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《櫻井ジャーナル》

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2016.08.21
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8月に入ってからアメリカの国防総省に存在する多額の使途不明金の問題が話題になっている。同省の監察総監室が7月下旬に発表した昨年度の監査報告の中で、6兆5000億ドル、日本円に換算すると約650兆円の使途不明金があると指摘されているのだ。

 以前から軍事関連の予算は「国家安全保障」を口実にして隠され、例えば、1990にはティム・ウェイナーが国防総省の予算をテーマにした『ブランク・チェック』という本を出している。国防総省は自分たちで勝手に金額を記入できる小切手を持っているような状態だというわけだ。

 巨大企業が国防総省の仕事をしたがる理由は情報公開を避けることにもある。勿論、カネの管理がルーズなため濡れ手で粟の大儲けが可能だということも大きな理由だが、それだけではない。国防総省との契約は秘密保護が目的でもある。おそらく、日本の「エリート」たちもこの仕組みを取り入れたがっている。

 CIAの予算も不明だが、それだけにとどまらず、麻薬取引など一般に違法行為だとされている手段で稼いでいる。例えば、ベトナム戦争では東南アジアの山岳地帯(黄金の三角地帯)でケシを栽培してヘロインを生産、ニカラグアの反革命戦争ではコカイン、アフガン戦争ではパキスタンとアフガニスタンの山岳地帯でケシを栽培し、これはコソボでの工作でも資金作りに使われた。この問題は拙著『テロ帝国アメリカは21世紀に耐えられない』で紹介している。

 ニカラグアでは反革命武装勢力、いわゆるコントラをアメリカは組織しているが、この組織は麻薬取引に手を出していた。この事実はCIAの監察総監室が報告書の中で認めているのだが、アメリカの有力メディアは無視した。

 量の違いはあるが、コントラ以前にもラテン・アメリカからアメリカへコカインなどの麻薬が流入、CIAが関与している疑いが持たれていた。ロサンゼルス市警の捜査官だったマイケル・ルッパートは1977年にCIAの麻薬取引について捜査を進めたのだが、その翌年には退職することになる。

 コントラ工作の開始を切っ掛けにして、アメリカへ流入するコカインの量が急増、ロサンゼルス市警察では特捜隊を編成、ロサンゼルスにおける麻薬密売の黒幕と見られていたリッキー・ロスを逮捕、1987年に解散した。

 ところが、その特捜隊の元メンバーは直後から司法省の調査対象になり、1990年頃、スキャンダル攻勢で警察から追い出されてしまう。警察の腐敗を追及しなければならないのは当然だが、司法省が動いた本当の理由はロサンゼルス市警察が麻薬取引の黒幕に肉薄、つまりCIAを脅かすようになっていたからではないかとも言われている。

 メディアでは、オリバー・ノース中佐たちのコントラ支援工作を調べていたAP記者のロバート・パリーとブライアン・バーガーは、CIAとコントラの麻薬密輸に関する証言者を見つけ出し、1985年に記事を書いた。この記事にAP本社の編集者は反発、お蔵入りになりそうだったのだが、スペイン語版が世界に流れた。

 1996年にはサンノゼ・マーキュリー紙のゲーリー・ウェッブがコントラと麻薬密輸の関係を連載記事にしている。当初、ニューヨーク・タイムズ紙、ワシントン・ポスト紙、ロサンゼルス・タイムズ紙など有力紙は無視していたが、公民権運動の指導者やカリフォルニア州選出の議員が麻薬問題の徹底的な調査を要求し始めると状況は一変、有力紙やネットワーク局は激しくウェッブを攻撃しはじめ、サンノゼ・マーキュリー紙から彼は追い出されてしまう。ロサンゼルス・タイムズ紙の場合、ジェシー・カッツ記者は、ウェッブを攻撃するため、自分がその2年近く前に書いた記事を否定している。

 この記事が出た1996年、元捜査官のルッパードはある集会でCIAのジョン・ドッチ長官に対してCIAと麻薬取引について質問、この遣り取りが切っ掛けでCIAの内部調査が始まり、CIA監察総監室の報告書につながった。この報告書の内容はウェッブの記事が正しいことを示すものだが、有力メディアは訂正もウェッブに対する謝罪もしていない。






最終更新日  2016.08.21 16:44:22
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