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《櫻井ジャーナル》

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2015.04.13
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 来年のアメリカ大統領選挙に出馬するとヒラリー・クリントン陣営が発表した。巨大軍需企業のロッキード・マーチンから多額の資金を得ていることで知られ、NATO軍とペルシャ湾岸産油国の雇った戦闘集団がリビアのムアンマル・アル・カダフィを惨殺した際、「来た、見た、死んだ」とCBSのインタビューの中で口にし、話題になったこともある。当時は国務長官だった。CBSニュースがYouTubeにアップロードした映像は現在、日本では見られないが、それをコピーした映像は流れている。どう考えても戦争好き。

Clinton/Libya

カダフィ惨殺を知らされ、「来た、見た、死んだ」と言って笑顔を見せるヒラリー・クリントン

 北アフリカや中東では2011年から体制転覆を目指す動きが活発になり、リビアやシリアでは激しい戦闘が始まった。その背後にNATO諸国やペルシャ湾岸産油国がいることは有名な話で、アル・カイダ系の武装集団を操っているのはそうした国々。例えば、2011年2月から国内で戦闘が始まったリビアでNATOの支援を受けた政府軍と戦ったLIFGもアル・カイダ系の武装集団として知られている。このLIFGの幹部は現在、IS(イラクとレバントのイスラム首長国。ISIS、ISIL、IEIL、ダーイシュとも表記)というタグをつけた集団を率いている。

 言うまでもなく、ヒラリーが結婚したビル・クリントンは1993年1月から2001年1月まで大統領だった人物。その前の共和党政権ではネオコン/シオニストが大きな影響力を持ち、1991年にはポール・ウォルフォウィッツ国防次官がシリア、イラン、イラクを殲滅すると話していたという。これはウェズリー・クラーク元欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)最高司令官の話。1992年にウォルフォウィッツたちはDPG(国防計画指針)の草案を作成、その中で世界制覇のプランを示している。

 クリントン政権の時代にネオコンは外部で活発に動いている。例えば、1996年にはベンヤミン・ネタニヤフへの提言という形で「決別:王国保全のための新戦略」を作成している。その中でもサダム・フセインをイラクから排除して親イスラエルの体制の国に作り替えるべきだと主張している。ヨルダンからトルコへいたる親イスラエル国帯を作ってシリアをイランを分断、不安定化させて国力を衰退させるのだという。さらに、パレスチナ人の権利を制限し、その居住地全域に対するイスラエルの軍事侵攻を支持、アメリカから経済的に独立するべきだともしている。

 ネオコンを含むアメリカの好戦派は「アーカンソー・プロジェクト」と呼ばれたクリントン大統領に対する攻撃も始めた。その最大のスポンサーがメロン財閥のリチャード・メロン・スケイフ。情報機関とも密接な関係にあることで知られている。

 まず問題にされたのは「ホワイトウォーター疑惑」で、特別検察官としてケネス・スターが任命されるのだが、この人物は「フェデラリスト・ソサエティー」という法律家集団に属していた。議会に宣戦布告の権限があるとする憲法や1973年の戦争権限法はアナクロニズムだと主張、プライバシー権などを制限、拡大してきた市民権を元に戻し、企業に対する政府の規制を緩和させることを目指していた。ある国が自分たちにとって脅威になりそうだと判断したならば先制攻撃できるともしているのだが、他国がアメリカを脅威だと判断して攻撃することは許さない。

 その後、スターの切り札的な証人とされた人物は偽証していたことが判明、検察側の偽証工作も発覚してしまった。元アーカンソー州職員、ポーラ・ジョーンズに対するクリントン大統領のセクシャル・ハラスメント疑惑もでっち上げの可能性が高まる中、1998年に浮上したモニカ・ルウィンスキーとのスキャンダルで検察側は何とか形を作った。

 こうしたスキャンダル攻勢の結果、クリントン夫妻は弁護士費用など多額の経費が必要になり、経済的に破綻するのではないかとも言われたが、実際は膨大な資産を持っているようだ。そうしたカネの出所のひとつが戦争ビジネスなのだろう。ネオコンと対立していたことは事実だろうが、戦争には反対していない。

 ヒラリーは学生時代から「左翼」、あるいは「リベラル」だったという話も流れているが、実際は怪しい。1960年の大統領選で13歳のヒラリーはジョン・F・ケネディではなくリチャード・ニクソンを支持。

 ケネディが暗殺された翌年の選挙ではバリー・ゴールドウォーターを支援したのだが、この時、ジョージ・H・W・ブッシュとジョージ・W・ブッシュもゴールドウォーターを支持していた。ヒラリー自身はマーチン・ルーサー・キング牧師やロバート・ケネディの暗殺にショックを受けて宗旨替えしたかのように言っているが、その後に共和党大会に参加したとされている。ヒラリーが「左」へ向かったとするならば、それは子どもの問題に取り組んでいたマリアン・エデルマンと会ってからだという。それでも戦争好きは変わらない。

 アメリカには現在、大統領候補として非支配層から支持されている女性がいる。上院議員のエリザベス・ウォーレンだ。議員になる前はハーバード大学の教授で、巨大金融資本を厳しく批判してきた。現在、最もウォール街から嫌われている上院議員だと言われている。共和党のジョン・ボーナー下院議長の招待を受け、アメリカ議会でベンヤミン・ネタニヤフが演説した際、ウォーレンも欠席したひとりだ。日本では注目されていないようだが、その理由もそこにあるのだろう。







最終更新日  2015.04.14 12:39:22



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