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ロッキード・マーチンが開発している戦闘機F-35は現在のアメリカを象徴する存在だと言えるかもしれない。プログラム・コストは1兆5000億ドル以上になりそうで、最も高価な兵器。しかも性能に問題があり、「空飛ぶダンプカー」とも呼ばれている。戦闘機もカネ儲けの手段にすぎないとと考えているからこそ、F-35のような航空機の開発に莫大な資金が投入されるわけだ。支配層は目先にカネ儲け熱中し、足下を崩している。
今年1月、カリフォルニア州にあるエドワード空軍基地でF-35A(通常離着陸型)は燃料タンクを装着したF-16Dと模擬空中戦を行ったのだが、完敗してしまったという。新型戦闘機の高性能をアピールするはずが、逆の結果になった。この高額欠陥戦闘機を日本も5機注文、さらに42機を購入する計画だ。こんな戦闘機を作る方も作る方だが、買う方も買う方。正気ではない。 現在、軍事的な緊張を高めている好戦派はネオコン/シオニスト、戦争ビジネス、人道的軍事介入派、東欧から移住してきた嫌ソ/嫌露派。第2次世界大戦後、軍事的な緊張を緩和しようとした大統領もいたが、実現できなかった。例えば、「平和の戦略」を打ち出したジョン・F・ケネディ大統領は暗殺され、「デタント(緊張緩和)」へ舵を切ろうとしたリチャード・ニクソンはスキャンダルで失脚している。 好戦派のうち、ネオコンはイスラエルを第一に考える人たちで、アメリカの衰退には無頓着。戦争ビジネスはカネ儲けのために戦争が必要な人たちで、やはり国を食い物にしている。人道的軍事介入を正当化する人たちの一部は本気で人道や民主化を考えていのかもしれないが、ユーゴスラビアにしろ、リビアにしろ、シリアにしろ、ウクライナにしろ、軍事侵攻を正当化するために「人道」の嘘話を使っているだけ。東欧から移住してきた嫌ソ/嫌露派の象徴はポーランドの貴族階級に属していたズビグネフ・ブレジンスキーだ。ブレジンスキーの教え子で、ユーゴスラビアを先制攻撃した際の国務長官だったマデリーン・オルブライトはチェコスロバキアの出身。 オルブライトの父、ジョセフ・コーベルはチェコスロバキアの外交官だった人物で、後にデンバー大学で教鞭を執る。その時の教え子のひとりがジョージ・W・ブッシュ政権で国家安全保障問題担当の補佐官に就任したコンドリーサ・ライス。オルブライトが親しくしていたブルッキングス研究所の研究員、ロイス・ライスの娘がスーザン・ライス。バラク・オバマ大統領が安全保障問題担当大統領補佐官に指名した人物だ。スーザン・ライスは人道的軍事介入派に分類されているが、その背景を探るとブレジンスキーが出てくる。 こうして見ると、アメリカの好戦派はアメリカの利益を度外視して活動していることがわかる。その指示で動いているのが安倍晋三をはじめとする日本の支配層。彼らが日本人の利益を度外視して動くのは必然だ。 日本の支配層はアメリカ支配層の命令で動いているが、その指揮系統を軍事にも広げる仕組みが「集団的自衛権」。アメリカの好戦派はアメリカという国ではなく、自分たちの都合で戦争を始めるわけで、その戦争が日本の利益になると考えるのは無邪気すぎる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.08.11 03:03:49
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