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《櫻井ジャーナル》

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2016.04.30
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 アメリカ海軍の対潜哨戒機P-8が4月21日にカムチャツカのペトロパブロフスク近くを飛行、ロシア軍のMiG-31戦闘機が要撃して50フィート(約15メートル)の距離まで接近したと報道されている。ペトロパブロフスクはウラジオストクと並ぶロシア太平洋艦隊の重要な軍事拠点で、新しい潜水艦が配備された直後。22日にロシア軍は日本海で軍事演習を実施しているが、そうしたことを念頭に置いての偵察、あるいは挑発飛行だったと見られている。

 ロナルド・レーガン政権が一種の戒厳令計画であるCOGをスタートさせて間もない1983年から84年にかけての時期にアメリカとソ連は開戦寸前だったと言われているが、その時もペトロパブロフスクはアメリカがソ連を挑発/威嚇する場所として使われた。レーガン政権が先制核攻撃を仕掛けるのではないかと疑ったソ連政府は1981年5月からRYAN作戦を指導させ、情報機関はアメリカが先制核攻撃を準備している兆候に気をつけるようにとする命令を出している。(Stephen Dorril, “MI6”, Fourth Estate, 2000)

 それに対し、アメリカは1982年12月から戦術弾道ミサイルのパーシングIIをヨーロッパに配備、その直後の83年1月に中曽根康弘首相はアメリカを訪問し、ワシントン・ポスト紙のインタビューで日本を「巨大空母」と表現した。(中曽根首相は日本をアメリカの「不沈空母」だと表現したと報道され、これを誤訳だと騒いだ人もいるが、本質的な差はない。)

 ワシントン・ポスト紙によると、中曽根首相は「日本列島をソ連の爆撃機の侵入を防ぐ巨大な防衛のとりでを備えた不沈空母とすべきだ」と発言、さらに「日本列島にある4つの海峡を全面的かつ完全に支配する」とし、「これによってソ連の潜水艦および海軍艦艇に海峡を通過させない」と語ったのである。中曽根本人が認識していたかどうかは不明だが、挑発的で、非常に危険な発言だった。

 この発言から3カ月後、アメリカ海軍は千島列島の近くで大艦隊演習「フリーテックス83」を実施、その際にエンタープライズ、ミッドウェー、コーラル・シーという3空母をペトロパブロフスクの沖に集結させた。その際、空母を飛び立った艦載機がエトロフ島に仮想攻撃をしかけ、志発島の上空に侵入して対地攻撃訓練を繰り返し、米ソ両軍は一触即発の状態になったという。(田中賀朗著『大韓航空007便事件の真相』三一書房、1997年)

 その年の8月31日から9月1日にかけて旅客機の撃墜事件が起こる。大韓航空007便が航路を大幅に逸脱、NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)が設定したアラスカの「緩衝空域」と「飛行禁止空域」を横切りソ連軍の重要基地の上を飛行した末に、サハリン沖で撃墜されたと言われているが、その間、航空機に対する規則で定められた警告などはなく、NORADやFAA(連邦航空局)の担当者が怠慢だったのか、事前に緩衝空域や飛行禁止空域の飛行が許可されていたということになる。なお、担当者が処罰されたという話は聞かない。もし007便の航路逸脱にアメリカ政府が関与、それが明るみに出たならソ連としては戦争を始めざるをえなくなる。

 さらに、その年の11月にはNATO軍が軍事演習「エイブル・アーチャー83」を計画、核攻撃のシミュレーションも行われることになっていた。これをソ連の情報機関KGBは「偽装演習」だと疑い、全面核戦争を仕掛けてくるのではないかと警戒している。

 P-8とMiG-31が接近した10日前、つまり4月11日にはアメリカ軍のイージス駆逐艦ドナルド・クックがバルチック艦隊の母港であるカリーニングラードから70キロメートルの地点まで近づき、非武装のSu-24が2機、米艦船の近くを飛行するということもあった。

 この艦船にはさまざまなミサイルが装備されているが、その中には射程距離2500キロメートル、核弾頭を搭載可能な巡航ミサイルのトマホークも含まれている。イージス艦を相手国の重要な軍事基地に近づけるという行為は挑発、あるいは恫喝と言われても仕方がない。

 ドナルド・クックは2014年4月10日に黒海へ入ってロシアの国境近くを航行している。その際、ロシア軍のSu-24がドナルド・クックの近くを飛行、その直後にこの艦船はルーマニアへ緊急寄港、それ以降はロシアの領海にアメリカ軍は近づかなくなったという。ロシア軍機には最新の電子戦用装置が搭載され、ドナルド・クックのイージス・システムは機能不全になったとする話も流れている。

 現在、アメリカ政府はネオコン/シオニストが主導する好戦的な戦略から離脱しようとしているようにも見えるが、その一方、こうした挑発も繰り返している。バラク・オバマ大統領は迷走中だ。4月25日にオバマ大統領は250名の特殊部隊をシリアへ派遣して300人体制にすると発表、増派は戦闘をエスカレートさせるものだとする批判を呼び起こした。好戦派は主導権を握るため、2001年9月11日のようなことをする可能性もある。





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最終更新日  2016.05.01 12:42:44
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