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《櫻井ジャーナル》

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2014.04.22
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 バラク・オバマ米大統領はアジア歴訪の一環で日本にも立ち寄り、TPP(環太平洋経済連携協定)や集団的自衛権(拡大版NATO)について話し合うようだ。つまり、日本から主権を奪い、人も自然も丸ごと「国境なき巨大資本」へ売り飛ばす謀議をするわけだが、厄介な相手は中国。軍事的な封じ込めと経済的な連携、矛盾した対応を米大統領は迫られている。

 1970年代以降、アメリカの衰退は隠しようがない。1991年にソ連が消滅するとアメリカを「唯一の超大国」と見なす人が現れるが、1980年代から導入された新自由主義政策によって富が一部に集中して貧富の差が拡大、国内の製造業や社会は壊滅状態になった。その一方で肥大化していったのが投機市場。仕事をせず、博打で暮らす国になったということだ。

 博打にはイカサマがつきもの。NSAの内部告発者であるエドワード・スノーデンが働いていたブーズ・アレン・ハミルトンにはLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)の不正に関わっているという噂がある。さまざまな相場が操作され、例えば金の価格も人為的に低く抑えられている可能性が高い。

 すでにアメリカでは「貿易が可能な製品」を作る能力がなくなり、サービス産業など「貿易できない仕事」が残っているだけなのだが、そのサービス産業で働く人びとの富を奪うために国外から低賃金で働く労働者を入れる政策を推進している。すでにアメリカは「ワーキング・プア」の時代から「ワーキング・ホームレス」の時代へ入った。

 アメリカを「唯一の超大国」と認識する人びとも経済力の衰退は否定できない。そこで力の源泉を軍事に求め、超大国になる可能性がある国を軍事力で潰していこう考えた。そして1992年作成されたのがDPG(国防計画指針)の草案。

 この草案はメディアにリークされ、書き直されたようだが、2000年にPNACというネオコン系のシンクタンクが発表した「米国防の再構築」に反映されている。その報告書を作成したメンバーの中には、ステファン・カムボーン、I・ルイス・リビー、エリオット・コーエン、エイブラム・シュルスキー、フレッド・ケーガン、ロバート・ケーガン、ポール・ウォルフォウィッツ、ウィリアム・クリストルも含まれている。

 ロバート・ケーガンが結婚した相手がウクライナで体制転覆プロジェクトを指揮しているビクトリア・ヌランド国務次官補。このメンバーも見てもわかるが、ジョージ・W・ブッシュ政権は、この戦略に基づいて世界制覇を始めた。

 この世界制覇計画はNATOの世界展開と密接に結びついている。NATO自体も拡大して旧ソ連圏を飲み込みつつあるが、それだけでなくMD(地中海対話/アルジェリア、イスラエル、モーリタニア、チュニジア、エジプト、ヨルダン、モロッコ)、ICI(イスタンブール協力イニシアティブ/バーレン、カタール、クウェート、UAE)、太平洋の日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、そしてサウジアラビアなどだ。このネットワークで「服ろわぬ国々」、つまりロシア、中国、イランを締め上げていこうということだが、それほど簡単ではない。

 ロシアと中国を中心とするSCO(上海合作組織/アルメニア、ベラルーシ、中国、カザフスタン、ロシア、タジキスタン、ウズベキスタン)が存在するだけでなく、SCOはラテン・アメリカのボリバリアン・ブロック(アンティグア・バーブーダ、ボリビア、キューバ、ドミニカ、エクアドル、ニカラグア、セントビンセント・グレナディン、ベネズエラ)、あるいはアフガニスタン、イラク、イラン、レバノン、パレスチナ、シリアとも友好的な関係にある。

 現在、アメリカ/NATOはウクライナを制圧しようとしているが、キエフをネオ・ナチの力で何とか支配しているものの、東部や南部では住民の反発にあって目論見通りには進んでいない。治安機関や軍の内部にも外国資本とネオ・ナチに従属することを拒否する人が少なくないようだ。「刀狩り」も失敗した。

 アメリカやEUはロシアに対する経済制裁を叫んでいるが、これも無理だと見られている。現在、ロシアは大幅に値引きした価格でウクライナへ石油を販売、その代金が支払われていない状態。その石油がEUへ流れているのだが、ウクライナへの販売価格を正規に戻すだけで大きな影響が出る。

 最も影響が大きいと見られているのは、ロシアが石油取引の決済をドル以外にするという報復。ドルが基軸通貨の地位から引きずり下ろされる可能性がある。

 本ブログでも書いたことだが、アメリカは保管しているはずの金がなくなっている可能性がある。そこで、各国はアメリカのニューヨーク連銀やケンタッキー州フォート・ノックスにある財務省管理の保管所に預けていた自国の金を引き揚げる動きを見せている。

 ドイツもそうした国のひとつで、預けている1500トンを引き揚げようとしたのだが、連邦準備銀行は拒否、交渉の結果、そのうち300トンを2020年までにドイツへ引き揚げることにしたのだという。

 これも含め、ドイツは2020年までの8年間でアメリカとフランスから合計674トン、つまり1年あたり84トン強を引き揚げる計画を立てたのだが、2013年に返還されたのは37トン、そのうちアメリカからのものは5トンにすぎなかったともいう。

 相場がインチキだというだけでなく、金塊が消えている可能性があるということだが、しかも博打に失敗した巨大金融機関は「大きすぎて潰せない」として庶民のカネで救済され、不正を働いた人たちは「大きすぎて処罰できない」ということで自由の身。そしてまた不正を働いて巨万の富を築いていく。その犯罪的な人脈が作り上げているのがアメリカの連邦準備制度であり、IMFや世界銀行。この仕組みを支えているのがドルなわけで、ロシアや中国を敵に回してドルを基軸通貨でなくすわけにはいかないはず。

 ところが、ヌランド国務次官補やジョン・マケイン上院議員のようなネオコン(アメリカの親イスラエル派)、あるいは「アルバニア・ロビー」と密接な関係にあったロバート・ドール元上院議員たちは経済的な状況を無視してウクライナのネオ・ナチへ軍事支援するように求めている。ロシアとの核戦争、第3次世界大戦を恐れるなと言っているわけだ。

 ドールは1996年の大統領選に出馬しているが、その時に資金を管理していたブルース・ジャクソンは陸軍の情報将校だった人物で、PNACの創設にも参加している。1996年にはNATOを東へ拡大する目的で「NATOに関する米国委員会」を創設して委員長に就任、2003年にはこの委員会を解散して「過渡的民主国家プロジェクト」を始めた。この間、アメリカはウクライナの体制を自分たちに都合良く作り替えるために50億ドルを投入したとヌランド次官補は語っている。





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最終更新日  2014.04.23 11:58:26



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