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《櫻井ジャーナル》

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2014.07.08
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 アメリカ支配層の命令に従い、安倍晋三政権は「集団的自衛権」を閣議決定したが、その直前、6月29日にJR新宿駅南口で男性が焼身自殺を図り、1〜2カ月の重傷を負ったという。拡声器を使って「集団的自衛権」に反対すると主張していたようだ。

 この出来事自体もインターネットでは注目されているが、日本の「有力メディア」が事件を軽視、あるいは無視していることも話題になっている。NHKニュースなどは全くこの出来事に触れなかったらしい。(テレビの受像器がないので確認はしていない。)

 そのNHKの記者から取材を受けたというテンプル大学日本校のジェフ・キングストン教授によると、記者は事件に興味を示さなかったというが、これは昨日今日に始まった話ではない。(日本語訳)筆者自身、似たような経験を何度もしている。野村証券をテーマにした『ハウス・オブ・ノムラ』(「日本語版」が新潮社から出ているが、後半は原書と内容が全く違うので「翻訳」とは言えない)を書いたアルバート・アレッツハウザーも、日本の有力メディア(テレビ、新聞、雑誌)の記者が大企業や官僚にべったりなことに驚いていた。

 残念ながら日本以外にもそうした記者は増え、有力メディアは「権力に汚名をかぶせるかもしれない具合いの悪い真実は無視すること」にしている。ユーゴスラビア、アフガニスタン、イラク、シリア、イラン、ウクライナ・・・アメリカが敵視、攻撃している国々で行われている出来事の中でアメリカにとって都合の悪い事実は隠されている。それだけでなく、偽情報を流して人びとを戦争へと誘導、嘘がばれても知らん振りしている。

 日本のマスコミが信頼できないことは言うまでもないが、欧米、特にアメリカの有力メディアも無惨なもの。アメリカには「言論の自由」があると妄想、その国のメディアを権威として崇めていては、彼らの情報操作に乗ってしまうだけだ。

 ワシントン・ポスト紙の記者としてウォーターゲート事件を暴いた記者のひとり、カール・バーンスタインは退社後、1977年にローリング・ストーン誌で「CIAとメディア」という記事を書いている。それによると、400名以上のジャーナリストがCIAに雇われているとしている。その後、CIAのメディア対策は強化され、少しでも気骨のある記者は排除されているので、状況は遥かに悪くなっているだろう。(Carl Bernstein, “CIA and the Media”, Rolling Stone, October 20, 1977)

 1988年、ワシントン・ポスト紙のオーナーだったキャサリン・グラハムはCIAの新人に対して次のように語っている:

 「我々は汚く危険な世界に生きている。一般大衆の知る必要がなく、知ってはならない情報がある。政府が合法的に秘密を維持することができ、新聞が知っている事実のうち何を報道するかを決めることができるとき、民主主義が花開くと私は信じている。」

 こうしたアメリカの有力メディアを有り難がるということは、映画「マトリックス」に出てくる「青い錠剤」を飲むようなものだ。






最終更新日  2014.07.09 06:36:12



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