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《櫻井ジャーナル》

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2015.01.19
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 昨年9月、IS(イスラム首長国。ISIS、ISIL、IEILとも表記)に対する空爆をアメリカは始めた。サウジアラビア、ヨルダン、バーレーン、アラブ首長国連邦といった親米イスラム国を引き連れての攻撃だが、最初に破壊されたビルは、その15から20日前の段階で蛻の殻だったとCNNのアーワ・デイモンは翌朝の放送で伝えている。アメリカをはじめとして、攻撃したのはISを創設、支援、訓練してきた国々。情報が漏れても不思議ではない。

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、それから約4カ月後、シリア領内でISが支配する地域は3倍に拡大したという。この間にアメリカはシリアの「穏健派反政府軍」に武器を供与して戦闘員を訓練、さらに400名のアメリカ兵を訓練のために派遣するとしているのだが、これまで訓練を受けた少なからぬ戦闘員が武器を携えてISへ「投降」している。訓練期間は「穏健派」、訓練が終わればISというようにラベルを貼り替えているだけにしか見えない。事実上、アメリカ軍がISに武器を提供、その戦闘員を訓練している。

IS-Syria

 2013年9月、退任間近だった駐米イスラエル大使のマイケル・オーレンは、イスラエルの希望はシリアの体制転覆であり、バシャール・アル・アサド体制よりアル・カイダの方がましだとエルサレム・ポスト紙のインタビューで語っている。イスラエルはこれまで何度かシリアを空爆しているが、ISを支援するものだと指摘されている。

 その前年、2012年にはヨルダンの北部に設置された秘密基地でアメリカの情報機関や特殊部隊がISの主要メンバー数十人を含む戦闘員を軍事訓練、トルコと同じようにヨルダンにISはシリアへの侵入ルートを持っていると言われている。

 ISがファルージャとモスルを制圧した際、その動きをスパイ衛星や通信の傍受などで把握していたはずのアメリカが反応していないことに疑惑の目を向ける人は少なくない。イラク軍の一部指揮官が戦闘を回避したとも言われている。

 その当時に首相だったノウリ・アル・マリキはメーディ・サビー・アル・ガラウィ中将、アブドゥル・ラーマン・ハンダル少将、ハッサン・アブドゥル・ラザク准将、ヒダヤト・アブドゥル・ラヒム准将を解任、昨年3月には、サウジアラビアやカタールを反政府勢力へ資金を提供していると批判している。

 マリキは反政府軍対策のため、アメリカ政府に対して2011年と12年にF-16戦闘機を供給するように要請、契約もしていたが、納入は遅れていた。そこで昨年6月にマリキはロシアに支援を要請、受け入れられ、数日のうちに5機のSu-25近接航空支援機がイラクへ運び込まれた。

 アメリカからロシアへ軸を移そうとしたマリキは選挙で勝利したものの、次期首相に指名されなかった。アメリカ政府から支援を約束されたフアード・マアスーム大統領がハイダル・アル・アバディを指名したのだ。アバディはイギリスのマンチェスター大学で博士号を取得した人物で、サダム/フセイン時代にはロンドンで亡命生活を送っていた。

 本ブログでは何度も書いているが、イスラエルはアメリカ(ネオコン/シオニスト)とサウジアラビアと手を組み、シリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラを倒すための秘密工作を始めたとシーモア・ハーシュがニューヨーカー誌に書いたのは2007年のこと。

 ISはイラクだけで活動していた時期、ISI(イラクのイスラム国)と呼ばれていた。このISIが編成されたのは2006年のこと。その核になった武装集団がAQI(イラクのアル・カイダ)で、2004年に創設されている。

 AQIを率いていたのはアブ・ムサブ・アル・ザルカウィなる人物だが、ISIが編成されてから5カ月ほど後に殺され、アブ・アブドゥラ・アル・ラシド・アル・バグダディとエジプト在住のアブ・アユブ・アルーマスリが引き継いだとされている。このふたりは2010年に殺され、アブ・バクル・アル・バグダディが新しいリーダーになって現在に至っている。

 ネオコン/シオニストがシリア、イラン、イラクの殲滅を口にしたのは遅くとも1991年のこと。ウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官によると、国防次官だったポール・ウォルフォウィッツがそう話していたという。その翌年、国防総省の内部ではウォルフォウィッツを中心とするグループがDPG(国防計画指針)の草案を作成、EU、旧ソ連圏、南西アジアが新たなライバルに育つことを阻止しようとした。

 遅くとも1991年の段階でネオコン/シオニストはシリア、イラン、イラクの体制を倒そうとしていたわけで、この戦略は現在も生きているはず。ハーシュの記事は、ISがアメリカ、イスラエル、サウジアラビアの秘密工作で作られた戦闘集団だと示唆している。ISの支配地拡大はそうした疑惑をさらに強めている。

 そうしたISは破壊と殺戮だけでなく、「性的聖戦」とか「聖戦結婚」という名目で、女性を「慰安婦」にしていることでも知られている。2013年頃は騙されていたようだが、後に拉致されるようになった。最近、そうした行為を拒否した女性、約150名を殺害したと伝えられている。

nigerian

ナイジェリアの女性誘拐をからかうシャルリー・エブド






最終更新日  2015.01.19 21:40:28

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