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《櫻井ジャーナル》

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2014.06.18
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 アメリカは何をしでかすかわからないと相手に思わせれば、自分たちの思い通りにすることができると考えている人たちがいる。リチャード・ニクソンが言うところの「凶人理論」だ。

 この「理論」に基づき、ウクライナのネオ・ナチ、イラクのISIS(イラク・シリアのイスラム国、ISIL/イラク・レバントのイスラム国やIEIL/イラク・レバントのイスラム首長国とも表記)は動いているようにも見える。ネオ・ナチもISISもアメリカの好戦派が手先として使っているグループだ。イラクでは議会選挙で勝利したノウリ・アル・マリキ政権を揺さぶっている。(ヒラリー・クリントン元米国務長官はマリキ首相の辞任を求めた。)

 ファルージャに続いてモスルをISISが制圧できた理由として、イラク軍の指揮官が戦闘を回避したことが挙げられている。戦力的にこの武装集団を圧倒しているイラク軍が通常の対応をしていれば、こうした展開にはならなかったと考えられている。

 マリキ首相もそのように認識しているようで、メーディ・サビー・アル・ガラウィ中将、アブドゥル・ラーマン・ハンダル少将、ハッサン・アブドゥル・ラザク准将、ヒダヤト・アブドゥル・ラヒム准将を解任した。こうした将軍たちはISISとつながっていると疑われている。

 リビアやシリアでの体制転覆プロジェクトで明確になったように、「アル・カイダ」の雇い主はサウジアラビアの支配層であり、その背後にアメリカやイスラエルが存在している。マリキ首相も今年3月にサウジアラビアやカタールを反政府勢力へ資金を提供していると批判している。

 ISISはアブ・バクル・アル・バグダディに率いられているが、その指揮官を動かしているサウジアラビアのアブドゥル・ラーマン・アル・ファイサル王子はサウジアラビア外相などの兄弟。その背後にはサウジアラビアだけでなく、アメリカやフランスの支配層がいる。

 シリアのバシャール・アル・アサド政権を倒すプロジェクトでアメリカやサウジアラビアから資金や武器を受け取っていたが、最近はサウジアラビアが買収したウクライナの武器工場からトルコ経由で入手しているとも言われている。

 1970年代の後半にアメリカ(ズビグネフ・ブレジンスキー)はアフガニスタンへソ連軍を引きずり込む計画を立て、ソ連軍と戦う武装勢力を編成、CIAが戦闘員を雇い、訓練した。ロビン・クック元英外相も指摘していたが、そして作成されたのが数千人におよぶ「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイル、つまりデータベース。アラビア語にすると「アル・カイダ」になる。この当時からサウジアラビアは資金を提供、戦闘員を派遣していた。

 ニューヨーカー誌の2007年3月5日号で調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは、アメリカ、イスラエル、サウジアラビアがシリアとイランの2カ国とレバノンのヒズボラをターゲットにした秘密工作を開始したと書いている。このときにアル・カイダを動かしていたのはバンダル・ビン・スルタン。2011年に死亡したスルタン・ビン・アブドルアジズ皇太子の息子だ。

 イラクを不安定化させているのはサウジアラビア、イスラエル、ウクライナ、ネオコンのつながりであり、ここを押さえればISISを含むアル・カイダは資金を断たれ、活動が困難になる。逆に、このラインがイラクの現体制を揺さぶっている。

 2001年以降、アメリカが破壊した国々、つまりイラク、リビア、シリアはアル・カイダと戦い、押さえ込んでいた。「西側」が体制転覆を狙ってきたイランも同じ。「テロとの戦争」でアメリカが攻撃している相手はそうした国々である。本気でアル・カイダを押さえ込みたいなら、サウジアラビアやイスラエル、そしてネオコンを叩かなければならない。






最終更新日  2014.06.18 21:04:41

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