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《櫻井ジャーナル》

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2014.10.29
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 ロシアのウラジミル・プーチンが脊髄ガン、あるいは膵臓ガンだという噂をアメリカのメディアが流している。ベラルーシやポーランドで言われている話だというのだが、記事の内容は飲み屋で聞かれる世間話のようなもの。この噂話はできが良くない。「プーチンがウクライナ侵攻を急いだのは・・・」という出だしがまず間違っている。そうなると、それ以降の話は無意味ということだ。

 ウクライナの戦乱を仕掛けたのはアメリカ/NATOだということは本ブログで何度も書いてきた。体制を作り替えるために資金を出すだけでなく、クーデターの手駒にするためにネオ・ナチ(ステファン・バンデラの信奉者)をNATOが軍事訓練しているのだ。そのNATOもソ連/ロシアとの合意を無視して東へ拡大させ、ミサイルを配備して先制攻撃の準備を進めている。

 アメリカのビクトリア・ヌランド国務次官補は昨年12月13日、米国ウクライナ基金の大会で演壇に立ち、アメリカ政府は1991年から50億ドルをウクライナに投資したと発言している。アメリカの巨大資本にとって都合良くウクライナの体制を作り替えることが目的だ。実際、演壇には巨大石油企業シェブロンのマークが飾られていた。

 ただ、ガンの話は無視できない。アメリカ政府が南アメリカの指導者をガンにしているのではないかと2011年、ウーゴ・チャベスは発言している。チャベス自身、2013年にガンのため、58歳の若さで死亡した。ガンを誘発する物質やウイルスはあるようで、不可能なことではない。

 この発言の背景には、ブラジルのジルマ・ルセフ大統領、ルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ元大統領、そしてパラグアイのフェルナンド・ルゴ大統領が相次いでガンになった事実がある。同じ時期にアルゼンチンのクリスティーナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領も甲状腺ガンだとされ、手術したが、後にガンでなかったとされている。

 ガンを誘発するウイルスが発見されたのは1950年代だとする説がある。ポリオのワクチンを製造する際、猿の肝臓に存在したウイルスが混入し、人間に深刻な病気、つまりガンやエイズを引き起こしたのではないかというのだ。アメリカでエイズが問題になるのは1980年代だが、50年代にエイズと似た症状の患者がアメリカで報告されている。アメリカより少し遅れてアフリカでもエイズが発見された。

 エイズ・ウイルスは人工的に作られたとする説も存在するが、その状況証拠とされた発言がある。1969年6月、国防研究技術副本部長だったドナルド・マッカーサーが下院歳出委員会の国防総省歳出小委員会で語ったところによると、5年から10年以内(1974年から79年)に人工的な生物的な手段の製造が可能になると著名な生物学者は考えていて、それは自然に存在せず、またそれに対する自然の免疫は獲得されない。

 免疫機構を破壊するのがエイズなわけで、この説明とは違いがあるのだが、免疫が問題になっていること、エイズ出現のタイミングとの符合から少なからぬ人が注目した。人体に害を及ぼすウイルスが発見され、それを生物兵器として作り替える研究をしていたのではないかというわけだ。

 こうした情報に対し、最近では1920年代にコンゴのキンシャサで、あるいは1884から1924年頃までの間にサハラ以南のアフリカでHIVは流行したとする研究結果が発表されている。ポリオワクチンが現れる前だということだ。医学会が歓迎するであろう説だろうが、説にすぎないということを忘れてはならない。

 実際にプーチンがガンかどうかは不明だが、アメリカ/NATOの上層部がそう願っていることは間違いないだろう。ソ連消滅後、「唯一の超大国」になったはずのアメリカが世界を好き勝手にできるようになると信じたネオコンたちの妄想を打ち砕こうとしているのがプーチンだからだ。





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最終更新日  2014.10.30 00:02:07



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