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《櫻井ジャーナル》

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2015.05.14
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 イエメンの内乱を終結させる交渉が大筋で合意し、停戦が実現する寸前の3月26日にサウジアラビアは空爆を始め、話し合いによる解決の道を破壊してしまったのだという。サウジアラビアは和平を嫌った。

 これは国連の調停官だったジャマル・ベノマールの話。昨年2月に任期が切れているはずのアブド・ラッボ・マンスール・アル・ハディを暫定大統領としてフーシ派は認めていたという。アメリカの国務省は停戦交渉を壊したのはフーシ派だと宣伝しているようだが、これは事実に反すると国連の元調停官は言明している。

 サウジアラビアがイエメンを攻撃した理由として挙げられているのは、傀儡のハディを大統領にし、フーシ派を壊滅させてイランの影響力が及ばないようにすること。ただ、現段階ではフーシ派とイランは連携していない。西側ではフーシ派の黒幕はイランだと宣伝しているが、イエメンの実情に詳しい人びとはそうした主張を否定しているのだ。

 フーシ派と呼ばれている人びとはシーア派の分派であるザイド派に属し、イランなどで信じられている大多数のシーア派とは違い、むしろスンニ派に近いとも言われている。サウジアラビアもアメリカもこうした事情は熟知しているはずだ。

 奴隷制国家サウジアラビア(比喩ではない)はカネで傭兵を雇い、中東/北アフリカだけでチェチェンなどカフカスを戦乱で破壊してきた。1970年代にアメリカはアフガニスタンでソ連軍と戦わせるために戦闘集団を作り上げ、戦闘員を育成、資金や武器の供与して「自由の戦士」として戦わせていた。その中からアル・カイダも生まれた。

 ただ、このアル・カイダに明確な指揮系統があるわけではなく、戦闘集団と考えるべきではない。ロビン・クック元英外相も指摘しているように、CIAに雇われて訓練を受けた数千人におよぶ「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイルだ。

 アラビア語でアル・カイダは「ベース」を意味し、「基地」と訳することもできるが、実態は「データベース」。さまざまなプロジェクトへ派遣される戦闘員の登録リストだとも言える。この重要な指摘をした次の月にクックは保養先のスコットランドで心臓発作に襲われ、急死した。享年59歳。

 イエメンでは2009年に「アラビア半島のアル・カイダ(AQAP)」が創設され、フーシ派と戦ってきた。その戦況が思わしくなく、サウジアラビアはイエメンを空爆したわけだ。AQAPはそのターゲットになっていない。

 現在、サウジアラビアはパキスタンやエジプトの政府に資金を提供して軍隊を出させようとしているが、それぞれの国では評判が悪い。サウジアラビアへの反発がパキスタンやエジプトの体制を揺るがす可能性もある。アメリカとしても「ペトロダラー」の問題があり、サウジアラビアの意向は配慮しなければならない。

 本ブログでは何度か書いたことだが、ペトロダラーの歴史は1971年のリチャード・ニクソン政権のドルと金との交換停止までさかのぼることができる。

 金という保証をなくしたドルを安定させるため、アメリカはサウジアラビアをはじめとする産油国と協定を1974年に結び、石油取引をドルで決済させることにした。さらに、石油取引で得た利益でアメリカ財務省証券などを購入させてドルをアメリカへ還流させ、固定するわけだ。

 その代償としてアメリカはサウジアラビアなど協定を結んだ国を軍事的に保護し、武器を供給、そして支配層の地位を保証する。1975年にはサウジアラビアのファイサル国王が暗殺され、親米体制は盤石なものになった。日本も似たような協定を結んでいる可能性がある。

 サウジアラビアはアメリカ(ネオコン/シオニスト)やイスラエルと「三国同盟」を結んでいる。調査ジャーナリストのシーモア/ハーシュが2007年3月5日付けのニューヨーカー誌に書いた記事によると、その時点でシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラに対する秘密工作を開始している。

 秘密工作の中心にはアメリカ政府のリチャード・チェイニー副大統領、ネオコン/シオニストのエリオット・エイブラムズ国家安全保障問題担当次席補佐官やザルメイ・ハリルザド、そしてサウジアラビアのバンダル・ビン・スルタンだと言われている。バンダルがアル・カイダを動かし、チェチェンの武装勢力を指揮してきたことは本ブログで何度か指摘している。

 安倍晋三政権はネオコン、つまり三国同盟の支配下にあるわけで、安倍首相が戦争の準備を急いでいる理由はこのグループの動きを見れば理解できる。中国も安倍政権、その政権を支えている日本に甘い期待は抱いていないだろう。

 朝鮮でクーデター、あるいは要人暗殺、朝鮮半島の混乱、それを利用して日米軍の侵攻、東アジア全域へ戦乱の拡大、というシナリオ位は日本でも想定しておく必要があるだろう。勿論、日本で偽旗作戦が実行される可能性もある。






最終更新日  2015.05.15 01:49:27
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