2016/02/03(水)04:16
サウジ王室が7億ドル近いカネを贈呈したマレーシア首相はシーア派やキリスト教を弾圧して戦乱へ
マレーシアのナジブ・ラザク首相がサウジアラビア王室から6億8100万ドルの受け取っていたことが確認された。2013年に再選される直前、タックスヘイブンの英領バージン諸島からスイスの銀行のシンガポール支店へというルートをカネは流れている。サウジアラビアはイスラム教ワッハーブ派(サラフ主義者)を国教にし、イランを中心とするイスラム教シーア派を敵視、そのシーア派をラザク首相は禁止したほか、キリスト教徒も弾圧している。トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領へもサウジアラビアから資金が流れていると言われているが、マレーシアがトルコと同じことを始めたなら、東南アジアは戦乱で火と血の海になる。
アル・カイダ系武装集団やそこから派生したIS(ISIS、ISIL、ダーイッシュとも表記)の戦闘員の多くはワッハーブ派で、サウジアラビアはフィリピン南部を拠点とする同じような戦闘集団も支援、東南アジアに戦乱の種をまいていると言える。当然のことながら、ジョン・ブレナンCIA長官は黙認している。何しろ、アメリカの好戦派(ネオコン/シオニスト)はアル・カイダ系武装勢力やISを操る黒幕勢力の中心的存在だ。
2011年以降、アル・カイダ系武装勢力やISはシリアやリビアで体制転覆を目指す侵略戦争を続けてきた。そこにはロシアのチェチェンや中国の新疆ウイグル自治区からも戦闘員が送り込まれている。ウイグルの場合、トルコの情報機関MITが手引き、カンボジアやインドネシアを経由してシリアへ入っていると言われている。
そのインドネシアの首都ジャカルタでは今年1月14日に何回かの爆破と銃撃戦があり、攻撃グループの5名を含む7名が死亡したという。ISが攻撃を認めているようだ。アメリカへの従属度が高くないインドネシアに対する揺さぶりだとする見方もある。
ラザク首相が再選された直後、2014年3月8日にマレーシア航空370便(MH370)が行方不明になった。後に残骸が発見されたことになっているが、墜落したと断定することはできない。当時からインド洋の真ん中にあり、アメリカの重要な軍事基地があるイギリス領のディエゴ・ガルシア島へ降りたのではないかと推測する人は少なくない。
この行方不明事件には謎が少なくない。例えば、公開されたパイロットと管制官との7分間にわたる交信が編集されていたことが明らかになっている。常識的に考えると、隠さなければならない何かが記録されていたのだろう。
また、同機には2453キログラムの貨物が積まれていたのだが、221キログラムのリチウム・バッテリーをのぞき、その内容が明らかにされていない。公表されていない2トン以上の貨物が旅客機の行方不明と関係があるかもしれないと疑う人もいる。
この航空機に乗っていた4名の中国人が半導体の特許を持っていたことも注目されている。その特許を保有しているのは中国宿州出身の中国人4名とアメリカのテキサス州にある「フリースケール半導体」なる軍事関連の会社。4名はこの会社で働いていて、特許の権利はそれぞれ20%だった。4名の中国人がいなくなれば特許の権利は100%、フリースケール半導体が握ることになる。
フリースケール半導体は2004年にモトローラから分かれた会社で、電子戦やステルス技術が専門。ブラックストーン・グループのほか、ブッシュ家が関係しているカーライル・グループやイスラエル系アメリカ人の富豪デイビッド・ボンダーマンが会長を務めるTPGキャピタルが2006年に買収している。
グレイストーン・グループはジェイコブ・ロスチャイルドの金融機関。密接な関係のある会社のひとつ、ブラックロックを経営しているラリー・フィンクはアメリカとイスラエルの2重国籍。そのほか、投機家のジョージ・ソロスやキッシンジャー・アソシエイツも仲間のようだ。
そのほか、MH370にはアメリカ国防総省の20名も搭乗、いずれも電子戦の専門家で、レーダーの探知を回避する技術に精通していたという。しかも、そのうち少なくとも4名は不正なパスポートを使っていた疑いが持たれている。
MH370が行方不明になった4カ月後、つまり7月17日にウクライナでマレーシア航空17便が撃墜された。西側では「親ロシア派」、つまりキエフのクーデターに反対する勢力がブーク・ミサイル・システムで撃墜したと宣伝されていたが。このミサイルは発射された際に大きな音を出し、強烈な光を発する。しかも軌道に沿って白い煙を残していくのでつまり遠くからでも確認され、住民は気づく。携帯電話が普及している現在なら、誰かが映像を残しているはずだが、そうしたことはない。
それどころか、7月下旬にミサイルの発射地点とされた地域を調査したBBCロシアの取材チームに対し、旅客機の近くを戦闘機が飛んでいたと証言、キエフ軍の航空機は民間機の影に隠れながら爆撃しているという話も映像に記録している。ミサイルの発射地点とされた地域を調査したところ、ウクライナの治安機関SBUが主張する発射現場から実際にミサイルが発射されていないことを確認したとも報告している。勿論、BBCはこの映像をすぐに削除した。「嘘の帝国」では支配層にとって都合の悪い事実はないことにされる。
本ブログでは何度も書いたことだが、クーデター軍の戦闘機が発射した空対空ミサイルで撃墜された可能性が高いと考えられている。
現在、アメリカの好戦派は日本、フィリピン、ベトナムを軸にして中国を封じ込めようとしている。この3カ国にインド、韓国、オーストラリア、そして台湾を結びつけようとしているのだが、フィリピンとベトナムの中間にあるのが南沙群島(チュオンサ諸島、あるいはスプラトリー諸島)だ。そこへ最近、アメリカ軍は駆逐艦のカーティス・ウィルバーを送り込んで中国を挑発した。
アメリカは東アジアでの軍事的な緊張を高めようとしているが、そうした中、マレーシアやフィリピンを中心にワッハーブ派の戦闘集団を形成、シリアやリビアのような状態にすることを目論んでいる可能性がある。日本はイスラエルと同じようにアル・カイダ系武装集団やISから攻撃されることはないと考える人もいるだろうが、それは楽観的すぎる。日本には「核地雷」、つまり原発が乱立していることも忘れてはならない。