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《櫻井ジャーナル》

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2014.10.26
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 10月26日はウクライナ最高会議(国会、定数450)の投票日だが、誰が何を選ぼうとしているのかが明確でない。ロシアに編入されたクリミアは勿論、東部のドネツクやルガンスクでも投票は実施されないだろうが、その他の地域でも正常な投票が実施されるとは言い難い。今年2月のクーデター以来、キエフでも暴力が横行しているのだ。

 東部では民族浄化が進められ、キエフ政権による破壊と殺戮で住民は「自治権」ではなく「独立」を望むようになっている。選挙どころではない。しかも、選挙後に新政権は軍事制圧を再度、試みる可能性がある。最初の作戦ではキエフ側が惨敗、この停戦を利用したアメリカ/NATOからのテコ入れで巻き返そうとしていると考えられているのではないか、ということだ。現在、曲がりなりにも停戦で合意されているはずだが、大統領が署名したことには関係なく、現地の部隊は銃撃を繰り返している。

 オデッサでの虐殺だけでなく、キエフ軍は東/南部で残虐な行為を繰り返してきた。世界的な投機家、ジョージ・ソロスの資金が入っているヒューマン・ライツ・ウォッチでさえ、キエフ側が住民に対してクラスター爆弾を使ったと批判している。それだけでなく、白リン弾が使われた可能性も高く、弾道ミサイルが撃ち込まれたという情報もある。

 そうした攻撃のひとつの結果が100万人近い住民のロシアへの避難。その事実だけでも東/南部地域における戦闘の本質がわかるのだが、日本には住民が「ロシアへ逃げた」という事実に触れないマスコミもあるようだ。民族浄化の事実を伝えたくない、あるいは認めたくないということだろう。何しろ、民族浄化の黒幕はアメリカの支配層。ウクライナであろうと東アジアであろうと、アメリカ支配層が望む戦争に日本のマスコミは反対できない。

 クーデターで成立したキエフの政権は2本の柱で成り立っている。ひとつは西側資本を後ろ盾とするオリガルヒ(一種の政商)であり、もうひとつはアメリカ/NATOの影響下にあるネオ・ナチ(ステファン・バンデラの信奉者)。こうした勢力、特にネオ・ナチの存在が東部地域の住民を刺激、分離独立への道を選ばせたのである。東部の゙ドネツクやルガンスクは人民共和国の樹立を宣言、両人民共和国には「ナバロシエ(新ロシア)」として一体化しようとする動きもある。

 今年2月のクーデター以来、ウクライナは混乱の中にある。新体制の柱は2本あり、そのひとつは西側資本を後ろ盾とするオリガルヒ(一種の政商)、もうひとつはアメリカ/NATOの影響下にあるネオ・ナチ(ステファン・バンデラの信奉者)だ。

 この2本柱を象徴すると言えそうな人物がドネプロペトロフスク州のイーゴリ・コロモイスキー知事。オデッサの虐殺や東/南部で行われている民族浄化の黒幕と言われ、ウクライナ、イスラエル、キプロスの市民権を持っている。つまり三重国籍。生活の拠点はスイスのジュネーブだ。

 ウクライナでのクーデターを現場で指揮している人物はビクトリア・ヌランド米国務次官補だと見られている。ネオコン(親イスラエル派)の中核グループに所属するロバート・ケーガンと結婚している人物で、筋金入りの武闘派。

 昨年12月13日、彼女は米国ウクライナ基金の大会で演壇に登場し、1991年からウクライナを支援するために50億ドルを投資したと発言したほか、2月4日にYouTubeへアップロードされた音声によると、ジェオフリー・パイアット駐ウクライナ米国大使との電話会談でウクライナの「次期政権」について話し合い、アルセニー・ヤツェニュクを高く評価していた。クーデター後、実際にヤツェニュクは首相に就任する。

 音声の中でヌランド国務次官補は「EUなんかくそくらえ(F*ck the EU)」と口にしているが、これはEUの話し合い路線に苛立ってのこと。その苛立ちが反映されたのか、2月18日頃からネオ・ナチはチェーン、ナイフ、棍棒を手に、石や火炎瓶を投げ、ブルドーザーなどを持ち出し、中にはピストルやライフルを撃つ人間も出始める。そして狙撃が始まる。

 狙撃を指揮していたのはネオ・ナチの中心的な存在、アンドレイ・パルビーだと言われている。ネオ・ナチ系の政党、「ウクライナ社会ナショナル党(後のスボボダ)」を創設したひとり。クーデター後、国家安全保障国防会議(国防省や軍を統括する)の議長に就任した。

 ヌランドと同じようにウクライナでのクーデターを煽っていたひとりがジョン・マケイン米上院議員。この人物は2003年にトルコからシリアへ密入国、そこで開かれた会議に出席しているのだが、そこにはFSAのイドリス・サレム准将やISのアブ・バクル・アル・バグダディも同席していたとされている。

 ISを雇っているのはサウジアラビアのアブドゥル・ラーマン・アル・ファイサル王子だが、2012年にはヨルダン北部に設置された秘密基地でアメリカの情報機関や特殊部隊がISの主要メンバーを訓練していたとも伝えられている。

 ISはアル・カイダ系だが、アル・カイダとは、ロビン・クック元英外相が指摘しているように、1970年代の終盤からソ連軍と戦わせるため、CIAに雇われて訓練を受けた数千人におよぶ戦闘員のコンピュータ・ファイル。そうした因縁を考えれば、ISとCIAがつながっていても不思議ではない。





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最終更新日  2014.10.27 10:40:46



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