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《櫻井ジャーナル》

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2015.06.03
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 サッカー関係者にとっては深刻な事態なのだろうが、端から見ていると、アメリカの司法省によるFIFA(国際サッカー連盟)の幹部起訴は茶番以外の何ものでもない。無法地帯化している金融界にメスを入れようとしない「当局」による「起訴」は、アメリカ支配層による「拉致監禁」。ロシアを孤立化させるとしているアメリカ政府が2018年に開催される予定のロシア大会を揺さぶり、あわよくば開催地を変更させようとしている可能性は小さくない。

 アメリカが世界支配の手段としてサッカーに目をつけたのは1980年頃だとも言われている。野球、アメリカン・フットボール、バスケットボールといったアメリカで人気のスポーツは世界的にはローカルなもの。世界へ働きかけるためにはサッカーの世界へ入る必要があるというわけだ。

 実際にアメリカが登場してくるのは1983年。1986年の大会ホスト国は74年にコロンビアと決まっていたのだが、82年に辞退、83年にメキシコが代替国として選ばれた。この際、カナダとともにアメリカが候補地として名乗り出ている。1988年にアメリカは94年大会の開催国として立候補、このときは選ばれたが、22年大会はカタールに敗れた。

 国内ではイスラエル・ロビーが、また国連など国際機関でもアメリカ政府が買収と恫喝で票を獲得してきたことは公然の秘密。アメリカはFIFAでも同じことをしてきたはずだが、アメリカの思い通りにはなっていない。アメリカの属国になっている日本も「勝てば官軍」という発想で従っているだけだろう。イギリスを後ろ盾にした長州藩や薩摩藩を中心とする勢力が徳川体制を倒したのが「明治維新」であり、関東大震災の復興資金調達を頼ってから従属した相手がアメリカの巨大金融資本のJPモルガン。この頃から日本はアメリカの属国だ。

 JPモルガンにとって好ましくない政策を掲げていたニューディール派を率いていたのがフランクリン・ルーズベルト。この人物が1932年の大統領選挙で勝利すると、すぐにアメリカの巨大資本はクーデターを計画、その事実は34年にスメドリー・バトラー少将が議会で暴露している。バトラーに接近してきた人物を取材したジャーナリストのポール・フレンチは、「コミュニズムから国家を守るため、ファシスト政府が必要だ」と聞かされたという。今では、ナチスのスポンサーがアメリカの巨大資本だったことも明確になっている。

 その後、1945年4月までルーズベルトの政権が続き、日本のボスであるJPモルガンは主導権を握れないが、日本にはモルガン財閥の一員であるジョセフ・グルーが1942年まで駐日大使として日本にいた。

 グルーは日本の皇室にも太いパイプを持っていた。彼の妻、アリス・ペリー・グルーは「ペリー提督」の末裔で、少女時代に日本で生活、そのときに華族女学校(女子学習院)で九条節子(貞明皇后)と親しくなっていたのだ。

 クーデターを計画したウォール街の巨大資本をルーズベルト大統領は追及できなかったのだが、それだけ大きな力を持っていたということ。クーデターへ参加するように誘われたバトラー少将はカウンター・クーデターを宣言、内戦を覚悟するように通告したというが、大統領がクーデター派を摘発しようとしても内戦勃発の可能性があった。

 そのウォール街は当時より大きな力を持っている。「民間軍」や「民間CIA」を持ち、地上軍としてイスラム武装集団やネオ・ナチを使っている。イスラム武装勢力は1970年代にズビグネフ・ブレジンスキーの計画に従い、ソ連軍と戦う戦闘集団として組織され、ネオ・ナチは第2次世界大戦の終盤からアメリカに保護、育成されてきた。

 戦後、アメリカではCIAという情報機関やOPCという破壊活動(テロ)機関が組織され、1950年に両機関は合体、破壊活動を担当する部署は計画局、作戦局、そしてNCS(国家秘密局)というようにタグを付け替えてきた。1980年代からこうした部署は「民間CIA」と連携している。

 資本主義国家である以上、巨大資本が政治経済を支配するのは必然だが、その度合いが極限状態になっているのがアメリカ。今回の起訴騒動は、アメリカ資本のルールでFIFAを支配するという意思表示なのだろう。TPPやTTIPは、そうしたルールを「合法化」するものだとも言える。






最終更新日  2015.06.04 05:00:41


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