者と協議を行ったとする未確認情報が流れている。4月22日にはジョー・バイデン米副大統領がキエフを訪問する予定だ。反クーデター勢力の掃討にアメリカ政府が直接、乗り出したと言えるだろう。

 それに対し、治安機関や軍の内部には反クーデター的な心情の持ち主が相当数存在しているもようで、状況によっては内戦に発展する可能性もある。ネオ・ナチや傭兵で対処しきれない場合、NATOが介入してくる可能性もあるが、そうなるとロシア軍も傍観はしていないだろう。アメリカとロシアが軍事衝突することもありえる。アメリカの支配層には1980年代から「第3次世界大戦」を口にする人びとがいることを考えると、非常に危険な状態。アメリカ政府は危険な賭に出たと言える。第1次、そして第2次世界大戦と同じようにアメリカは戦場にならず、ロシアとEUが共倒れになるだけだと高をくくっているのかもしれないが、時代は違う。






最終更新日  2014.04.14 02:19:48



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